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佐々木 豊和 院長の独自取材記事

重信クリニック

(東温市/横河原駅)

最終更新日:2024/02/13

佐々木豊和院長 重信クリニック main

東温市にある「重信クリニック」は、1981年に開業した泌尿器科専門の歴史あるクリニックだ。一般の泌尿器科疾患の診療はもちろん、近隣病院から維持透析の患者を受け入れ、2013年には58台の透析装置が稼働できる新病棟も竣工した。2023年10月に院長に就任した佐々木豊和先生は愛媛大学医学部附属病院や愛媛県立中央病院の泌尿器科で長年外科手術や腎移植に携わってきたドクター。近年は男性不妊治療にも注力し、東京の男性不妊専門クリニックでの経験を生かした精密な検査・治療を展開している。「ブライダルチェックも行っていますので、妊娠を望まれる方には一つの選択肢として知っていただけたら」と話す佐々木院長に、クリニックの特色や今後の展望などを聞いた。

(取材日2022年9月16日/取材更新日2023年11月13日)

腎移植や泌尿器科系がん、人工透析など幅広く対応

どのような患者さんが多く来院されていますか?

佐々木豊和院長 重信クリニック1

当院では血液透析を行っていますから、維持透析で通われている患者さんが多いです。最近は、愛媛大学医学部附属病院や松山市の愛媛県立中央病院、松山赤十字病院などの基幹病院からの紹介患者さんが増えていますね。もちろん、東温市近辺にお住まいで、もともと当院に通われていた方が、腎臓の働きが悪くなって血液透析を希望されるケースも多いですよ。透析以外の一般泌尿器科で多いのは、男性だと前立腺肥大症や前立腺がんのスクリーニング検査、女性では膀胱炎や頻尿、過活動膀胱など。前立腺肥大症では70~80代の方を中心に、90代の患者さんもいらっしゃいます。特に50代以降は前立腺がんに罹患する方が増加するといわれていますから、排尿困難で受診されて、診察でがんの疑いがあれば積極的に血液検査などの精密検査を行っています。

新病棟も完成し、設備の充実を図っているそうですね。

2013年に完成した新病棟では、58台の透析装置が稼働しています。血液ろ過透析を効率良く行うことを目的に、オンラインHDFなどの先進の設備を導入しました。透析液を一括作製するための多人数用透析液供給装置と、透析原液を作製するためのA/B粉末剤自動溶解装置をそれぞれ2台ずつ導入してバックアップ体制を整えているほか、万一の停電に備えて大容量の発電機も設置しています。以前は透析室が狭く、ベッドの間を移動するのも一苦労でしたが、動線が改善されたことで車いすでの移動も容易になり、スタッフが担当患者さんを遠くからでも確認しやすくなりました。きれいで空調も整っているので、快適に過ごしていただけると思います。

先生が当院に勤務するまでの経緯をお聞かせください。

佐々木豊和院長 重信クリニック2

愛媛大学医学部を卒業後、同大学の泌尿器科や愛媛県立中央病院の泌尿器科に勤務し、前立腺がんや膀胱がん、腎臓がんなどの泌尿器科系がんの外科手術や、腎臓移植などを手がけてきました。当院には、4年ほど前から非常勤で診療をしていました。当時は男性不妊を専門とした東京のエス・セットクリニックで院長を務めており、愛媛と東京を往復する日々だったのですが、新型コロナウイルス感染症の流行でそれが難しくなってしまいました。そんなタイミングで、島本憲司副院長や別宮徹名誉院長からもお誘いいただき、2021年から勤務しています。家族も住んでいる地元愛媛で、地域医療に貢献したいという想いがありましたので、本当にありがたいお話でした。

愛媛では数少ない、男性不妊専門の外来を開設

先生が注力されている治療についてお聞かせください。

佐々木豊和院長 重信クリニック3

一般泌尿器科としての治療や人工透析に加えて、男性不妊にも力を入れていきたいと考えています。男性不妊は泌尿器科の診療範囲なのですが、一般的に生殖医療イコール産婦人科という認識ではないでしょうか。実際、泌尿器科で生殖医療に携わる医師は全国的に見ても少ないのが現状です。ただ、30歳を超えると妊娠を望むカップルの3組に1組は不妊症で、その原因の約半数は男性に問題があるともいわれています。ですから男性不妊はもっとクローズアップされるべきだと思うんです。私も10年ほど前まではがんや腎臓移植などの手術を中心に行ってきましたが、慶應大学で男性不妊の研究をされている先生との出会いがきっかけで男性不妊専門の泌尿器科である東京のエス・セットクリニックで臨床経験を積みました。

男性不妊専門の外来があるクリニックは県内でも珍しいですよね。

そうですね。産婦人科で男性不妊の治療を行うクリニックはありますが、泌尿器科で男性不妊症に対する専門的診療を行うクリニックは全国的に見ても少ないと思います。産婦人科に比べると、男性は少し足を運びやすいのではないでしょうか。現在、当院では平日はもちろん、隔週の土曜日に男性不妊の外来を常設しております。産婦人科や大学病院からの紹介で来られる方もいれば、ホームページを診て来られる方もいらっしゃいますが、東京に比べるとまだまだ患者さんの数は少ないですね。妊活は、男女問わず自分の状態を知ることから始まりますから、ブライダルチェックとして活用いただきたいと考えています。

そもそも、男性不妊の原因はどんなことが考えられるのでしょうか?

佐々木豊和院長 重信クリニック4

エイジングケアと男性不妊の考え方は基本的に同じです。つまり、健康でいるのが一番。不妊に悩む男性の多くは精子をつくる機能に問題があるとされていますが、高血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病や喫煙などがそのリスク因子として関わっていることが明らかになってきているんです。歯周病や副鼻腔炎の方も注意が必要です。それから、案外知られていないのですが、AGAの治療薬が精子の働きに影響を及ぼすともいわれています。AGAのお薬は男性ホルモンを抑える作用がありますので、精力が低下してしまう可能性もあるとされています。ですから、気になる方はAGAの治療を行う前に精液検査を受けておくことをお勧めします。

先進の設備を導入し、精度の高い不妊治療をめざす

男性不妊の診療について教えてください。

佐々木豊和院長 重信クリニック5

男性不妊症の検査の基本は、細かな問診と精液検査です。初診では生活歴や過去の治療歴なども詳しくお伺いし、今後の治療へとつなげていきます。次に精液検査ですが、当院では先進のクラウド型精液検査機器を導入し、精液量や精子濃度、運動率、正常形態率、SMI(精子運動性能指数)などを調べます。その結果から現在の精子の状態で自然妊娠が可能なのか、またどのような不妊治療が必要なのか、おおよその判定が可能です。精液検査の結果、精子の数が少ない、運動率が低い、形が悪いといった患者さんは、さらにエコー検査やホルモン検査などを行い、その原因を調べます。原因として挙げられる精索静脈瘤の治療の一つに手術がありますが、当院でも今後手術に対応できるよう、設備を整える予定です。

男性不妊の治療において、やりがいを感じる瞬間とは?

やはり、もし不妊に悩んでおられた方が妊娠されたとなれば、やりがいを感じると思いますね。男性不妊の外来に来られる患者さんは、その多くが産婦人科で不妊治療を受けてこられ、体外受精を何度も試みたが妊娠に至らなかったという患者さんもいらっしゃいます。不妊治療に関して、男性は何をしても変わらないのではないかと諦めている方も多いと思いますが、男性も治療をすれば改善が望めますし、妊娠率を高めることも期待できると考えています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

佐々木豊和院長 重信クリニック6

年を重ねるほど妊娠率は低下していきますから、不妊治療は時間との勝負。タイミング法や人工授精と体外受精では女性の身体的にも金銭的にも負担も大きく異なりますから、できるなら自然に近い方法で妊娠をかなえたいですよね。通常の夫婦生活を行っても1年以上妊娠をしない場合は、一度検査をして、現状を確認していただけたらと思います。当院では無精子症の患者さんを対象とした精巣内精子採取などの外科治療も今後積極的に行う予定です。提携の産婦人科やエス・セットクリニック、愛媛大学医学部附属病院の生殖医療の外来と連携し、患者さんに最適な治療のご提案に努めていきますので、どうぞ気軽に、ぜひパートナーの方と一緒にご来院ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ブライダルチェック/1万5400円(初診料を含む)

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