チーム体制を生かし専門的に対応
親身な対応も心強い訪問診療
大槻医院大伴診療所
(富田林市/富田林駅)
最終更新日:2026/01/15
- 保険診療
高齢化がいっそう進み、訪問診療はもはや特別な存在ではなく、誰もがいつかは利用する可能性がある医療サービスになった。ただ、現時点では身近に利用している人がまだ少ないこともあってか、その内容について広く、正確に理解できていない人も多いだろう。利用を検討している人はもちろん、将来的に利用が考えられる人も、訪問診療について正しく知っておくことが大切だ。「大槻医院大伴診療所」は、地域の健康をサポートする診療所として、訪問診療に力を入れている。どのような人が利用できるのか、どの範囲の医療が提供されるのか、利用するにはどうすれば良いのかなどについて、同院の吉増隆之院長にわかりやすく解説してもらった。
(取材日2025年12月24日)
目次
医療法人ならではの人材や設備を生かして、より専門性の高い訪問診療を提供
- Q訪問診療の対象となるのはどのような方ですか?
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A
▲訪問診療について詳しく話している吉増院長
訪問診療はがんなどの病気で終末期を迎えた患者さんのためのものというイメージを持たれがちですが、基本的には何らかの理由により医院への通院が難しい方が対象です。ご高齢で運動機能が低下している方、ケガや病気が原因で通院できなくなった方、病院から退院して療養が必要な方などですね。体力的には受診が可能なものの、認知症などで通院に困難や支障を伴うという場合も、一度、ご相談いただければと思います。個人のお宅はもちろん、介護施設への訪問も行っています。また、終末期の看取りについても対応しており、医院の電話の他、訪問のスタッフの携帯電話やメールをご家族と共有して、迅速に連絡が取れる体制を整えています。
- Q訪問診療の流れについて教えてください。
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A
▲医師と看護師が連携し患者一人ひとりに合わせた診療計画を立てる
まずは診療時間内に、医院にお電話などでご連絡をいただく必要があります。ご家族からはもちろん、病院や介護関係からのご依頼・お問い合わせも受けつけています。当院をかかりつけにしておられて、受診の際に訪問診療について相談されるという患者さんも少なくありません。ご連絡をいただいた際に日時を決めさせていただき、看護師が指定の場所にお伺いして、患者さんの状態を確認します。チェックする内容はバイタルチェックと呼ばれる呼吸・脈拍・血圧・体温・意識レベルおよび酸素飽和度、健康状態やお食事の様子、診療に対するご要望などです。こうした情報を医師と看護師が共有し、患者さんに合わせた診療計画を立案します。
- Qご家族に知っておいてほしいことはありますか?
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A
▲急な対応が必要な場合にも柔軟に対応をしている同院
訪問診療の開始は、診療計画を提示し、ご家族と可能ならご本人にも同意をいただいてからです。また、65歳以上で要支援1・2、要介護1~5の認定を受けている方の場合は、主に介護保険、65歳未満の方、65歳以上で病気などの状態が悪く、積極的な医療が必要な方の場合は、主に健康保険が適用されます。訪問の頻度は、状態が安定していれば2週間に1回が基本です。ただし、体調に急激な変化がある場合などは、臨時往診での対応も可能なので、ご安心いただければと思います。近年は訪問診療用の器具の進化により、院内に比べて大きくは遜色のない診療の提供が可能となっていますが、対応が難しい検査や診療もあることをご理解ください。
- Q患者さんやご家族と接する際に大事にしていることは?
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A
▲訪問時は患者やその家族との対話の時間も大切にしている
患者さんの病状や診療方針などについて、ご本人、ご家族にできるだけわかりやすく、詳しく説明することが欠かせません。その上で、当院の訪問診療で対応できること、対応が難しいことについても、きちんとお伝えします。また、当院で対応できる可能性があることについては、できるだけ前向きに検討して、迅速な対応を心がけています。訪問時の滞在時間は、診療の内容により10〜15分程度ですが、診療や処置などと並行しながら、できるだけ患者さん、ご本人のお話に耳を傾けることも大切ですね。なにげない会話からも患者さん、ご家族の思いをくみ取ることができますし、診療を提供する際のヒントになるような情報をつかめることもあります。
- Qこちらの訪問診療の特徴を教えてください。
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A
▲医療法人内のさまざまなエキスパートたちが協力して患者を支える
医療法人内の診療所による訪問診療というのが、大きな特徴だと思います。法人に在籍する私のような内科をメインとする医師や、泌尿器科、皮膚科、精神科などの医師と連携しています。ご高齢になると、排尿障害のためにバルーン管理が必要な方や高齢うつなどの精神的なトラブルを抱える方も多く、1人の患者さんに対して複数の医師によるチームが専門性の高い診療を提供できるのが強みです。必要に応じて、そうした医師が診療に伺う場合もあります。また、訪問診療のキットには、ポータブルの心電図や簡易のエックス線検査装置、超音波検査装置などを備えており、定期的にエコー超音波検査が必要な場合は専任の医師が訪問して検査を行います。

