星島 俊彦 院長の独自取材記事
星島内科医院
(松山市/余戸駅)
最終更新日:2021/10/12

松山市余戸西4丁目、周辺に田畑や緑地公園が広がるのどかな環境の中にある「星島内科医院」。1997年の開業以来、一般内科を中心にプライマリケアを心がけた診療を行っている。「地域のかかりつけ医」として、病気の診断や治療はもちろんのこと、健康に関する悩みや健康維持をサポート。「ニーズに応える」をモットーに、患者に寄り添う姿勢で時間外の対応や在宅医療の提供も続けている。話しやすく、話を聞いてもらえるだけでほっとするような物腰やわらかな星島俊彦院長。話の端々に、患者の立場になって考え、地域密着で歩んできた星島院長の医師としての温かな思いが感じられた。
(取材日2020年12月23日)
幅広く内科全般の悩みに対応
クリニック開業までの経緯を教えてください。

岡山大学医学部を卒業後に国立岡山病院などで研修をさせてもらい、高知県立中央病院に赴任しました。高知県立中央病院では内科と血液内科の診療を担当。その後、愛媛県立中央病院では血液内科で骨髄移植に携わり、新居浜市の住友別子病院で一般内科と、呼吸器内科で喘息の外来を担当しました。私が学んだ岡山大学の第二内科が血液内科と呼吸器内科だったことから、勤務医時代はそれらの領域を主にしながら内科全般の診療を行っていました。その後、この地に開業しました。
開業に際してこの場所を選んだのはなぜですか?
松山で開業をすると決めて、クリニックの建設地探しをしました。当時は新居浜で暮らしていたので、休日に家族みんなで松山に来て、いろいろ見て回ったんです。この場所に来たとき、家族みんなが「ここがいいんじゃないか」と。当時ここは田んぼで、周辺も田んぼが広がっていました。北側に公園がありますし、広々としていて明るくて気持ち良い場所だと感じたのです。住宅地に開業するのが普通ですから、ここでの開業について「大丈夫?」と心配してくださる方もいました。その後、この地域に密着した診療を続け、地域にとけこみながら、皆さまが支えてくださったおかげで24年目を迎えることができました。
どのような患者さんが来られますか。

この地域の方々を中心に、近隣にお住まいの方やお勤めの方が中心です。一般内科ですから、風邪の症状がある、おなかや頭が痛い、体調に不安があるなど、主訴はさまざまです。お子さんの診療からご高齢の患者さんへの看取りまで幅広い年齢層の患者さんに対応しています。循環器科領域の生活習慣病や、呼吸器科領域の喘息の診療も行っています。自分自身、喘息を持っていて、小学生の時に入院したこともありますので、診療ではその経験が生かされていると思い、長年にわたり喘息の治療に対応してきましたから、治療法や治療薬の進歩も感じてきました。
新型コロナウイルス対策として大がかりな換気システムを導入されたそうですね。
はい。医療機関に限らずですが、症状の出ていない感染者もいるわけですから、新型コロナウイルスに対する備えは必要です。特に換気が大事だと考えていたところ、妻による発案があり、導入しました。クリニック内全体の換気を8分で行えるシステムです。医療機関は感染リスクが高いのではないかと、不安視する方もおられますし、患者さんに安心して来院してもらうためにも導入して非常によかったと思っています。インフルエンザ対策にもなりますしね。このような設備面だけでなく、スタッフが業務の中で行う新型コロナウイルス対策も徹底するように努めています。
患者のニーズに応える地域の「かかりつけ医」
診療のモットーについて話していただけますか。

当院は地域密着の「かかりつけ医」です。地域の皆さまが健康問題を抱えたときに、気軽に相談してもらえる医師としてお役に立ちたいと思っています。ですから、まず患者さんにとって身近な医師でありたい。そして「患者さんのニーズに応える」をモットーに、どんな疾患でも診たいという意思を持って診療に取り組んでいます。何が専門かと言われれば呼吸器内科ですが、呼吸器だけではなく内科一般に何でも対応できたらと思い、勉強しています。上部消化管内視鏡(胃カメラ)検査や超音波検査など検査体制を整えていますが、専門的な検査や高度な治療が必要だと診断した場合は、すみやかに適切な医療機関を紹介するなど、病診連携・診診連携も大切にしています。
診療時間外にも患者さんに対応しておられるとお聞きしました。
患者さんのニーズに一生懸命対応することは大事にしています。その結果、診療時間外も対応してきました。診療時間はこっちが決めていることです。でも、病気は時間に関係なくかかりますから、診療時間外に患者さんから必要とされることもあるわけです。もちろん、全部に対応できるかというとそうではなく、状況的に対応できないこともあるので、その場合は救急病院をご案内するとか、こういうふうにしてくださいとお話しするなどの対応になります。ただ基本的には診療時間外でも診たいというのが私の思いです。だから、診療時間外にクリニックにかかってきた電話は携帯に転送されるようにしています。在宅医療についても開院当初から行っています。地域の皆さんの「かかりつけ医」としての役割を果たすためには、時間外であれ、在宅医療であれ、ニーズがあれば診るのが基本だと考えているからです。
診療に際してどういったことを心がけていますか。

病気の治療を行うだけでなく、病気の予防や健康に関する悩み解消など、身近な医師として力になれるよう、しっかり診て、診断や治療の内容を丁寧にわかりやすく説明することを心がけています。健康に関するアドバイスなど、医師としてお伝えするべきことはきちんとお伝えしますし、患者さんが知りたいと思っていることについてはお答えするようにしています。
患者に寄り添い、フットワークは軽く
先生がめざしてきた医師像を教えてください。

医学賞を受賞したり、専門分野の研究で注目を集めている方々だけでなく、頑張っておられる素晴らしい医師の方はたくさんおられます。「野に遺賢あり」といいますか、人のために努力し、社会の一隅を照らすような働きをされている医師の方々が本当にたくさんいます。そういう医師になりたいと思い、患者さんに寄り添った診療を行うよう努めてきました。
ご自身の健康のために行っていることや、趣味はありますか。
スポーツジムには20年近く行っています。1カ月で2~3回ほど、筋トレをして、1kmほど泳ぐ程度ですけれども。ただ最近は新型コロナウイルスのこともあり、スポーツジムに行くことができません。また一時期、2年間ほどラジオ体操を続けていたのですが、一生懸命やりすぎて膝に不調が出てしまいやめてしまいました。特別な趣味はないのですが、本を読むくらいでしょうか。もともとクラシック音楽も好きで、ゆっくり音楽を聞きたいと思うことはあるのですが、なかなか時間がつくれない状況ですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

この地で約25年、地域の方々に支えていただいたおかげでクリニックを続けてくることができました。健康で能力的に働ける間は、皆さんの健康のお役に立てるよう、ニーズがあればフットワーク軽く対応しますので、体の不調や健康に関するお悩みがあれば、気軽にご相談ください。病気は早期発見、早期治療が大事ですから、自己判断でクリニックにかかるのを先延ばしにしないで、気になることがあれば受診してください。