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幡 英典 院長の独自取材記事

幡内科・消化器内科クリニック

(高松市/栗林公園北口駅)

最終更新日:2024/06/05

幡英典院長 幡内科・消化器内科クリニック main

香川県庁から、県庁通りを南へ徒歩約5分。たかしん八本松ビルの4階に、2024年3月に開業したのが「幡内科・消化器内科クリニック」だ。もとは県道33号沿いで、「幡内科消化器科医院」として診療を行っていたが、移転に伴いクリニック名を変更。CTを導入するなど、設備も充実させてのリニューアル開業となった。幡英典院長は、基幹病院の消化器内科で20年以上診療を行ってきた経験があり、専門は胃や大腸などの消化管と、肝臓・膵臓・胆道などの消化器疾患。内視鏡による検査・治療の腕を磨いてきた一方、循環器・呼吸器の疾患や生活習慣病など、幅広い内科疾患の診療に携わった経験も持つ。「地域の皆さんに寄り添った、身近なクリニックとして各種健康相談に乗り、病気の早期発見・早期治療につなげたい」と意気込む幡院長に話を聞いた。

(取材日2024年4月17日)

新たにCTを導入。大腸内視鏡検査の前処置室は個室に

医師をめざしたきっかけや、消化器内科を専門に選ばれた理由をお聞かせください。

幡英典院長 幡内科・消化器内科クリニック1

消化器内科の医師だった父への憧れや、高校生の頃に家族が病気で亡くなったことをきっかけに、医師を志すようになりました。父や兄と同じ岡山大学医学部に進学し、卒業後は同大学の第一内科に入局。昔は今のように診療科が細分化されていなかったため、関連病院でも消化器をメインに、循環器や呼吸器、腎臓の疾患など幅広く内科の臨床経験を積みました。大学院の免疫学教室ではがんの基礎研究も行い、2010年からは三豊総合病院の内視鏡センターへ。症例数が多く、設備もそろっている環境で内視鏡の検査・治療全般を担当していました。膵臓・胆道系の内視鏡検査を専門にしようと思ったのも、この頃のことです。当時の県内には膵臓・胆道系を専門とするドクターが少なく、またこの分野独特の診断や治療に興味を持ったことが理由ですね。教える立場だったこともあり、当時は多忙な日々を送りましたが、そのぶんやりがいも大きかったです。

クリニックを移転されたのはなぜでしょうか?

2018年に父のクリニックを継承しましたが、建物の老朽化が進んでいたため、隣接するビルの建て替えに合わせて、2024年3月に移転開業しました。移転にあたってこだわったのは、自分が理想とする診療や検査ができる環境づくりです。消化器の検査はCTと内視鏡が中心ですので、高精細な画像診断が可能な16列CTを新たに導入しました。近隣の医療機関に依頼していたCT検査が院内でできるようになり、患者さんの負担軽減につながっていると思います。さらにスタッフも患者さんも動きやすく、効率良く診察や検査ができるよう、院内の動線にはこだわりました。5階には大腸内視鏡検査用の個室タイプの前処置室や、感染症患者さん専用の診察室を用意。駐車場が今年の秋ごろに完成すれば、患者さんの利便性も向上すると思っています。

移転後は、どのような患者さんが来られていますか?

幡英典院長 幡内科・消化器内科クリニック2

移転前から変わらず、近隣住民の方や近くにお勤めの方が受診されたりと、幅広い年齢層の患者さんが訪れます。消化器内科を標榜しているので、「胃の調子が悪い」「便秘や下痢がある」といった胃腸の症状を訴える方や、健康診断の結果によって、胃・大腸内視鏡検査を受けに来られる方が多いです。第一内科時代にはさまざまな内科疾患をオールマイティーに診てきたので、風邪症状はもちろん、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病で通院する方にも対応しています。

超音波内視鏡など、多様な検査を実施

内視鏡検査において、心がけていることを教えてください。

幡英典院長 幡内科・消化器内科クリニック3

内視鏡検査には恐怖心や抵抗を持つ方が多いので、詳細な説明を行った上で、できるだけ患者さんの負担を少なくすることを心がけています。胃の内視鏡検査では、5ミリ程度の細い内視鏡を鼻から入れる検査を主に選択し、嘔吐反射の防止につなげています。口から入れる場合にも、やはり細い経鼻内視鏡を使用します。嘔吐反射や不安感が強い方は、鎮静剤を使えば眠ったような状態で受けられますので、ご相談ください。また大腸の内視鏡検査では約3時間かけて下剤を飲み、腸内を空にする必要がありますので、少量で済むタイプの下剤を自宅で飲んでいただいたり、希望がありましたら、人目を気にせず過ごせるトイレ付きの個室にご案内したりしています。内視鏡を挿入する際は、吸収が速く腹部の膨満感が少ない二酸化炭素を用いて観察します。加えて、月曜午後は潰瘍性大腸炎などが専門の女性医師が担当しますので、女性患者さんも受診しやすいのではないでしょうか。

超音波内視鏡検査も行っているそうですが、これはどのような検査なのでしょう?

胃の内視鏡の先端に超音波装置を装着し、胆嚢や膵臓をはじめとした胃の周辺の臓器を、非常に近い距離から観察するものです。膵臓がんによって亡くなる方は、社会の高齢化に伴い増加傾向にあります。しかし、膵臓がんは早期発見が困難な病気であることもまた事実です。当院では、膵臓がん患者さんを少しでも多く見つけられたらと思い、超音波内視鏡検査を提供しています。鎮静剤・鎮痛剤を使用しながら、30分ほど時間をかけて行うという負担の大きい検査ですので、すべての方に勧めるものではありません。苦痛の少ないMRIやCTなどによる検査も含めて、ケースバイケースでご提案しています。

ヘリコバクター・ピロリ菌の検査にも注力されています。

幡英典院長 幡内科・消化器内科クリニック4

ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃の粘膜に慢性の炎症を起こす菌です。胃炎や潰瘍の原因となり、将来的な胃がんの発症にも大きく関わります。胃の内視鏡検査を受けられた後なら保険が適用されますので、ピロリ菌の検査を受けたことがないという方は、一度検査を受けてみてください。感染経路は井戸水や小さい頃の口移しでの食事などで、ご両親が陽性であれば、若い方でも感染している可能性があります。1週間お薬を飲むことで除菌が期待できる人がほとんどですので、患者さんの負担も大きくありません。

患者の立場になり、受診しやすいクリニックをめざす

先生の診療のモットーは何でしょうか?

幡英典院長 幡内科・消化器内科クリニック5

「自分がこの症状だったら」「自分がこの病気だったら」と、常に患者さんの身になって考えるということです。患者さんを診察するときも、症状や治療方法などをご説明するときも、難しい専門用語は使いません。できるだけわかりやすく、丁寧にお話しすることを常に意識しています。何よりも、患者さんにきちんと理解していただくことが大切ですから。私は20年以上基幹病院に勤めてきましたが、こうした対応ができるのも、クリニックの良さだと思います。当院のホームページの文章を考える際にも、極力わかりやすい言葉で診療内容や検査内容を紹介できるよう、心を配りました。

ウェブ予約を導入されているのも、患者さんのためですか?

ええ、そうです。検査までに何度も来院しなければいけない、待って当たり前という「医療の常識」を変えるため、外来・検査のウェブ予約を受け付けて、お薬も院内処方としました。例えば胃の内視鏡検査の場合、以前は受診時に予約をして検査は後日という流れでしたが、ウェブ予約をしていただければ、受診した当日の検査も可能です。絶食などの注意事項も、予約時にひと目でわかるよう工夫しています。大腸内視鏡検査に関しては、1週間以上前の事前診察が必要ですが、事前診察と検査は24時間、ウェブ予約が可能となっています。消化器がんの中でも、大腸がんや膵臓がんは特に自覚症状が現れにくい病気です。受診・検査のハードルを下げることで、病気の早期発見につなげたいと心から願っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

幡英典院長 幡内科・消化器内科クリニック6

当院は、地域の皆さんが気軽に立ち寄れるクリニックでありたいと考えています。気になる症状がある方も、健康状態をチェックしたい方もまずはご相談に来ていただいて、何もなければ安心してお帰りいただきたいです。検査によって異常が見つかったとしても、早い段階での受診なら、早期発見・早期治療につながります。より専門的な検査や治療が必要な場合には、近隣の高度医療機関にご紹介します。中には、「病気は心配だけど、受診する勇気がない」という方もおられるでしょう。皆さんが勇気を出して一歩踏み出せるような、身近なクリニックをめざして、これからも消化器に限らず、内科全般を総合的にサポートさせていただきます。

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