早期発見・治療で健康寿命を守る
患者に寄り添う生活習慣病の診療
大槻医院大伴診療所
(富田林市/富田林駅)
最終更新日:2026/01/15
- 保険診療
生活習慣病には、その名のとおり、食事や運動、睡眠などの生活習慣が密接に関わっている。毎日の不健康な生活が積み重なって、発症の危険性が高くなっていく。進行すると、当たり前の生活や時には生命をも脅かす病気につながりやすく、「生活習慣病は健康寿命に大きな害を及ぼします」と「大槻医院大伴診療所」の吉増隆之院長は注意を促す。高齢化や生活スタイルの変化、ストレスの多い社会などの影響により、誰もが生活習慣病のリスクを抱える今、この病気について正しい知識を身につけることが大切だ。患者に寄り添った診療をモットーとする吉増院長に、生活習慣病の特徴や気をつけるべきポイント、実際の診療の流れなどについて解説してもらった。
(取材日2025年12月24日)
目次
病気の特徴やリスクを正しく理解して、早期の受診・治療開始を心がけることが大切
- Q生活習慣病とはどのような病気を指しますか?
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A
▲初期段階では自覚症状が少ない生活習慣病。早期発見が重要となる
生活習慣病は、食事や運動といった生活習慣が要因となって発症、進行する病気の総称です。高血圧症、脂質異常症、糖尿病などが知られていますが、健康寿命に害を及ぼすほぼすべての病気が生活習慣に関連しています。高血圧症や脂質異常症などによる血管のダメージが密接に関わっている心筋梗塞や脳卒中も生活習慣病ですし、広い意味で言えば、高血圧や脂質異常を招きやすい肥満症、長年の生活習慣が関わる脂肪肝や骨粗しょう症、さらに認知症も生活習慣病の範疇に入ると思います。共通する特徴は、初期段階は自覚症状が少なく、気づかないうちに進行して、生命に関わる病気、生活の質低下に直結する状態につながってしまうことです。
- Q 生活習慣病を放置するとどのようなリスクがありますか?
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A
▲放置すると深刻な疾患へとつながってしまうことも
高血圧症、血液中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が多い脂質異常症、血中のブドウ糖が多い高血糖症の状態が続いていると、血管が弾力を失ったり、血管の内部が狭くなったりする動脈硬化が進行します。その結果、脳梗塞や脳出血、狭心症や心筋梗塞といった深刻な病気のリスクが高くなってしまうのです。治療により生命を救うことができても、体の機能に障害が残って介護が必要になるなど、その後の生活の質が大きく低下してしまうリスクがあります。また、あまり認知されていませんが、肥満症の方が睡眠時無呼吸症候群になり、就寝時に心臓や血管に負担がかかり続けることで、心不全や脳卒中を発症するといったケースもあります。
- Q日常生活で気をつけるべきポイントを教えてください。
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A
▲予防には食生活や運動習慣はもちろん、睡眠習慣なども重要となる
当然のことですが、生活習慣が乱れている人は注意が必要です。食べすぎ、飲みすぎ、栄養バランスの偏り、運動不足、飲酒、喫煙、さらにストレスや睡眠不足も、生活習慣病のリスクに関わっています。食事については、高血圧症につながる塩分の取りすぎ、早食いや夜遅くの食事にも注意してください。早食いをすると、血糖値が一気に上昇した後、急激に低下する血糖値スパイクが起こり、動脈硬化が進行します。一方、夜遅くに食べると消化に悪いだけでなく、血糖値の高い状態が続きやすく、こちらも動脈硬化を悪化させます。睡眠については、快適に過ごせる睡眠時間を知り、毎日できるだけ同じ時刻に就寝・起床するように心がけてください。
- Q生活習慣病の診療はどのように進めますか?
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A
▲丁寧に問診を行った後、症状に応じて検査を行っていく
まずは問診を行い、その内容から血液検査やエックス線検査、場合によっては心電図などの検査を行います。当院の場合、健康診断で要再検査、要受診となって受診される方の他にも、長くかかりつけ医として当院に通っておられる方の場合は、体調を把握できていることが多く、必要と判断した場合検査を勧めることもあります。検査結果に異常値が見られ、問診の結果からも生活習慣に問題があると判断した患者さんに対しては、生活習慣を改善するためのアドバイスを差し上げるとともに、薬を使った治療を開始するというのが基本的な流れです。服薬に抵抗がある方もおられますが、薬を飲まないことによるリスクを丁寧に説明するように心がけています。
- Q定期的な通院が必要になるのですね?
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A
▲信頼関係を大切にし、患者が前向きに治療できるよう支援している
投薬を始めた後は2週間後に再度ご来院いただき、薬の効果や副作用について確認していきます。もし効果が十分でない場合や症状が思うように改善しない場合は、改めて丁寧にお話を伺い、より良い治療方針を一緒に考えます。薬に問題がなければ、通院は4〜6週間に1回程度となります。生活改善については、受診の際に様子をお聞かせいただき、その内容に応じてアドバイスをさせていただきます。「先生に叱られるから、受診がおっくう」といったエピソードを耳にすることもありますが、患者さんが安心して相談できることが、治療の有用性を高めると考えています。信頼関係を大切にし、励ましやサポートを通じて、前向きな対話を大切にしています。

