村田 宏爾 院長、村田 知子 副院長の独自取材記事
村田クリニック
(北九州市小倉北区/香春口三萩野駅)
最終更新日:2021/10/12

香春口三萩野駅より徒歩3分の場所にある「村田クリニック」。先代院長の時代を含め、40年以上地域に親しまれてきたクリニックだ。現在は村田宏爾(こうじ)院長と村田知子副院長が一般皮膚科から、形成外科、美容皮膚科まで幅広く診療している。大学病院や地域の基幹病院で豊富な経験を積んだ男性医師と女性医師の2人体制という利点を生かして、デリケートな悩みにも対応するほか、手術も多く手がけている。村田院長と知子副院長にクリニックの特徴や診療方針などについて聞いた今回のインタビュー。互いの回答をフォローし合う、コンビネーションの良さを見せてくれた。
(取材日2021年6月23日)
病気が治った後にも目を配り、患者の満足度を高める
もともとこちらは院長のお父さまが開業したクリニックだそうですね。

【村田院長】父が別の場所で皮膚科と泌尿器科のクリニックを開業していたのが始まりです。1978年に現在の場所に移り、1989年に医療法人化しました。私が院長に就任し、副院長とともにクリニックを継承したのは2008年です。それまでは、大学病院や地域の基幹病院に勤務してきました。現在当院では泌尿器科の診療はしておらず、皮膚科と形成外科を主に診ています。ただ病気を治すだけでなく患者さんが納得するところまで治療することが、当院の方針です。例えば、傷が治っても赤みや痕が残っていれば患者さんも気にされるでしょう。きれいに治療して患者さんの満足度を高められるよう努力しています。
お二人が皮膚科の医師を志した理由は何ですか?
【村田院長】皮膚科だけでなく泌尿器科も検討しましたが、形成外科という診療科を学んでから、形成外科に興味を持つようになりました。患者さんの外見的なお悩みを自分の腕で解決に導くことができるところ、治療の結果がはっきりと形となって現れ、患者さんに喜んでいただけるところに魅力を感じたのです。そこで産業医科大学を卒業後、同大学の皮膚科に入局しました。当時は皮膚科の中に形成外科の診療班があり、形成外科と同時進行で皮膚科についても勉強を重ねました。
【知子副院長】私の父も皮膚科の医師で、同じ北九州市内の黒崎で開業していました。小さい頃は、自宅が診療所と同じ場所にありましたので、父の仕事風景を日常的に目にしていました。その影響で父のようになりたいという考えが自然と芽生えてきたのだと思います。
クリニックの特徴について教えてください。

【村田院長】一般の保険診療と、美容系の自由診療を幅広く行っており、保険診療の方が7~8割です。保険診療でかかったついでに、美容系のお悩みについて話される方も多いですね。あまり構えず美容皮膚科のご相談ができるのではないでしょうか。それから、手術を積極的に行うこととレーザー機器をそろえていることも特徴です。
【知子副院長】手術となると、医師1人ではなかなか時間がとれなくて、手術日が限られることが多いと思います。その点、当院は医師2人体制ですので、私が診療しているときに院長が手術するという方法がとれます。ですから、皮膚科のクリニックとしては手術件数が多いのではないでしょうか。
男性・女性医師の選択制で、デリケートな悩みにも対応
男性医師と女性医師が両方いることもクリニックの特徴でしょうか。

【村田院長】女性のデリケートゾーンのお悩みなど、女性医師に診てもらいたい場合もあるでしょう。また、勃起不全(ED)や男性型脱毛症(AGA)といった男性特有のお悩みで来られる方もいますので、当院では、受付で患者さんに男性医師か女性医師か選んでいただいております。あとは、疾患や治療内容によって得意なほうが担当するという場合もあります。夫婦で診療していると、診療面でも体調面でもお互いをサポートできることがメリットだと感じています。決断に困る場面があっても相談し合って決めていけるので、より適切な診断につながっています。
どのような患者さんが多く来院されますか?
【村田院長】患者さんの年齢層はあまり偏っていない印象です。赤ちゃんから高齢の方までいらっしゃいますし、若い世代の患者さんも大勢おみえになります。皮膚科系の病気でいうと、最近はニキビの患者さんが増えているかなと思います。治療薬の種類が豊富になって治療しやすくなりましたし、ケミカルピーリングやレーザーなどのプラスアルファのケアもございます。当院では、巻き爪の手術を行っていますので、巻き爪の患者さんが多いのも特徴かもしれません。加えて、多汗症の手術や、わきがの手術、レーザー治療も行っていますので、そういった患者さんも比較的多いですね。
【知子副院長】お母さんとお子さんがご一緒に来られることが多く、アトピー性皮膚炎やかゆみ、湿疹、夏だったらあせもなどの症状が多いですね。
例えば、アトピー性皮膚炎の場合どのような治療を行うのでしょうか。

【知子副院長】最初は主にステロイド剤を使いますが、治ってきたら保湿剤を使ったスキンケアを行っていきます。症状が悪い時だけ来るという方もおられるので、悪くない時のスキンケアが大事というご説明をしています。最近は、注射や飲み薬など新しい治療方法も出てきていますので、症状が重い方にはそういった治療もご案内しています。
【村田院長】皮膚は体を覆っている臓器というだけではなく、体の免疫やアレルギーに関する重要な臓器というような認識が近年高まっています。そういった観点から、アトピー性皮膚炎や乾癬など慢性の皮膚疾患にしても皮膚の免疫やアレルギーを調整するような薬を使った治療が盛んに行われ始めており、10年、20年前にはなかったような治療ができる時代になってきています。
疑問に丁寧に答え、ここに来て良かったと思える診療を
患者さんと接する上で大切にしていることは何ですか?

【村田院長】患者さんが帰る時に、「ここに来て良かった」と思っていただけるような診療をしたいと常に思っています。診察をして病気の説明をして薬を出すという治療の流れの中で、患者さん自身が思っていた病気と違っていて、「本当にこれでいいのかな」と納得できていない方も結構いらっしゃるのではないかと感じています。ですから、何が疑問なのか、どういうところをもう少し聞きたいのか、患者さんの気持ちをしっかり察して解決につなげていきたいと考えています。
【知子副院長】皮膚科の疾患は、見た目で診断がつくことが多いんですね。ですから、まずは患者さんのお話をよく聞いて症状を診て、適切な診断をつけるというのを心がけています。
肌トラブルは市販薬で済ませる人も多いと思いますが、クリニックで診療を受けるメリットはどんな点ですか?
【知子副院長】その症状が本当に自分が思っている病気かどうかというのは医師でないとわからないと思います。例えば「虫さされ」という診断をつけてもらえたら、市販薬でいい方もいるでしょう。ですので、まずは診断ですね。自己診断で間違った薬を塗ってしまうと症状がかえって悪化することもあり得ます。
【村田院長】足指の股の皮がめくれていたら水虫と思う方が大部分でしょう。しかしそうとは限りません。違った場合、市販の水虫薬を何ヵ月も何年も塗っても治らないということになってしまうのです。クリニックは待ち時間があるというデメリットはあるかもしれませんが、精密な診断を受けられ、それに基づいた適切な薬を処方してもらえるというのは、大きなメリットではないでしょうか。そして、定期的に顔を見せていただけたら、症状の変化に応じて一番合った薬をお勧めできます。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【知子副院長】女性は加齢とともにさまざまなお肌の悩みが出てくる方もいらっしゃると思います。当院では、そういったお悩みに対応した機器の導入を積極的に行っておりますので、一度ご相談にいらしてください。
【村田院長】見た目のお悩みを解決することで心が元気になれば、生活の質が高まりますし、体の免疫力にもいい影響を与えるでしょう。当院の特徴は、アレルギー性疾患の治療から手術、レーザー治療まで守備範囲が広いことです。内臓は診られませんが、体の表面に現れるさまざまな症状に対応しています。「病気というほどではないけれど、前から気になっていたから一度相談してみたい」という方もお気軽にお越しください。この辺りには信頼できる医療機関も多いので、当院でできないことであれば適切なところにご紹介できますし、当院でできることは責任を持って治療します。
自由診療費用の目安
自由診療とはケミカルピーリング/5500円~、ニキビのレーザー治療/1万1000円~、しみのケア/8800円~、ED診療/825円~、AGA診療/6600円~、わきがのレーザー治療/135万円