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尾田 琢也 院長、松尾 誠 先生の独自取材記事

松尾小児科医院

(福岡市中央区/薬院駅)

最終更新日:2020/06/18

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薬院駅から徒歩5分。マンションやオフィスが立ち並ぶ一角に位置する「松尾小児科医院」は1960年に開業し、今年で60周年を迎える。2020年4月より、長年診療に携わってきた松尾誠院長は顧問となり、娘婿である尾田琢也先生が院長に就任した。尾田院長はもともと内科が専門だったが、小児科の臨床経験を重ね、日本小児科学会小児科専門医の資格も取得した。同院は、小児科、アレルギー科、内科の3つの柱で子どもやその家族に寄り添った診療を心がけている。また、病児デイケアルームも設置するなど、子育てを全面的にサポートしたいという思いも強い。同院を支えてきた松尾顧問と、継承する尾田院長に診療方針や今後の展望などについて話を聞いた。
(取材日2020年5月22日)

60年続く小児科医院を内科の研鑽も積んだ医師が継承

開業の経緯や、どんな方が来院されるかを教えてください。

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【松尾顧問】当院は小児科医師であった私の父が1960年に開業しました。その後、私が2代目として継承しました。父の頃から通院を始め、今は3世代、ご家族で通院されている方もいらっしゃいます。この辺りは転勤が多いビジネスパーソンも多く住まれており、一度この地を離れ、再度戻ってこられる方もいました。私が診ていた子どもがパパになって子どもを連れて来てくれたり、お孫さんと一緒に来てくれるのはうれしいですね。赤ちゃんから私と同世代の方まで来院していただいています。

今年4月、松尾顧問の娘婿である尾田院長に継承されたそうですね。

【尾田院長】もともと内科医師として飯塚病院を中心に12年間勤務してきました。徐々に子どもの診療にも携わるようになったのですが、内科の知識の延長で子どもを診ていいのかという葛藤がありました。責任をもって小児診療を行いたいという思いから九州大学病院小児科でお世話になりました。ご家族に安心してお子さんを任せてもらえるよう、福岡赤十字病院、福岡市立こども病院でも臨床経験を積んで、日本小児科学会小児科専門医の資格を取得しました。
【松尾顧問】日本内科学会総合内科専門医として10年以上働き、そこから別の科の資格を取るのは非常にパワーが必要だったと思います。私は小児科が専門で子どもだけを診てきましたが、子どもを含めたご家族皆さんの診療ができることが地域医療の理想形だと考えています。子どもから大人まで広く、深く、質の高いプライマリケアを提供する、尾田院長はその理想を体現しています。

尾田院長は長年内科で勤務され、小児科も診療されています。2つの科の違いをどう感じていますか?

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【尾田院長】一番の違いは、成長と発達を考えながら診療するところです。小児特有の病気もあります。大人の体はある程度完成していますが、子どもの特徴は、常に発育しているところです。発育を踏まえて病気や子育てへのアドバイス、治療のことを考える必要があるのが一番の違いですね。子どもによっては同じ年齢でもできること、できないことは全然違います。それが、異常かどうかを判断するのは難しいことも多く、一人ひとりの成長、発達に合わせた支援をしていくことが大切です。一番の魅力は子どもの発育をご家族と一緒に感じられることです。最初は診察を嫌がっていても、次に来院した時には診察に協力的であったり、笑顔でバイバイやハイタッチをしてくれたり、子どもとの距離感が近づいてきていると実感できる時はうれしいですね。

子どもをいかに守るか。家族の思いも尊重して診療する

「徹底的に質にこだわった治療」を掲げていますね。

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【尾田院長】医療には多くのかたちがあります。同じ医療を提供して説明するにしても、うまく伝わらなかったり、響かなかったりすることもあります。子どもやご家族の目線に立って、一人ひとりに合った医療をお互いが納得するかたちで提供し、説明することにこだわっています。ただ、相手の目線に立つことは簡単ではありません。ご家族からもオープンマインドで意見を聞き、家族の思いや価値観を尊重し、一方的な医療にならないよう気をつけています。今のお子さんが体も心も元気に過ごせることはもちろん、5年先、10年先にそのお子さんがどのような成長・発達を遂げているかを大切にしています。それが小児科医師として最大の使命だと考えているからです。それが達成できるのであれば、その過程はさまざまあっていいと思います。

中でも子どもの目線に立つことを大切にされているとか。

【尾田院長】大人になると、子どもの気持ちや価値観はどうしても忘れてしまいがちです。ただ、小児科の主役は子ども。その周りにご家族と私たちがいます。子どもに関わる全員が同じ視点にたって子どもと接することができるように心がけています。病院に来るのはほんの少しの時間だけで、あとは家族と過ごしますよね。ご家族が続けやすい無理のないケアを提案し、いかに安心してホームケアをできるかが大事だと考えています。
【松尾顧問】両親はみな子育てに一生懸命で、子どもを愛しているからこそ、さまざまな思いで行動します。ただ、子どもにとっていいことだと思っても、医学的には好ましくない場合もあります。今はインターネットを通じて容易に情報を得られるようになった反面、混乱してしまうこともあるでしょう。安心して子育てや健康管理ができるよう、交通整理をしながら、不安を解消することも、かかりつけ医の役割ではないかと考えています。

子どもやそのご家族に対する強い愛を感じます。お二人は小児科にぴったりですね。

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【松尾顧問】子どもをいかに守るかというのが、ご家族や私たちの一番の使命です。私は昔から子どもが好きですし、私自身も単純で子どもっぽいので、小児科医師に向いているかなと思っています。病院に来るのが苦手な子どもはたくさんいますよね。例えば、注射。ご家族は病院に行く前、今から何をするか子どもに知らせないことも多いです。そこでいざ注射しようとすると「ぎゃー」と泣いてしまう。事前にお伝えしてもらうことが一番ですが、そんな時は「ごめんね、先生が今注射しようって決めたんだよ」と悪役になります。ご家族を悪役にしたくないですからね。頼ってもらえることは小児科医師冥利に尽きます。

病児デイケアルームを設置して働く両親の育児も手助け

10年以上も前に病児デイケアルームを設置されたそうですね。

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【尾田院長】病気やけがをした子どもをご家庭で看病できない時、当院と隣接している病児デイケアルームでお預かりしています。保育士が常勤で保育をし、熱が出たりけいれんなどの症状があったりした時は当院ですぐに対応をします。ご家族が安心して預けられるようにすることが大事な役目だと思っています。
【松尾顧問】お子さんをもつご両親をサポートしたいという思いから、この取り組みを始めました。働く両親がお子さんを安心して預けていただけるよう、保育士、看護師からなる病児保育チームが責任をもってお世話しています。

尾田院長はご自身にも子どもができたことで、診療にもいい影響が出たそうですね。

【尾田院長】4歳と2歳の子どもがいます。子どもをもって初めてわかることも多いですね。病気のこと以外にも、ご家庭で困るちょっとしたことはたくさんあると思います。ご両親にとって、子育てはすべてが初めてづくしです。夜泣き、離乳食、トイレトレーニングのことなど、調べた上で一般的な説明をすることはできます。ただ、実際に私自身が親としてそれをする立場になると、うまくいかないことも多かったですし、そう簡単にいくはずもありません。私自身の子育てでの試行錯誤も踏まえて、それぞれのお子さんに合った方法を模索しています。ご家族のお話に耳を傾け、ともに悩みながら、解決のお手伝いができればと思っています。

しばらくはお二人体制で診療にあたられるそうですね。展望をお聞かせください。

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【尾田院長】質にこだわった医療と心のこもったサービスで元気と安心を与えることを当院の使命と考えています。当院には、これまで長い間、通い続けてくださっている方も多くいらっしゃいます。これまでの診療方針を大切にし、子どもやご家族が混乱しないような診療をしていきたいです。子どものことならここに来れば何でも相談できて、子どもたちとご家族が「来てよかった」と笑顔で安心して帰れるようなクリニックをめざしたいと思っています。
【松尾顧問】二人体制で診療できるメリットを生かしながら、地域の皆さんのかかりつけ医として、お役に立てるように努力を続けていきたいです。

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