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佐井 壯謙 院長、植田 剛 先生、中本 貴透 先生の独自取材記事

佐井胃腸科・肛門科

(藤井寺市/藤井寺駅)

最終更新日:2025/07/29

佐井壯謙院長、植田剛先生、中本貴透先生 佐井胃腸科・肛門科 main

1995年の開業以来、地域医療を支えてきた「佐井胃腸科・肛門科」の佐井壯謙院長。2014年には現在の診療所へ移転。2022年には中本貴透先生、2023年には植田剛先生が加わり、大腸・肛門疾患を専門とする医師3人による新体制となった。さらに佐井聡子副院長は麻酔科の医師として常勤し、苦痛の少ない検査と治療を実践している。院内は、待合室から診察室、入院治療施設まで広々として過ごしやすい。「好きな仕事だからこそ面白くて、これまで続けてこられました」と、穏やかな笑顔を見せる佐井院長。今回、そんな佐井院長に加え、植田先生、中本先生の3人に、診療や患者に対する想いを尋ねた。

(取材日2025年06月19日)

3人のスペシャリストが口からお尻までトータルに診療

現在の診療体制に至った経緯を教えてください。

佐井壯謙院長、植田剛先生、中本貴透先生 佐井胃腸科・肛門科1

【佐井院長】当院は、大腸から肛門までトータルに診療できる場所をつくりたいという想いから1995年8月に開業し、今年でちょうど30周年を迎えました。植田先生と中本先生は約2年前から当院で勤務をしてくれていますが、良い雰囲気で診療してくれており、何十年も一緒にいるような感覚です。
【植田先生】私は研究会で佐井院長の活動を知りました。内視鏡は内科、肛門は肛門科の医師が診ることが多いのですが、どちらのスキルも持つ人材を探しているというお話を聞き、入職しました。
【中本先生】もともと地元が当院の近くなので、開業した当初から存在は知っていました。院長先生の「口からお尻まで」「内科的な部分も外科的な部分も幅広く診る」という理念に共感し、入職を決めました。

現在の診療体制になり、どのようなメリットを感じていますか?

【佐井院長】私は30年近くほとんど1人で外来から検査、手術まで行ってきましたが、同じぐらいの実力を備えた3人の医師がいることで役割を分担できるようになり、患者さんをお待たせする時間が短くなったのが一番のメリットだと思います。また、一人で診療をしていた頃は、今の常識に合ったアップデートができているのか不安になることもありました。先生たちに来ていただいたことで新しい常識を知ることができ、自分自身のスキルのブラッシュアップにもつながっています。
【中本先生】診療に関して、相談できる人がいるのは心強いですね。植田先生には大学時代からお世話になっていましたし、佐井院長はこれまで長年にわたって積み重ねてきた実績をお持ちなので、お二人から教わることはたくさんあります。日々の診療の中で、自分一人では気づけなかった視点や判断にふれられることも多く、学びの機会に恵まれていると感じています。

どのような治療が受けられるのでしょうか?

佐井壯謙院長、植田剛先生、中本貴透先生 佐井胃腸科・肛門科2

【植田先生】当院では、検査・治療・入院まで、すべての工程を院内で行える体制を整えています。肛門科を診療している病院は多くありますが、実際に手術まで対応できる病院はそれほど多くありません。肛門の手術は専門性が高く、技術が求められる分野だからです。肛門のかたちは人によって少しずつ異なり、こまやかな診察や治療が必要になります。手術はできる限り患者さんのニーズに応えるように、日帰りと入院を使い分けながら対応しています。また、内視鏡検査では、大学病院やがん専門病院でも使われている先進のシステムを導入しており、より精密で安全性に配慮した診断が可能です。肛門の病気だけでなく、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患についても、これまでに培った技術と経験を生かして、安心して受診いただける診療を心がけています。

苦痛の少ない検査で早期発見・早期治療をめざす

こちらには麻酔科の先生も常勤されているとか。

佐井壯謙院長、植田剛先生、中本貴透先生 佐井胃腸科・肛門科3

【佐井院長】当院では、副院長である妻が麻酔科専門の医師として常勤しており、麻酔を使った検査を行っています。今では胃の内視鏡や大腸内視鏡を麻酔で行う病院も増えましたが、30年前に当院を開業した当時は、麻酔なしで行うのが一般的でした。私たちは早くから「患者さんの負担を少しでも減らしたい」という思いで麻酔を導入してきました。苦痛が少なければ検査への不安も軽くなり、必要な検査をしっかり受けていただけるようになります。その結果、病気の早期発見にもつながります。医師として、検査中につらい思いをされる患者さんの姿を見るのはとても心苦しいものです。麻酔の力をうまく活用しながら安心して受けられる検査をこれからも提供していきたいと考えています。

病気の早期発見に注力されていると伺いました。

【佐井院長】はい。例えば、潰瘍性大腸炎やクローン病などの患者さんは、血便や下痢といった症状から異変に気づき、内科の先生の紹介で来院されることが多いです。こうした症状が出たとき、その原因が肛門の病気なのか、腸の病気なのか最初の段階でははっきりしないこともあります。当院では、肛門と腸の両方を詳しく検査できるため、原因を正しく見つけやすいのが大きな強みです。もちろん、早期に病気を見つけて、できるだけ早く治療を始めることがとても大切です。ただし、すべての治療が当院で完結するとは限りません。例えば、進行したがんなど、より高度な医療が必要な場合は、専門の医療機関をご紹介しています。他院の先生方から信頼をいただき、当院を勧めていただくこともありますし、私たちも必要に応じて連携を取ります。早期発見から適切な治療につなげる「地域の窓口」としての役割を、これからも大切にしていきたいと考えています。

遠方からも患者さんが来られるそうですね。

佐井壯謙院長、植田剛先生、中本貴透先生 佐井胃腸科・肛門科4

【佐井院長】当院はもともと「町のお医者さん」として、地域の皆さんの健康を支えることを目的にスタートしました。現在では近隣だけでなく、他府県からも多くの患者さんが来院されています。特に炎症性腸疾患の患者さんは、知人や友人からのクチコミで当院を知ったという方も多いですね。麻酔科専門の医師が常勤していることや、検査時の苦痛を軽減するための体制が信頼につながっていたらうれしいです。また、土日や夕方以降にも診療を行っているので、働き世代の方でも来院していただきやすいのではないかと思います。

勇気を出して来院した患者の気持ちに寄り添う

診療の際に心がけていることはありますか?

佐井壯謙院長、植田剛先生、中本貴透先生 佐井胃腸科・肛門科5

【植田先生】肛門科の診療に来られる患者さんの中には、長年1人で悩んでおられた方や市販薬を使用しながら様子を見ていたという方も多くおられます。早期治療は大切ですが、患者さんが「行きづらいな」「こんなことで行っても大丈夫かな」と思う気持ちもよくわかります。来てくださったことが大きな一歩ですので、今後も患者さんの気持ちに寄り添うことを大切にしていきたいですね。
【佐井院長】「長い間、悩んでいたんですね。よく勇気を出してくださいましたね」という気持ちが大きいです。寄り添ってご対応しますので、安心していただきたいです。私は診察の最後には必ず「何か心配なことはありませんか?」と声をかけるようにしており、診療に対して熱意を込めるあまり、ついしゃべりすぎてしまうこともありますが、一方的にならないよう患者さんの話に耳を傾けることを常に心がけています。

今後の展望を教えてください。

【佐井院長】口からお尻まで診られる医師として、ゼネラリストでありながらスペシャリストでもありたいですね。そのためにも知識とスキルのアップデートは不可欠だと感じています。当院には麻酔科の医師を含めると4人の医師が常勤しているので、彼らの意見を取り入れ、より良い医療を提供していけたらと思います。今後は啓発活動をさらに充実させ、多くの方に早めの受診を呼びかけていきたいと考えています。また、当院では現在、30周年誌の制作にも取り組んでいます。これまでの歩みを振り返り、記録を残すことで、未来の医療に役立てていければと思います。

読者へのメッセージをお願いします。

佐井壯謙院長、植田剛先生、中本貴透先生 佐井胃腸科・肛門科6

【中本先生】ちょっと気になっていること、ご自身では「もう大丈夫かな」と思っていることでも、お気軽に相談にお越しください。「ちょっと気になったから来た」という方もたくさんいます。必ずしも治療が必要になることばかりではなく、「大丈夫ですよ」とお伝えすることで安心していただける場合もあるかもしれませんので、気になることがあれば一緒に解決していきましょう。
【佐井院長】肛門科の受診となると、どうしてもハードルが高く感じられるかもしれませんが、当院にいるのはすべて専門家です。皆さん最初は不安な顔をして来られるのですが、最後に笑顔を見せていただけるように全力を尽くします。女性の医師もいますので、安心してお越しください。

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