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原田 健次 院長の独自取材記事

原田泌尿器科クリニック

(尼崎市/立花駅)

最終更新日:2025/09/19

原田健次院長 原田泌尿器科クリニック main

JR神戸線の立花駅から陸橋を渡り徒歩2分。落ち着いた外観のマンション1階に「原田泌尿器科クリニック」はある。重厚感のある木製のドアを開けると、すっきりとした待合室が広がる。奥には、診察室、レントゲン室、点滴などを行う処置室もあり、広々としている。院長の原田健次先生は神戸大学で研鑽を積んだ後、泌尿器科の少なかった尼崎の「医療の空白地」を埋めるべく同院を開業。何よりも患者とのコミュニケーションを大事にしてきたという原田院長。物事をはっきりと伝える中にも、親しみのこもった口調には、地域の人々と培ってきた歴史を感じる。開業前の経歴から患者に対する想いまで、詳しく話を聞いた。

(取材日2019年10月2日)

「ありがとう」と言われる医師をめざして

医師になろうと思ったきっかけと、開業までのご経歴を教えてください。

原田健次院長 原田泌尿器科クリニック1

母方の祖父の言葉で、「世の中でお金を払った側が『ありがとう』と言うのは医師という仕事だけ」といったのが印象深かったんです。それだけ医師とは尊い仕事なんだと思ったことが医師を志したきっかけです。その中でも泌尿器科を選択したのは、内科的要素と外科的要素の両方が必要とされ、経験と技術が要求される専門性の高い科であることに面白みを感じたからです。大学では教授の勧めでがんや腫瘍マーカーなどについて研究し、卒業後は大学の関連病院で主にがんの手術を行っていました。神戸百年記念病院や済生会兵庫県病院で部長を経験し、その後、縁あって尼崎に開業しました。

開業にあたって、なぜこの地を選ばれたのですか?

勤務医時代は主に手術の毎日だったんです。例えば、その当時の膀胱がんの手術は、膀胱を摘出した後、腸の一部を使って新しい膀胱を作るというのが最新の方法で、手術は10時間くらいかかるものでした。連日手術で、患者さんとふれあう機会もなく、体力的にも精神的にもつらく感じていたんです。そんな時、尼崎のこの周辺には泌尿器科クリニックがほとんどなく、地域の方が困っているということを耳にし、多くの方のお役に立てるのであればという思いで開業に踏みきりました。当時尼崎市に泌尿器科クリニックは4~5軒しかなかったので、遠方からもお越しになれるようにと、駅近くのこの場所にしたのです。

どのような患者さんがお越しですか?

原田健次院長 原田泌尿器科クリニック2

年齢的には、50代以降の方が大半で、平均すると70歳くらいでしょうか。年齢とともに体の排出機能が衰えてきますので、お悩みの大半はおしっこに関するものですね。男性であれば前立腺肥大や前立腺がん、女性であれば過活動膀胱、ほかに尿路結石や感染症でおしっこをするときに痛い、出にくい、何度も行きたくなるといった症状でお悩みの方が多いですね。もう開業して25年近くたちますが、今でも私が勤務医時代に手術した患者さんの中には、ここまで通ってくださっている方もいます。ほかに、小児のおねしょなども診ています。普段かかりつけの小児科に通っていたものの、症状の改善が見受けられない、治療がうまく進んでいないというお母さんが、お母さん同士のご紹介で、お越しになるケースが多いようです。

地域のかかりつけ医は、医療の窓口である必要がある

泌尿器科はハードルが高いといわれますが、実際はどうでしょうか?

原田健次院長 原田泌尿器科クリニック3

最近はテレビCMの影響もあり、以前よりハードルが下がったように思います。しかし中には、デリケートな部分の診察であるため、恥ずかしい思いをするのではないかという誤解があるようです。多くの方のお悩みを解決するためにも、地道な啓発活動を続けていくことが大事だと思っています。疾患にもよりますが、検査は主に検尿と下腹部の超音波検査になりますので、下着を脱いでいただくことはほとんどありません。投薬や点滴で済むことも多く、まずはご相談に来てほしいですね。また、近所の人に通院しているところを見られるのが嫌な方は、思い切って、少し離れたクリニックに通院されるのもいいかもしれません。当クリニックの場合は駅からも近く、通勤途中だからと途中下車して通われている方もいらっしゃいます。

院長が患者さんに対して心がけていることがあれば教えてください。

ありがたいことに、よく患者さんに「先生って話しやすい」と言われるんですよ。それだけに自分の専門外のことを質問されることも多い。例えば、「最近腰が痛くって、どうしたらいいと思う?」とか、「動悸がするんだけど、どの科に行ったらいいの?」とか。そんな時、患者さんに紹介できる先生を何人も知っているということは大事だと思います。やはり地域のかかりつけ医として、まずは「医療の窓口」でなくてはいけません。現在、兵庫県泌尿器科医会などに所属していることもあり、普段から診診連携にも力を入れています。尼崎の人はざっくばらんな人が多い。私もストレートな性格ですので馬が合うんです。いざという時に何でも相談できる間柄になれるよう努めているつもりです。

長年の経験が生かされている、またやりがいを感じるのはどんな時でしょうか?

原田健次院長 原田泌尿器科クリニック4

例えば、泌尿器科にはおしっこの色がおかしいと来院される方もいらっしゃいます。場合によっては、その色の変化が黄疸の症状の一つであることが考えられると閉塞性の疾患が疑われます。そんな時は大きな病院へ行っていただくこともあります。そのような迅速な判断が可能なのは、これまでの多くの経験があってこそでしょう。また、当クリニックでは在宅診療を内科の先生と連携して行っています。男性のカテーテル処置などは挿入が難しく、泌尿器科を専門とする医師を希望される方もいらっしゃいます。訪問診療以外でも他の科と連携して治療に携わることも多いですね。

信頼関係を築き、患者を支える存在でありたい

患者さんと接するときに大切にしていることを教えてください。

原田健次院長 原田泌尿器科クリニック5

患者さんの中で「薬は飲みたくない、手術も嫌だ」と治療を拒む方は結構多いんですよ。ですが例えば尿管がんだったりすると、何も手を打たずに自然にいるというのは、とても痛くて苦しい思いをすることが多いですし、そのまま状態が悪化していってお亡くなりになってしまうこともあります。皆さんにそうなってほしくないので、治療を拒む方であっても治療を勧めることは大切にしています。家庭のある方であれば家族を通して強く説得し、一人暮らしの方の場合には、クリニックに来なくなることを避けながらつかず離れずやんわりと説得するなど、患者さんごとに対応するようにしています。

ところで、ご趣味は何ですか?

学生時代はスキー部だったこともあり、数年前までは毎年のように冬になるとスキーに行っていました。学生の頃はツアーのコーチのアルバイトをするほどの腕前だったんですよ。しかし、子どもが大きくなってから10年ほど行ってないですね。最近はもっぱらゴルフです。あとは、映画鑑賞でしょうか。家内とは好きな映画のジャンルが違うので、自宅で一緒に観ることはないんですが、2人そろって観たい映画が上映されている時は、一緒に映画館に行くんです。そして、その後一緒においしいものを食べるのが最近の楽しみになっています。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

原田健次院長 原田泌尿器科クリニック6

どういった時に泌尿器科にかかればいいのか迷われている方はたくさんおられると思います。血尿が出た時は迷わずに泌尿器科へお越しいただければと思いますが、それ以外では、まずは普段かかられている内科へ行ってご相談されるといいと思います。それでも治療に効果を感じなければ、できれば紹介状を書いてもらい、お越しください。紹介状を書いてほしいと言いづらい場合は、お薬手帳を持って来てください。泌尿器科を受診することをハードルが高いと感じる人もいるでしょうが、夜中の頻尿などで生活の質が下がったり、重大な病気が隠れていたりすることもあります。気になる点があれば早めに受診をしてほしいですね。患者さんと同じ目線に立って一緒に解決していきたいと思いますので、ぜひご相談にいらしてください。

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