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個に合わせた具体的な提案で
未来を一緒に守る生活習慣病の治療

酒本医院

(大和高田市/高田市駅)

最終更新日:2025/06/04

酒本医院 個に合わせた具体的な提案で 未来を一緒に守る生活習慣病の治療 酒本医院 個に合わせた具体的な提案で 未来を一緒に守る生活習慣病の治療
  • 保険診療

高田市片塩町で、60年以上にわたり地域医療を支える「酒本医院」。外来診療に加え早くから在宅医療にも取り組み、子どもから高齢者まで3世代にわたってサポートする家庭も少なくないという。そんな同院の酒本将稔院長が力を入れる治療の一つが、生活習慣病だ。自身の経験も生かしながら各患者の生活背景に寄り添い、モチベーションを高め、一歩ずつ取り組める「生活習慣病のコントロール」を心がけているという。特に多忙な30~40代では検診で異常が見つかっても放置しがちだが、「その時点から治療や生活習慣の見直しを始められれば、将来が大きく変わることも望めるのです」という言葉には、多くの患者の人生に伴走してきた酒本院長の実感がこもる。今回は生活習慣病との向き合い方や同院で受けられる治療について、じっくりと話を聞いた。

(取材日2025年3月6日)

各患者の日常に合わせた「これなら取り組めそう」な治療提案を積み重ね、健康と希望のある将来へ

Q糖尿病や高血圧症などの治療にも力を入れているそうですね。
A
酒本医院 時に冗談を言いながら穏やかな笑顔で診療にあたる

▲時に冗談を言いながら穏やかな笑顔で診療にあたる

いわゆる生活習慣病、糖尿病や高血圧症、脂質異常症などは、若いうちは異常があっても支障はさほどないことも多いのですが、年齢が上がるにつれ、さまざまな不調につながります。40代、50代で怖いのは、狭心症や心筋梗塞ですね。元気な人が突然発症して亡くなったり、重い障害が残ったりすることもあります。また60代前後からは脳卒中も増えていきますし、がんの発症率に関わるという指摘もあります。当院では若い世代の診療から時には在宅でのお看取りまで、長期間にわたって診ている患者さんも多いのですが、生活習慣病はコントロールの有無でやはり将来に大きな差が出やすく、早期からきちんと治療をしてほしいと考えています。

Q生活習慣病の治療では、どのようなことが大事だとお考えですか。
A
酒本医院 血圧の変化に合わせてこまやかな治療のコントールが重要

▲血圧の変化に合わせてこまやかな治療のコントールが重要

検診で異常が見つかっても、その時点では無症状であることも多く、患者さんは「まあ大丈夫だろう」、「薬を一生飲まないといけないのでは」などと受診や治療をためらいがちです。ですが生活習慣病での服薬は、将来起こり得る症状や悪化を防ぐために必要な治療です。また生活習慣を改善できれば、いったんお薬を飲み始めても減らしたり止められる可能性もあります。ご自身に合った薬を飲んだり生活習慣を変えることが、将来の健康や大きな希望につながることを、繰り返しわかりやすくお伝えしています。治療へのやる気が高まるようなお話をしたり、食事や運動では、患者さんが気軽に取り組めそうな内容を提案することも大切です。

Q実際の診療で、先生が心がけていることを教えてください。
A
酒本医院 治療へ取り組むハードルの高さを感じさせないよう工夫を重ねる

▲治療へ取り組むハードルの高さを感じさせないよう工夫を重ねる

まずは、患者さんに合わせた無理のない提案をすること。食事指導は特に覚えやすさがポイントで、1回の診察で1つのアドバイスに絞ること、量についても「みかんなら2つまで」など具体的な数でお伝えするようにしています。運動については取り組みやすさですね。「まずは30分だけ歩く」「電柱と電柱の間だけ早歩き」など具体的な提案を心がけています。また、こまめな治療のコントロールも重要です。血圧は季節や、場所、その時のお仕事の状況などその方の状態によって変化します。そのため、自宅で測定いただいた血圧なども参考に、その時期の状態に合わせて薬を調整しています。地域の診療所ならではのきめ細かな治療ではないでしょうか。

Q他に、生活習慣病の診療で特徴があればお聞かせください
A
酒本医院 少しでも前向きに治療を続けられるように検査機器も導入

▲少しでも前向きに治療を続けられるように検査機器も導入

糖尿病に関しては20年ほど前、早い時期からHbA1cの即時検査ができる機器を導入しています。即時に結果が確認できることで、直近の生活を振り返ることができます。そうすることで、今現在の生活の良かった点や改善点がわかり、患者さん自身のやる気、喜びにもつながりやすいと考えています。ただ今の数値だけにとらわれないことも重要です。例えばお正月は美味しいものを食べて楽しみたい、ということもありますよね。そういったタイミングでは数値が一時的に上がることもありますが、また来月から頑張りましょう、と励ましながら、中長期的な視点で考えていくことがポイントだと考えています。

Q患者さんに、気をつけていただきたいことはありますか?
A
酒本医院 自身の経験を踏まえ、負荷の少ない走り方をアドバイスすることも

▲自身の経験を踏まえ、負荷の少ない走り方をアドバイスすることも

健康診断で異常があれば、まず受診してほしいですね。30代、40代では必要性を実感しにくいかもしれませんが、生活習慣の改善は、その後の人生をも大きく変えると思います。実は、私も30代半ばまでかなり太っていましたが、一念発起して始めたランニングをきっかけに、フルマラソンやロードバイクを楽しむようになり、メタボを脱却しました。大きく何か変えないといけない、ではなく、まずは歩くことから始めるといった少しの変化を積み重ねることが生活習慣病のコントロールにつながります。もしご希望であれば、走り方のレクチャーやメニューのご提案もお任せいただければと思います(笑)。

ドクターからのメッセージ

酒本 将稔院長

生活習慣を変えることは簡単ではありません。ですから私は患者さんの生活をじっくりとお聞きしますし、教科書的な指導ではなく、実際に「これならできそう、取り組んでみよう」と思ってもらえる提案に努めています。生活習慣病には遺伝的な要因もありますが、生活を変えたり新しい薬を上手に使えば、以前とは違って、今はかなり良好なコントロールが期待できるようになりました。だからこそ「検査をする」「薬を出す」だけでなく、人と人としての関わりを深め、患者さんやご家族の人生を一貫してサポートする。これが地域の開業医の担う役割ですし、あるべき姿だと考えています。健康の相談相手として、いつでも気軽に頼っていただきたいですね。

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