膝痛・腰痛は整形外科へ
オープン型MRIと多職種連携による治療
田中整形外科クリニック
(西宮市/苦楽園口駅)
最終更新日:2025/08/07


- 保険診療
つらい腰や膝の痛みに悩まされながらも、検査や治療に不安があって医療機関の受診をつい後回しにしてしまう。症状が進んで満足に歩けなくなれば、病院に通うことすらままならない状況に置かれてしまうだろう。そうした人を少しでも減らしたいと、受診の障壁を下げ、親身な姿勢で患者を受け入れているのが「田中整形外科クリニック」の田中寛樹院長だ。新鋭のオープン型MRIを導入し、精密かつ負担の少ない検査を実現。得られた情報を理学療法士と共有し、患者を含めた三位一体でのリハビリテーションに力を注いでいる。そんな同院での診療を解明しながら、整形外科で可能な検査やリハビリテーションの実態に迫ってみた。
(取材日2025年7月18日)
目次
検査や治療に対する患者のハードルを下げ、早期受診・早期治療へとつなげていく
- Q膝や腰の痛みでお悩みの方が多く来院されるそうですね。
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A
▲親身になって、患者の話を聞く田中院長
腰痛症や椎間板ヘルニア、変形性膝関節症や膝の半月板損傷など、腰や膝の痛みを引き起こす病気はごく身近に存在しています。主として加齢に伴って発症するのが一般的ですが、近年は運動機能の低下などから若年層に発症することもあります。また、体のバランスや姿勢などの影響で、腰と膝の双方に同時に痛みを生じるケースも少なくありません。こうした症状でお悩みの皆さんのために、当院でも地域の整形外科クリニックとして精密な検査や適切な治療、リハビリテーションの提供に力を注いでまいりました。放っておくとどんどん進行する病気もありますから、痛みがあれば我慢せず、ぜひ早期のうちに受診して治療につなげてください。
- Qこちらではオープン型MRIを導入されているそうですね。
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A
▲患者の心理的ストレス軽減のため、オープン型MRIを導入
MRIにはクローズ型とオープン型が存在します。トンネル型とも呼ばれるクローズ型とは違い、オープン型は側面の一方が開放されているため圧迫感が少なく、作動音も小さいため閉所恐怖症の方や小さなお子さんでも安心して検査が受けられるでしょう。当院では最初にMRIを導入した時からオープン型にこだわり、2021年には当時の新機種にリニューアルしてより快適な検査提供に努めています。検査に伴う患者さんの心理的なストレスを、少しでも減らしたいというのが当院の思い。病院ではすぐにMRI検査が受けられない、トンネルのような狭い場所に入るのが怖いと敬遠していた方も、どうかリラックスしてMRI検査を体験してください。
- QMRI検査を受けるメリットを教えてください。
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A
▲新鋭のオープン型MRIを導入し、検査結果は即日伝えられる
腰や膝は複雑な構造をしているためエックス線検査だけでは情報が不足し、椎間板や半月板といった軟部組織の確認にはやや不向きです。そのためにCTやMRIといった検査機器が必要となりますが、高解像度で放射線の影響のないMRIが、より安全で優秀な検査システムといえるでしょう。MRIは磁場を利用するため一定の注意点はありますが、お子さんの安全にも配慮され、その鮮明な画像情報は治療方針を決める上でも大きな役割を果たします。当院では20年以上前からMRIを導入し、これまで多くの検査を提供してきました。空いていればその場でMRI検査を実施することも可能で、検査結果も即日のうちにお伝えいたします。
- Qリハビリテーションは、どのように行われるのでしょうか?
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A
▲理学療法士と柔道整復師が在籍し、患者のサポートを行う
MRI検査でしっかりと診断がつけばいよいよ治療を開始しますが、その上で非常に役立つものの一つがリハビリテーションです。主役となるのは理学療法士や柔道整復師で、まずは医師が治療方針を立て、例えば「筋力トレーニングで関節が動かせるようにしてほしい」「背筋が弱いから少し鍛えてほしい」といったオーダーを伝えます。それに基づいて理学療法士が患者さんと話し合ってプログラムを考え、良好な信頼関係を築きながら適切なリハビリを実施していきます。当院には広く開放的な専用スペースがあり、検査機器や理学療法・物理療法のマシンも充実。リハビリに習熟したスタッフが在籍し、患者さんのサポートに全力を注いでいます。
- Qリハビリを継続していくことが症状の改善には重要なのですね。
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A
▲医師と理学療法士などで意見交換をし、チーム医療で患者を支える
私たちが大切にしているのは、観察、仮説、評価のサイクルを常に意識したケアを提供することです。そのために医師と理学療法士は常に意見を交換し、患者さんの変化に合わせた迅速かつ柔軟な対応を心がけています。いずれにしても、患者さんにいかに気分良くリハビリを続けていただくかが重要なテーマ。定期的にMRI画像を撮らせていただき、経過をご確認いただくことで継続のモチベーションにつなげてもらっています。また、リハビリの目的は治療や回復だけでなく、再発やケガの予防という大切な側面も。そのことを踏まえ、今後もチーム医療で地域の皆さんの健康のために、しっかりと貢献していきたいと考えています。