将来の健康を守るために
早期から取り組む生活習慣病治療
浜田クリニック
(奈良市/学園前駅)
最終更新日:2026/01/14
- 保険診療
高血圧症や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病は、初期にはほとんど自覚症状がないものの、気づかないうちに体への負担が蓄積していく慢性疾患だ。しかし、健康診断で数値の異常を指摘されても、「症状もないし忙しいから」と受診を先送りにしている人はいないだろうか。そのせいで病気が進行してしまい、後悔している人は少なくない。そんな生活習慣病について「放置は大きなリスクになりますが、適切なタイミングで向き合うことで、進行を抑え、将来の重篤な病気の予防につながります」と語るのが「浜田クリニック」の小黒亮輔(おぐろ・りょうすけ)院長。今回は、老年医学や総合診療を学び、多くの生活習慣病患者の診療に携わってきた小黒院長に、生活習慣病の基本から放置するリスク、日常生活で意識したいポイントまで詳しく解説してもらった。
(取材日2025年12月26日)
目次
自覚症状がなくても合併症の危険あり。早めの受診でリスクの軽減を
- Q生活習慣病とはどんな病気のことを指しますか?
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A
▲生活習慣病について詳しく説明している小黒院長
生活習慣病とは、日々の食事内容や運動習慣、睡眠、喫煙、飲酒、ストレスなど、生活習慣が深く関わって発症・進行する病気の総称です。代表的なものに高血圧症、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などがあり、40〜50代頃から健康診断で指摘される方が増えていきます。初期には自覚症状がほとんどないため、「元気だから大丈夫」と見過ごされがちですが、体の中では知らないうちに負担が蓄積しています。生活習慣病は一時的な病気ではなく、症状がなくても長期的に向き合っていく必要がある慢性疾患です。近年は若い世代でも肥満や糖尿病予備群が増えていますので、検診で異常を指摘されたら将来を見据えた早めの意識と行動が重要です。
- Q生活習慣病を放置すると、どんな合併症やリスクがありますか?
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A
▲放置してしまうと重大な合併症を引き起こす可能性も
生活習慣病は自覚症状がないため「治療しなくても大丈夫だろう」と軽く考えている人が多い病気です。しかし治療せずに放置すると、血管や臓器へ負担がかかり、重大な合併症を引き起こす可能性が高まります。高血圧症は脳卒中や心筋梗塞、認知症の原因になるため、半身不随や寝たきりになるリスクをはらんでいます。糖尿病は腎不全や失明、神経障害につながりますし、脂質異常症は動脈硬化を進めるので、突然命に関わる病気を引き起こすこともあります。また、これらの疾患は互いに影響し合うため、複数重なればリスクはさらに高まります。自覚症状が出た時には進行しているケースも多いため、症状がないうちから向き合う姿勢がとても重要です。
- Qどんな人が生活習慣病になりやすいのでしょうか?
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A
▲早期発見、早期治療につなげるためにも、定期的な検診が重要
生活習慣病は特別な人だけがかかる病気ではありません。その名のとおり、運動不足や食生活の乱れ、睡眠不足、強いストレスなど、生活習慣に課題を抱えている方はもちろん、生活をともにしてきた家族に同じ病気がある場合は特に注意してほしいなと思います。また、「忙しくて健康管理が後回しになりがち」「症状がないから受診していない」という方も知らないうちにリスクを高めていることがあります。年齢を重ねることで体の代謝や血管の柔軟性は低下するため、若い頃と同じ生活を続けているだけでも体に負担がかかります。早めに自分の体の傾向を知ることが予防につながるため、定期的な検診で現状を把握することを心がけましょう。
- Qこちらのクリニックでは、どのような診療をされていますか?
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A
▲患者の生活背景も含め、一人ひとりに寄り添った診療を心がける
当院では、数値だけを見て治療を決めるのではなく、患者さん一人ひとりの生活背景や価値観を大切にした診療を心がけています。なぜこの病気になったのか、今後どのような生活を送りたいのかを丁寧に話し合いながら、無理のない治療方針を一緒に考えます。一人暮らしなのか、家族のサポートがあるかどうかによって、患者さんの負担は異なります。治療で大切なのは「続けること」ですから、生活に無理なく組み込める方法を重視しています。また、できる限り薬に頼りたくないという患者さんの気持ちも尊重しますので、まずは生活習慣の改善から始め、必要に応じて治療を調整することも可能です。不安や疑問、希望があれば、まずは相談してください。
- Q日常生活で気をつけるべきポイントは何ですか?
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A
▲日々の生活の中で、小さなことを積み重ねていくことが大切
特別なことを急に始める必要はありません。まずは規則正しい食事、適度な運動、十分な睡眠といった基本を大切にしてください。毎日の生活の中に無理なことを組み込むよりも、「少し歩く量を増やす」「間食を見直す」といった小さな積み重ねが大切です。派手なことじゃなくても、体に良い影響を与えますよ。ちょっとの我慢や楽しみながらできることを見つけて続けてほしいですね。また、体調や検査値の変化を放置しないことも重要です。「まだ大丈夫」と思う段階で相談することで、治療の選択肢は広がります。生活習慣病は早期であればあるほど、改善の余地が大きい病気です。早めの受診が、将来の健康を守る第一歩になります。

