漏れのない予防接種で
子どもの健康と命を守ることをめざす
大原小児科医院
(北九州市戸畑区/戸畑駅)
最終更新日:2024/09/13
- 保険診療
ロタウイルスやB型肝炎、麻疹など、ワクチンで防ぐことがめざせる病気がたくさんあることを知っているだろうか。感染すると重度の後遺症で苦しんだり、命を落とすリスクがあったりするため、忘れずにワクチンの接種を受けて予防に取り組むことが重要だ。とはいえ、予防接種の種類は多く、子育てをしながらスケジュールを管理していくのは大変だろう。また「副反応が怖い」と感じている保護者も少なくないのではないか。長年にわたり地域に根差し、子どもたちの健康を見守ってきた「大原小児科医院」では保護者に寄り添いながら予防接種を推進。「命を守るための予防接種は親としての義務とも言えます。私たちも少しでも力になれるようサポートしたい」と話す大原延年院長に、予防接種のポイントや受診の流れについて話を聞いた。
(取材日2024年8月8日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q予防接種のスケジューリングのポイントを教えてください。
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A
予防接種は種類も多く、制度も年々変わっていくため、保護者だけで管理することは難しいかもしれません。そのため最新のスケジュール表をお配りし、ツールを使って管理していくことを推奨しています。定期の予防接種期間を過ぎると公費負担での接種ができず、自己負担になってしまうので注意が必要です。なるべく早く免疫を獲得することをめざすという観点からも、適切なタイミングで接種するように心がけましょう。一番最初の予防接種は生後2ヵ月からスタートしますが、受診された際には次回接種するワクチンについてもお知らせします。可能であれば次回の予約をして、接種漏れがないようにしてください。不安があればいつでも気軽にご相談を。
- Q同時接種した場合、副反応などは出ないのでしょうか。
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A
複数を同時接種したからといって副反応のリスクが高まるというものではありません。むしろ必要な免疫が早く獲得できる、通院の回数が減らせるため保護者やお子さんの負担が減る、スケジュールを管理しやすくなるといったメリットが期待できます。その結果、全体の接種率が上がり感染症にかかる子どもたちを減らすことにつながります。代表的な副反応としては、発熱、接種部位の腫れなどが挙げられます。接種部位がひどく腫れる、熱によって食事ができない、熱が2日以上続くような場合は受診したほうが良いでしょう。受診の判断がつかない場合でも、心配な際には遠慮せず電話でのご相談、あるいは受診をしていただいて構いませんよ。
- Q予防接種を受ける際、家族が気をつけるべきことなどありますか。
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A
水ぼうそうなど特殊な病気に罹患後の予防接種は医師に一度ご相談ください。また予防接種を受けたあとは、体力を消耗するような激しい運動はさせないように見守ってください。例えば夏場であれば炎天下での長時間の外出も避けたほうが良いかと思います。昔は予防接種を受けた日は入浴できないと言われていましたが、入浴を含めていつもどおりの日常生活を過ごしていただいて構いません。気をつけるべきワクチンとして、ロタウイルスの経口ワクチンを受けた際にはたいへんまれですが、腸重積症といった副反応が起こることがあります。また、現在行われている予防接種では肺炎球菌ワクチンで発熱することがやや多いようです。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1生後2ヵ月から予防接種をスケジューリング
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最初の予防接種が受けられる生後2ヵ月になったら小児科へ。自治体の情報で接種医療機関や日時などを確認するほか、わからないことは早めに医師に相談する。接種タイミングが来たらすぐに受診し、予防接種のスケジュールを立てていく。
- 2予防接種の受診予約をする
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クリニックによっては予防接種を実施している曜日が決まっているので、事前に電話やウェブなどで予約をする。希望するワクチンを伝えるほか、どのワクチンを接種すればよいかわからない際には母子手帳を確認し、これまで接種したワクチン、月齢などを伝える。また急には予約が取れないこともあるため、早めの予約を心がける。
- 3母子手帳と保険証を持参して受付
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接種当日は母子手帳と保険証を持って受診。予診を受けて、子どもの体調や食物アレルギーの有無、前回の予防接種時に副反応があったかなどについて回答するほか、検温を受けて予防接種ができる状態かチェックしてもらう。
- 4ワクチン接種
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予診で問題がなければ医師による簡単な診察を受け、それぞれの月齢やタイミングに応じたワクチンを接種してもらう。医師との相談の上、追加で接種できるワクチンがあれば同時接種も可能。
- 5次回予約と経過観察
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ワクチンを接種したら約30分安静にして帰宅。接種漏れがないよう、次回のワクチンの確認と受診の予約をする。帰宅後は激しい運動を避けて過ごし、子どもに普段と違うところがないか目を配っておく。