岩崎 哲巳 院長の独自取材記事
いわさき小児科内科医院
(北九州市八幡西区/折尾駅)
最終更新日:2026/01/15
1997年の開業から20余年、小児科と内科を併設し、幅広い世代に対して診療を続けている「いわさき小児科内科」。子どもの頃から診ていた患者が親となり、自身の子どもを連れて来院するという光景も珍しくないそうだ。「初めての時子どもだった方が、大人になった今子どもを連れて通ってくださっているんです」と優しくほほ笑むのは、岩崎哲巳院長。“医食同源”という考えを重視しながら、一人ひとりの体質に寄り添う診療を提供している。そんな院長に大切にしていることなどについて詳しく聞いた。
(取材日2025年12月4日)
家族への思いから始まった地域に寄り添う医療
まずは医師を志したきっかけと、開業された理由を教えてください。

私の家族は、病院で処方された薬について悩んでいました。今思えば抗生物質や総合感冒薬、解熱剤などが原因だったのだと思います。また、父も長らく不調に悩まされていました。さまざまな治療で改善しなかった体調が、漢方薬を服用したことで改善につながったことがあります。このような家族の経験から、疾患そのものに対する一元的な治療だけでなく、患者さん一人ひとりの体質や背景を考慮した医療の必要性を感じるようになりました。これが、医学の道を志した原点です。大学卒業後は、大規模病院で小児科医として研鑽を積みました。しかし、勤務医には病院の制約があり、患者さんが成人すると他科へ診療を引き継がざるを得ませんでした。そこで、ご希望の患者さんは、年齢に関係なく一貫して診続けられる医療の形を実現したいと思い開業を決意しました。
一貫してファミリーを診たいという思いから、小児科と内科を併設されたのですね。
そうですね。それとインフルエンザなどの病気を考えてのことです。よく急患センターでは、子どもは小児科医に、大人は内科医に受診してお薬をもらっています。同じ家族は一人の医師が診察したほうが検査代など無駄が省けます。
こちらで提供している診療内容について教えてください。

地域のかかりつけとして風邪などの一般内科をはじめ、予防接種や健康診断に応じています。他にもアレルギーや、更年期障害や月経不順といった女性ならではの悩みなどに対する診療も行っています。小児科では勤務医時代で培った知識・経験を生かして、けがから体調不良まで、子どものことなら何でも診ています。体調のことはもちろん、年長さんになってもおねしょがある場合などにも、ぜひご相談ください。その子の状態に応じてお薬をお出ししたり、生活改善を図るためのアドバイスをしたりさせていただきます。ちなみに、おねしょの原因としてまれに腎臓や尿管、膀胱などに問題がある場合もありますが、院内で超音波検査を実施し適切な治療につなげることができますのでご安心ください。また、当院での診療に加えて私は、学校医や保育園医も務めさせていただいています。さまざまな形で地域医療に貢献させていただいているつもりです。
子どもから大人まで、それぞれの体質に合わせた診療を
重視している診療方針は何ですか?

患者さん一人ひとりを、しっかりと「個人」と捉えながら診療を行うことを大事にしています。その方に合う治療法を提供できるように、当院では漢方も採用しています。患者さんのご希望と体質に即した治療法を提案させていただいています。また、「医食同源」という、病気を治療することも日々の食事をすることも、どちらも健康を保つためには欠くことができないものであり、源は同じだという考えを重視しています。ですから、診療の際には治療と併せて、食事指導も行うようにしています。例えば、おなかの調子が悪いときは「梅干ご飯とお味噌汁が良いですよ。消化酵素のジアスターゼが含まれている大根の煮物もお勧めです。」のように、食材が持つ力も説明しながらアドバイスしています。少しずつ覚えていただき、患者さんが日頃から健康を意識した食生活を送っていただけるようになったらうれしいですね。
子どもに対して診療を行う際は、どのような姿勢を大切にされていますか?
小児科は「内科の子ども版」ではなく、「子どもを診る科」だということを強く意識しています。大人の患者さんであれば、腹痛に悩んでいる際は「おなかが痛い」と、痛む部分や痛み方を適切に教えてくださいます。一方、小さな子どもの場合、おなかが痛いときや胸が苦しいなど、痛いところがあっても、その場所をうまく表現できないことが多いのです。このように、症状を訴えている部分と実際に症状が出ている部分が異なるといった、年齢による特性を理解していないと、正しい診療につなげるのは難しいでしょう。ですから、子どもの診療を行う際は、その子どもの「全体」を包括的に診る姿勢を大切にしています。子どもが「不機嫌な状態=いつもと何か違う」というのは、小児科医療において、大切なポイントなので、見落とさないようにしています。
他にも、診療時に心がけていることや工夫されていることはありますか?

患者さんの負担軽減を常に心がけています。その一環として、薬を処方する際は、少しでも薬を楽に飲めるような飲み方の指導も併せて行っています。当院で自作した、写真つきの服薬方法の説明書をお渡しすることも。当院には院内薬局があり、設けた理由の一つは、薬の味を自分で確かめて飲み方を研究するためです。新しい薬を導入するときは必ず自分で味を見て、どのメーカーの薬が飲みやすいか確認しています。また、予防接種の際は痛みの軽減をめざし、神経が少ない部分をしっかりと見極めながら打つようにしています。さらに、小さな子どもの喉の状態を診る時は、なるべく舌を押さえる舌圧子は使わないようにしています。こうした細かい配慮を積み重ねることで、患者さんとの信頼を築けるのではないかと考えています。
楽しく健康に生きるためのサポートを続けたい
スタッフや院内の雰囲気もすてきですね。

ありがとうございます。当院のスタッフたちは皆仲が良いですね。いつも綿密に連携を取り合っています。また、診療の後に患者さんが不安そうな様子であれば、スタッフがすぐに気がつき説明を補足してくれたり、改めて診療で話したことを伝えてくれたりと、チームで患者さんをサポートする体制が自然とできています。スタッフ全員が患者さんが不安なく帰れるように努めてくれており、とても助かっています。患者さんに心地良く過ごしていただけるように、院内は落ち着きがありつつ、かわいらしいデザインを意識しました。季節ごとに院内の装飾を変えているので、子どもから大人まで、患者さん全員に楽しく過ごしていただけるのではないでしょうか。ちなみに、ロゴマークの「Q」には、皆さまのQOL(生活の質)の向上のお手伝いをしたい、という思いを込めています。
理想とするクリニック像がありましたらお聞かせください。
患者さんにとって、受診のハードルが低いクリニックになれたらと思っています。例えば、毎日の子どもの夜泣きで困っているなど、育児の悩みがあるときもぜひ当院に来ていただきたいです。病気の相談や改善を図る場だけではなく、子育て支援の場としても機能したいと思っています。他にも、不登校の相談など、医療以外のアドバイスを幅広くしていますので頼りにしてください。私自身が話し好きなので、生活の中で起きた出来事をお話ししていただけるのも、とてもうれしく思います。医師には話しづらいと感じる場合は、看護師や受付スタッフにお声がけいただいてもも構いません。「話を聞いてもらえて安心できる」と思っていただける、そんな場所でありたいです。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

病気の治療だけでなく、QOLを少しずつ上げていくような、そんなお手伝いができればと思っています。診療の度に、先ほどお話しした医食同源のような、何かプラスになることをお話しして、患者さんが生涯を楽しく健康に良きれるようなサポートをしていきたいですね。また、地域の方々、特に子育てに対する不安や悩みを抱える親御さんの心強い味方でありたいとも思っています。出産の前後に産婦人科で子育てについて教えてもらうと思いますが、出産後は不眠不休となり、教わったことを忘れてしまう親御さんは少なくないでしょう。そうした方が感じる不安や焦りの解消のためにも、当院で改めて丁寧に指導させていただいています。当院には以前産婦人科に勤務していたスタッフも在籍しているので、安心して頼りにしていただけましたら何よりです。

