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江口 春樹 院長の独自取材記事

江口内科医院

(出雲市/出雲市駅)

最終更新日:2023/12/18

江口春樹院長 江口内科医院 main

開業から40年ほどの歴史がある「江口内科医院」。先代が開業し、2016年に息子の江口春樹院長が継承した。待合室には患者の描いた絵や撮影した写真などが展示され、同院が長く地域に親しまれてきたことがわかる。継承後は江口院長の専門である内科・循環器内科だけでなく、糖尿病・内分泌疾患を専門とする島根大学医学部附属病院の医師による外来、発熱者専用の外来診療にも対応し、幅広く診療している。女性の臨床検査技師が在籍し、女性も安心して受診できるような配慮も。「通院できない患者さんに対応できるよう、訪問診療にも力を入れたい」と話すとおり、患者のニーズに丁寧に寄り添う姿勢からは、江口院長の誠実な人柄がうかがえる。質問にしっかりと耳を傾け、優しく丁寧に答える姿が印象的な江口院長に、たっぷりと話を聞いた。

(取材日2023年9月29日)

訪問診療に注力。通院が難しい患者にも手厚く対応

江口院長が同院を継承するまでの経緯を教えてください。

江口春樹院長 江口内科医院1

当院は父が開業しましたが、実家がすぐ隣にありましたので、私にとって小さい頃から身近な場所でした。父の一生懸命な姿や、患者さんに感謝されている場面を間近で見ているうちに、自然と私も父のような医師になりたいと考えるようになりました。大学を卒業後いくつかの病院で研鑽を積みましたが、特に倉敷中央病院での経験は大きかったですね。中国地方でも循環器疾患の症例数の多い病院で、さまざまな症例を経験できたことは今でも大きな糧となっています。また、どんな患者さんも断らないという病院のポリシーは、今の私につながっており、どんなに忙しくても、できる限り対応しようという想いで診療しています。大学を卒業して10年は修行を積もうと考えていましたが、ちょうどそのタイミングで父の年齢なども重なり、当院を継ぐこととなりました。

循環器内科を専門とされた理由を教えてください。

一つには、循環器内科は内科の中でも急性期の疾患を扱うというところで、非常に興味があったということがあります。そしてもう一つのきっかけは、私が学生の時に、偶然目の前で心臓発作を起こされ、倒れた方がいたんですね。なんとか救命したいと必死でしたが、まだ十分な知識も経験もなく、うまく救命処置ができませんでした。それが強烈に心に残っていて、「こういった方に迅速に対応できる医師にならないといけない」とその時強く思ったんです。心臓発作の方を助けられるようにと、循環器内科を専門にしようと決めました。

どのような患者さんが多く来院されますか?

江口春樹院長 江口内科医院2

開業して40年ほどたっていますので、父や祖父の代から知っている方もいらっしゃいます。祖父は教員だったので、「その頃からお世話になっていたんだよ」と言ってくださる方も。地元ということもあり、同級生のご家族、子どもの友達の親御さんも来られますね。ご年齢で言えば、ご高齢の患者さんが多いですが、健康診断で要検査になった若い世代の方、予防接種を受けに来る方も多いです。初診ですと高血圧や胸痛、動悸、呼吸苦などの胸部の症状だけでなく、発熱や風邪症状の方も多くいらっしゃいます。認知症や足腰が悪くなって通院が困難になった方だけでなく、脳梗塞や心不全、がんなど、患者さんの病状も多岐にわたるため、しっかり対応していけるように日々研鑽を積んでいこうと思います。

誰もが安心して受診できるように

継承の際に変わった点について教えてください。

江口春樹院長 江口内科医院3

まず内装を新しくしたということと、診察室を2つに増設し、昨年には待合室も改装しました。換気システムを導入して常時換気ができるようにしています。また、発熱者の外来専用の駐車場でドライブスルー検査ができるようにカーポートの屋根を設置しました。父の代で行っていた胃カメラは現在しておりませんが、今は私が循環器内科の専門ですので、超音波の機械をそろえて心臓や動脈硬化などの検査に力を入れています。また、40年もたつと、足腰が弱ったり持病が悪化したりして通院できなくなる患者さんもおられますので、そういった方にも対応できるように訪問診療にも注力しています。

循環器内科の検査に関わる設備が充実していますね。

はい。心電図、レントゲン撮影はもちろんのこと、心臓超音波検査(心エコー検査)には、専門の臨床検査技師が対応しています。検査技師は女性ですので、女性にも安心して受診していただけると思います。当院は近隣にある乳がん専門のクリニックと連携しているのですが、乳がんの方は化学療法前に心臓の超音波検査が必要になる場合があるため、それにも対応できるようにしています。あとは、24時間または1週間連続で心電図測定できる機器も備え、不整脈の診断にも力を入れています。ABI・PWV検査も行っていますが、この検査では血管年齢がわかりますので、高血圧やコレステロール値が高くて健康診断でひっかかった方に実施します。また、ABI・PWV検査と首の動脈の超音波検査を組み合わせ、動脈硬化を評価して、治療に生かしていくということもしています。

心臓疾患や血管疾患には、どういった病気がありますか? 相談の多い疾患についても教えてください。

江口春樹院長 江口内科医院4

代表的な疾患ですと、高血圧や高コレステロール血症、糖尿病といった生活習慣病から出てくる狭心症、心筋梗塞、心不全や腎不全、脳卒中などになります。その中でもご相談の多い疾患は、高血圧や高コレステロール血症、狭心症や不整脈の疑いなどでしょうか。また、急性心筋梗塞や脳卒中などの急性期の病気は、県立中央病院や大学病院などへ速やかに紹介し、治療後の慢性期の管理を当院で行うということが多いです。当院では週に2回島根大学医学部付属病院から糖尿病・内分泌疾患を専門とする医師による診療を行っていますので、糖尿病や甲状腺の病気で来院される方も多くいらっしゃいます。そして、特に女性に比較的多いのが甲状腺の病気です。動悸や倦怠感などの症状で来院され、当院の検査で見つかる方や、健康診断で甲状腺の腫大を指摘されて受診される方も多いですね。

地域の患者の困りごとに幅広く、できる限り対応したい

診療ではどういったことを心がけていますか?

江口春樹院長 江口内科医院5

できる限り丁寧に、患者さんのほうを向いてお話しすることを心がけています。そして、丁寧に診療しながらも、押さえるべきポイントはしっかりと押さえて診療を行うということも、意識していますね。患者さんが多くいらっしゃったときや、重篤な病状の方が来られた時はバタバタしてしまうこともありますが、どんな時であっても、患者さんが不安にならないようにということは常に肝に銘じて診療しています。また、仕事で忙しく通院が困難な方でも治療の継続がしやすいように、スマートフォンなどを使って診療を受けられるオンライン診療も数年前から導入しています。通院や待ち時間の負担がないので、利用される患者さんにも喜んでいただいています。

地域の皆さんに向けて、健康のためのアドバイスがあれば教えてください。

病気になる前に、普段から健康のためにできることをして、予防することが重要です。そのためにまずは健康診断をしっかりと受けていただき、普段から運動や正しい食生活を習慣づけるようにしましょう。ご高齢の方ですと、家にこもってしまうと人との接点がなくなり、運動不足になりがちです。認知症が進行してしまうこともありますので、膝が痛くなければ、できる範囲で散歩ですとか、ご家族と一緒に歩く、地域の体操教室に行くのもいいですし、いろいろな方とお話しする機会を失わないように、増やしていけるように気をつけることは大事ですね。薬でどうにかするというよりも、デイサービスですとか、どこかに出かける用事をつくって、メリハリのある生活を送ることが重要です。

最後に、今後の展望と読者にメッセージをお願いします。

江口春樹院長 江口内科医院6

今後ご高齢の方が増えてくると、通院できない方や自宅で過ごさなければならない方も必然的に増えていきます。引き続き外来診療を行いながらも、訪問診療にも力を入れてやっていきたいと思っています。また、この地域ではブラジル国籍の方も多く住んでいらっしゃいます。当院には通訳はいませんが、今のところ特に大きな問題なく対応できています。言葉がわからないと病院に行くのが不安になるかと思いますが、対応には慣れていますので、安心してお越しください。また、当院では高血圧や生活習慣病といった病気だけでなく、認知症の方や訪問診療が必要な方の診療、発熱者専用の外来診療も行っていますし、幅広く対応できるようにしています。困ったことがあったら、いつでも気軽にご相談ください。

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