不安になる小児アレルギーに
適切な知識で適切な対策を
えびす子どもクリニック
(北九州市小倉北区/九州工大前駅)
最終更新日:2026/01/30
- 保険診療
子育てに励む保護者にとって、「子どものアレルギー」は大きな心配事の一つだ。「わが子はアレルギーにならないだろうか」「予防できる方法はないのだろうか」と不安を抱く方は少なくないだろう。代表的なアレルギーには、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、花粉症、じんましんなどがある。アレルギー体質のある子どもは複数の症状を併せ持つことが多い。複数の診療科に受診することは、大きな負担になる。長年にわたり小児アレルギーに総合的に取り組んできた「えびす子どもクリニック」院長の戎 寛(えびす・ゆたか)先生は、「アレルギーへの正しい知識を持って、適切に向き合い対処していきましょう。」と語る。今回は、小児アレルギー診療のエキスパートである戎院長に、保護者が抱きやすい不安や疑問について聞いた。
(取材日2025年9月11日)
目次
親子が安心して過ごすためには皮膚・食事・環境ケア、そして小児アレルギーとの向き合い方を知ることが大事
- Q赤ちゃんに湿疹が出たのですが、これはアレルギーですか?
-
A
▲アレルギー疾患全般に対応する、えびす子どもクリニック
赤ちゃんの湿疹は、皮脂・汗・乾燥などが原因で起こることが多く、必ずしもアレルギーとは限りません。とはいえ、赤ちゃんの皮膚はデリケートですから、早く整えてあげましょう。赤ちゃんの肌を早く整えることは、アレルギー予防の観点からも非常に大切です。湿疹が続く場合は早めの受診をお勧めします。アレルギーの家族歴がある場合や湿疹を繰り返す場合、アトピー性皮膚炎の可能性もあります。アトピー性皮膚炎の場合、当院ではまず肌を「つるつる・もちもち」の状態にすることをめざします。その状態を保つために、どの塗り薬をどこに塗るか、塗る量や塗り方を丁寧にお伝えし、ご家庭で継続できるようサポートしています。
- Qアレルギーを予防する方法はあるのでしょうか?
-
A
▲何でも相談しやすい環境づくりに取り組んでいる
完全に防ぐことはできませんが、赤ちゃんの「肌のケア」と「離乳食の進め方」が、予防においては大切です。アレルギーの原因物質は皮膚から侵入するため、皮膚の状態が良ければ侵入を防ぎやすくなります。特に、食べ物がつきやすい「口周りのスキンケア」はとても大切です。湿疹がある場合は、まず皮膚をしっかり整えてから進めましょう。また、さまざまな食べ物を「早めに・少量ずつ・継続的に」食べさせて慣らしていくことが、アレルギー予防の近道とされています。ハウスダストやダニを増やさない環境づくりも有効ですが、あまり神経質になりすぎず「できる範囲で」取り組みましょう。
- Qアレルギーが心配で、離乳食を始めるのが怖いのですが。
-
A
▲母親の気持ちに寄り添い、わかりやすい説明を心がける
初めて離乳食を始めるときは、「アレルギーが出るかもしれない」と不安になるかもしれませんね。初めて食べる食材に不安がある場合は、何かあった際に受診しやすい平日の午前中に与えると安心です。前述したように、アレルギー予防の近道は、さまざまな食べ物を「早めに・少量ずつ・継続的に」食べさせて慣らしていくことです。もし口の周りが赤くなった・じんましんが出たなど、アレルギーと疑われる反応が出た場合は、早めに受診しましょう。反応が出たからといって、まったく食べさせないとかえって過敏性が高まると言われています。医師と相談しながら少量から安全に取り入れることがポイントです。
- Qアレルギーって一生治らないものなのでしょうか?
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A
▲院内ではさまざまなリーフレットが並んでいる
「アレルギーは治らない」というイメージを持たれがちですが、食物アレルギーは成長とともに改善し、自然に食べられるようになることは少なくはありません。気管支喘息とアレルギー性鼻炎を合併している場合でも、内服薬や吸入・点鼻薬などの継続した治療を行うことで、症状が出にくい状態にすることが望めます。また、ダニによるアレルギー性鼻炎やスギ花粉による花粉症は、舌下免疫療法で根治が期待できます。このように適切な手段でコントロールを図ることで、支障のない生活がめざせるんですよ。医師と相談しながら無理なく対策を重ねて、お子さんが快適な毎日を送れるよう頑張りましょう。
- Qアレルギーのような症状が出た時、どうすると良いでしょうか?
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A
▲子どもの様子に異変が見られるときは、落ち着いて早めの受診を
まず大切なのは、落ち着いて様子を観察することです。その際、じんましんなどの皮膚症状を写真に残したり、咳や呼吸音を録音・録画したりしておくと診察に役立ちます。咳き込みやゼーゼーとした呼吸で眠れない場合は、喘息発作の可能性があるため早く受診してください。また、激しい腹痛や嘔吐、呼吸困難、ぐったりして反応が悪い、意識がおかしいなどの症状が見られる時はアナフィラキシーの可能性があります。命に関わることもあるため、迷わず救急車を呼びましょう。迅速な対応が何より重要です。

