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松浦 健治 院長の独自取材記事

まつうらバンビクリニック

(今治市/今治駅)

最終更新日:2021/10/12

松浦健治院長 まつうらバンビクリニック main

今治駅からほど近く、かわいらしい子鹿のロゴ入りの看板と明るいオレンジ色の屋根が出迎えてくれる「まつうらバンビクリニック」。40年以上、地域の子どもたちを見守り続けてきた先代院長の父から2013年、バトンを受け継いだのが現院長の松浦健治先生だ。クリニックの外観や内装をカフェのような明るい雰囲気に一新、子どもや親たちが気軽に相談しやすいアットホームな印象にこだわった。「お子さんの状態を五感で診察し、優しく相談に応じたい」と語る院長。子鹿がほほ笑むようなやわらかな院内で、診療スタンスや今後についてじっくり聞いた。

(取材日2020年7月30日)

子鹿が見守る優しい雰囲気のクリニック

至るところにかわいい子鹿が描かれていますね。

松浦健治院長 まつうらバンビクリニック1

今から40年以上前、先代である私の父が「松浦小児科医院」を開業したのが1972年。当時から子鹿はクリニックのシンボルでした。2013年に建物を建て替えて、「まつうらバンビクリニック」として開院した際、子鹿もそのまま受け継ぎたいという思いがありました。現在、クリニックの駐車場にあるモザイクタイルで作られた子鹿のパネルは、父の時代に外壁に飾っていたものをそのままオブジェとして置いています。院内は以前よりも広く明るく、待合室の椅子はカラフルなものを使用しています。誰もが気軽に立ち寄れるカフェのようなインテリアを心がけました。車で通院しやすいよう、クリニックそのものの位置も前院より後方に配置し、駐車場が道路に面するように変えています。親しみやすいクリニックのイメージはそのまま、よりアクセスしやすい造りとなるよう配慮しています。

小児科の医師をめざしたのは、お父さまの影響でしょうか?

実家はクリニックの裏にありましたので、父が医師として働いている姿は幼い頃から見てきました。父は地域のホームドクターとして、朝から夜までいつも懸命に働いていました。当時は今ほど夜間や土日の病院での救急科受診の概念が一般的ではなく、父のクリニックにも時間外や夜間に具合の悪くなった患者さんから電話をいただくこともありました。そんな時も父は診察していましたから、皆さんから頼りにされているのだなと感じたものです。とはいえ、高校で進路を決めるまでは将来に迷いもありました。小児科以外の科目にも興味があり、当初は外科の医師にも憧れました。ただ私自身が子どもたちが好きだということ、それからやはり、父の意志を継ぎたいという思いもあり、最終的には小児科の道を歩もうと決意したのです。

どういった患者さんが多く通院されていますか。

松浦健治院長 まつうらバンビクリニック2

6才未満の未就学児、幼稚園や保育園のお子さんたちが中心です。感染症をはじめ、アレルギーやとびひ、そして湿疹などの皮膚のトラブル、腎疾患、内分泌疾患といったお子さんの疾患に広く対応していますので、症状はさまざまです。父の代から通院されている患者さんのお子さん、お孫さんを診察することもあり、とてもありがたく感じています。予防接種や健診も予約制ですが、一般の診察時間外に行っています。感染症などの可能性がある患者さんだけが待つことのできる待機室も準備していますので、感染の心配なくお待ちいただけるようになっています。インフルエンザの検査やアレルギーに関する検査など各種検査を希望される方も多く、検査体制をも整えました。新型コロナウイルス感染症対策として8月よりオンラインでの診察もスタートする予定です。

五感を研ぎ澄まし子どもの変化を見逃さない

診察にあたって心がけていることはどんな点ですか。

松浦健治院長 まつうらバンビクリニック3

お子さんは、大人のように自分の症状を伝えることができません。ですから五感を研ぎ澄まし、診察、診断を行うよう努めています。歩き方や目線・表情、顔色などのちょっとした変化を見逃さないように注意して診ています。きちんと観察し、病気のサインを見逃さないのが小児科としての役割だと考えています。また子どもの目線に立ち、お子さんの気持ちに近づけるようなコミュニケーションを心がけています。加えて、お母さんなど保護者の立場になるのも重要です。お子さんの不調で、不安な思いを抱えるお母さんに寄り添い、受診によって安心してもらいたいと思っています。「優しさ」を忘れずにお子さんとお母さんに向き合っていくのが当院のスタンスです。

ご専門の小児内分泌の治療に注力されていると伺いました。

この分野の疾患は多様ですが、低身長の原因となる成長ホルモン分泌不全性低身長症もその1つです。お子さんが大きくなる過程で働く成長ホルモンが十分に分泌されず、身長が伸びない原因となっている場合が当てはまります。お子さんの成長には個性がありますし、発育のパターンも十人十色です。ですので心配のないことも多いのですが、成長曲線のグラフから大きく外れているケースでは、受診の必要があると小児内分泌学会でも推奨されています。成長ホルモン分泌不全性低身長症は、小学1年生頃から目立ち始めます。当院は近隣の保育園・幼稚園の園医、小学校の校医も担っておりますので、地域や学校と連携し適切なアドバイス、治療を行うよう努めています。その他、甲状腺疾患や夜尿症など、内分泌、つまりホルモンに関係する疾患は多数あります。専門的な知見から診断を行い、早期治療につなげていきます。

院内処方を基本とされていますね。

松浦健治院長 まつうらバンビクリニック4

診察から処方まで、当院ですべて完結できるようにしているのは、大きなメリットだと思っています。病気に加え、慣れない診察で機嫌の悪い子どもたちを連れて、処方箋を持って調剤薬局へ出向くのは保護者の方にとっても大変です。特に雨の日など天候が良くない際は大変です。院内処方であれば改めて薬局に行かずに済みますから、手間も時間も短縮できます。また私が直接処方しますので、お薬についても直接ご説明できますし、変更や処方日数などについても柔軟な対応が可能です。クリニックにいる時間を短縮する必要が大きい小児科にとっては、院内処方はベストな選択なので、患者さんの負担を軽減できる方法として採用しています。

地域の誰もが相談しやすい優しい医院でありたい

小児科の医師としてやりがいを感じるのはどんな時ですか。

松浦健治院長 まつうらバンビクリニック5

親御さんはもちろん、小さなお子さんでも頼ってもらえるとうれしいものです。当院の患者さんの中には幼い頃から心の悩みや不安が原因で、腹痛など体の不調を訴えるお子さんがいます。私が当院を開院する前から診ている患者さんで、いつも成長を楽しみに診察してきました。いろいろと話をする機会も多いのですが「先生のクリニック以外には通いたくない」と言ってくれるのです。当院を信頼し、私の診察を望んで来てくれているわけです。そういう声を聞くと、やはりうれしいですし、医師としてこれ以上の幸せはないなと感じる瞬間でもあります。

スタッフとの連携で気をつけていることは?

スタッフには、とにかく患者さん、そして保護者の方に優しく接するよう伝えています。ただ当院には、もともと笑顔がトレードマークの明るいスタッフばかりがそろっています。父の代から継続して働いているスタッフもいますので、患者さんとも顔見知りのことも。子ども好きのスタッフも多く、兄弟や姉妹のどちらかが受診する時に他のお子さんと遊んであげたり、積極的に声かけをしたりと丁寧な対応を自然に行えているのではないでしょうか。

休日はどのようにお過ごしですか。

松浦健治院長 まつうらバンビクリニック6

9歳、6歳、4歳の3人の子どもたちと遊ぶのが趣味ですね(笑)。普段はなかなかじっくりと子どもと向き合う機会がもてませんから、休みの日は積極的に遊ぶようにしています。最近は新型コロナウイルス感染症関連で外出が難しいので、自宅でバーベキューを楽しんでいます。

今後の展望について聞かせてください。

地域のかかりつけ医として、通いやすい、相談しやすい小児科クリニックでありたいですね。専門の内分泌系はもちろん、アレルギー疾患に関する検査、漢方薬の処方など皆さんのニーズにお応えできるよう体制を充実し、私自身も知識を深めていきたいと思っています。子どもは急に体調を崩しますから、診療時間外に困ってしまう経験をお持ちの方は少なくないでしょう。父の時代は顔見知りの患者さんであれば、ほぼ24時間体制といっていいほど緊急の対応も行っていました。父の頃と同様に対応するのは、現状はなかなか難しいものがあります。ただ、地域の皆さんが困った時にいつでも対応できる医師は理想であり憧れです。「何かあったらバンビに行こう」と頼られる存在でいられるよう、スタッフとともに歩み続けたいと思っています。

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