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小菓 裕成 院長の独自取材記事

小菓医院

(交野市/星田駅)

最終更新日:2025/05/13

小菓裕成院長 小菓医院 main

学研都市線・星田駅から徒歩1分という便利な立地にある「小菓医院」は、小菓裕成(こか・ひろなり)院長が診療を行う地域に密着したクリニックだ。1955年に院長の父が夜間診療を始めて以来、地域の健康を支え続けてきた歴史ある医院で、現在は内科・循環器内科を中心に、小児科も含めた幅広い診療を提供している。また、小菓院長は、人のためにとの想いを原動力に、日々の診療に加えて、交野市医師会会長や学校医、警察医など多方面で精力的に活動を行う。そして、フランクで明るく親しみのある小菓院長の人柄も同院の魅力の一つだ。今回は、そんな患者想いの小菓院長に、同院の特徴や診療で大切にしていることなど、多くの話を聞いた。

(取材日2025年4月11日)

父の代から、地域医療を支え続けているクリニック

地域に根差した、歴史あるクリニックだと伺っていますが、その歩みについて教えてください。

小菓裕成院長 小菓医院1

当院は父の代から続くクリニックで、夜間診療を始めたのが1955年、全日診療を開始したのが1962年になります。私は父と一緒に仕事をしたことはなく、父の後を継ぐかたちでこのクリニックを引き継ぎました。クリニックを継承するまでは、近くの病院に勤務していたんです。父は消化器を専門としていたため、当時は、消化器内科と小児科が中心でした。私は循環器を専門としているので、父から気になるところがあった際に「ちょっと診てほしい」と頼まれた時だけ、診療に顔を出す程度でしたね。現在は、内科・循環器内科を中心に、一般内科の診療を行っています。また、眼科や皮膚科、泌尿器科なども、内科で対応できる基本的なことに関しては、できる限り対応しています。

先生のご経歴やこれまでの活動について教えてください。

私は1984年に近畿大学医学部を卒業しました。卒業後は循環器内科に入局後、虚血性心疾患の治療に尽力し、1995年から東大阪にある牧野病院に、医局からの出向という形で内科部長として勤務していました。医局に戻る予定もあったのですが、当時「戻れば医局長に」と言われていたものの、心筋梗塞関連で博士号はとりましたが、論文を書くのがあまり好きではなく、それに父も高齢だったこともあり、医局には戻らず、地元に近い病院で働きたいと考え、2000年から畷生会脳神経外科病院で勤務することにしました。そして、あと少しで交代という時期に、父が急逝し、そのタイミングで当院を継承することになりました。現在は、診療だけでなく、医師会関連の仕事をはじめ、学校医・老人ホームでの診療、在宅医療の往診、さらに国民健康保険団体連合会の審査委員なども務めています。朝晩は警察医としての対応もあり、忙しくも充実した日々を過ごしています。

交野市医師会の会長も務められているそうですね。

小菓裕成院長 小菓医院2

医師会の会長は、今回で3期目になります。医師にはさまざまな考え方の方がいますので、全体をまとめるのは簡単ではありません。また、今は皆さんお忙しく、委員を引き受けてくださる方も、以前に比べると難しくなっています。それでも、私を含め2世・3世の先生方は、地元への思いを持って活動してくださる方が多いですね。

どのような患者さんが来院されていますか?

近隣にクリニックができる前は、赤ん坊からおじいちゃん、おばあちゃん、3代、4代と家族で通われていました。最近では、小児科は近くのクリニックさんにお願いしていますが、現在も井戸端会議のようにお話されていく患者さんはたくさんいます。私自身もフランクな喋り方をするので、昔ながらの親しみやすい「近所のお医者さん」という存在なのかなと思います。

丁寧な説明を心がけ、納得してもらえる診療を提供

クリニックの理念や治療方針について教えてください。

小菓裕成院長 小菓医院3

特に理念を掲げてはいませんが、治療方針を変更したり、新しい治療を始めたりする際には、事前にきちんと説明を行うことは大切にしています。その上で、最終的な判断は患者さんご自身にお任せしています。ご納得いただけていない状態で治療を進めることはありません。また、できるだけ無駄なことはしないという方針のもと、不要な検査は行わないようにしています。クリニックによっては、風邪のようなケースでも、初診からエックス線や採血を行うこともありますが、当院では、検査をしてもしなくても治療内容が変わらない場合は、基本的には実施しません。例えばアデノウイルスやノロウイルスなどの検査は、結果が出たとしても治療法が大きく変わらないため、行っていません。ただ、中には診断をつけてほしいという方には、事前に当院では不要な検査はしない方針であることをお伝えしています。

診療の際に大切にされていることはありますか?

最近では、聴診器を当てずに検査結果だけで判断するケースも増えている印象がありますが、私は日頃から身体の音を聞いて、顔色を見たりしながら、患者さんの状態を判断することが大切だと考えています。コンピューターの画面だけではなく、ちゃんと顔色も見ないといけません。時には、何かおかしいと感じることを、長年の経験から判断することもあります。また、話し方は、患者さんに合わせて変えるようにしています。医療はサービス業の側面もありますから、患者さん一人ひとりに寄り添った対応を心がけています。

奥さまも一緒に働かれていると伺いました。

小菓裕成院長 小菓医院4

妻も看護師として、長年当院を支えてくれています。妻は、患者さんへの接し方がとても上手なんです。最近では受付業務を任せていますが、待合室での会話では、一人ひとりに合わせた言葉遣いや対応をしてくれています。さらに、足の悪い方がいればすぐに駆けつけるなど、本当に目配り・気配りが素晴らしいです。妻の存在がなければ、日々の診療はもちろん、医師としてのさまざまな活動を続けることはできないと思います。心から感謝しています。もともと当院は、父が医師、母が看護師としてともに働いていました。母や妻をはじめとした女性の支えがあってこそ、当院はこれまで続けてこられたと感じています。

「人が好き」を原動力に、患者のために学び続ける

先生は小児慢性特定疾病指定医の指定を受けるなど、日々新しい取り組みにも挑戦されているそうですね。

小菓裕成院長 小菓医院5

小児慢性特定疾病指定医になったのは、患者さんからの要望がきっかけでした。時代の流れや患者さんのニーズを捉えながら、必要だと感じたものについては、指定を受けるための手続きや申請を行っています。私はそのほか難病指定医、認知症サポート医でもあります。あと、希少なものでいうと、身体障害者福祉法第15条指定医師の指定も受けています。これは器官ごとに領域が分かれており、私は心臓機能障害に関する指定医師です。障害認定に必要な診断書はこの指定医師でないと作成できません。

さまざまな活動をされている中で、その原動力となっているものは何でしょうか?

私の原動力は、人のためにという気持ちです。どんなことでも、人のためにと思って活動しています。医療はもちろん患者さんのためですが、それ以外の活動も、広い意味ではみんなのため、国民のため、そして最終的には誰かのためにつながっています。それに、私は動くことが好きなんです。誰かのために何かしてあげたいという思いから、毎日分刻み、秒刻みで動き続けています。

患者さんに知っておいてほしいことはありますか?

小菓裕成院長 小菓医院6

治療方針というのは、人それぞれでオーダーメイドに出しています。病気をよくしたいとう想いから、口調が強くなることもあります。ほかの患者さんから話を聞いて比べるのではなく、まずは医師の伝えることを信じて、しっかりと聞いてほしいと思います。また、例えば、糖尿病や肥満で血糖値が高い方に「頑張ります」と言われることはよくありますが、大切なのは何をどう頑張るかを具体的に決めること。食事の時間を意識したり、エレベーターではなく下りだけでも階段を使ったり、実践内容を具体的に決めてほしいんです。なかなか実践できずに、病気が悪化してしまうケースも多いですから。日々、1%の努力を続けてください。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

患者さんに限らず、すべての人に伝えたいのは、無理しすぎず、ちょっとずつ頑張っていきましょうということですね。誰にでも苦労はあるからこそ、自分の立場で少しずつ楽しみを見つけながら、前向きに行動してもらえたらなと思います。時には抜け道も必要です。抜け道がなければ、精神的に参ってしまいます。私自身も、自分のできる範囲で、現状のままこれからも前進していこうと思っています。

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