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竹尾 元裕 院長の独自取材記事

竹尾クリニック

(枚方市/枚方市駅)

最終更新日:2025/05/14

竹尾元裕院長 竹尾クリニック main

京阪本線枚方市駅から徒歩約3分。 通勤・通学の人々が行き交う便利なロケーションにある「竹尾クリニック」は、1982年の開業以来43年間、地域のかかりつけクリニックとして、住民の健康を支えてきた。先代の父から継承した竹尾元裕院長は、どんなときも「正直に、誠実に」を信条に、患者の話に耳を傾け、生活に寄り添う医療を実践している。頼れるスタッフと築いた温かなチーム医療も、クリニックの大きな強み。患者に対して偽りなく、できることを誠実に行うことを大切に、一般内科から消化器内科、予防医療まで、地域の多様な声に応え続ける竹尾院長にその想いを聞いた。

(取材日2025年4月17日)

患者に対し、誠実に偽りなくまっすぐ向き合いたい

クリニックを継承されてから8年たちました。

竹尾元裕院長 竹尾クリニック1

当院は1982年に父が開業し、2017年に急逝した父に代わり、息子の私が継承しました。幼い頃から父の姿を間近で見て育ち、医師を志したときから「いつかは地域で診療する医師になる」と自然に思っていたので、継承には迷いはありませんでした。ただ、患者さんとの関係や地域とのつながりを引き継ぐことの重みは、実際に継承してから実感しましたね。あれから8年たちましたが、中には先代の時からずっと来てくださっている患者さんもいて、長いお付き合いになるとやっぱり情が移ります。ずっと変わらず必要としてくれるということは、とてもありがたいことですよね。父が築いてきた信頼のバトンを引き継ぎながら、自分なりの診療スタイルで地域に根差した医療の在り方を日々模索し、皆さんの役に立てるよう努めています。

自分らしさを感じる診療スタイルは、どのようなものですか?

父は熱血漢で、患者さんを鼓舞激励して治療を推し進める、とても真っすぐな人でした。私は患者さんの話を聞きながら寄り添い、患者さんのニーズを引き出して治療につなげていくタイプ。私は父と同じようにはなれませんが、「患者さんに真っすぐでいること」を大切にしている点では、どこか似ているのかもしれませんね。医師だからといって何でも治せるわけではありません。私にできるのは、ただ目の前の患者さんに誠実に向き合うこと。ごまかさず、うそをつかず、その方にとって本当に必要なことを一緒に考える。そして患者さんにとって適切な治療を行う。それが自分のめざすかかりつけ医のかたちです。

現在の患者層について教えてください。

竹尾元裕院長 竹尾クリニック2

主訴は風邪やインフルエンザ、発熱、頭痛、生活習慣病といった一般的な内科に加えて、当院は消化器内科を標榜しているため、腹痛や下痢などの消化器症状での来院も多いです。年齢層でいうと、中学生以上の患者さんが中心で、特に高齢の方が多い印象です。ただ、最近では30代〜50代の働き世代の方も増えてきました。働き世代の方は仕事が忙しいと自分の健康についてはつい後回しにしてしまいがちです。健診や体調不良時に「ここなら相談しやすい」と思ってもらえるよう、問診や説明は丁寧かつ簡潔にしていますね。忙しい日々の中でも無理なく健康を意識してもらうために「できるだけ階段を使ってみては」など、日常に取り入れやすいアドバイスも心がけています。

患者の話をよく聞き、良いところを見つけて褒める

診療において、特に大切にしていることは何ですか?

竹尾元裕院長 竹尾クリニック3

まず「患者さんの話をよく聞くこと」です。そして「その患者さんの良いところを見つけて、しっかり褒めること」です。特に褒めることをしてあげたい、と思っています。人は年齢を重ねると、誰かに褒められる機会が本当に少なくなるんです。だからこそ、日々の暮らしの中で患者さんが頑張っていることに焦点を当てて「それはすごいですね」「なかなかできることじゃないですよ」と、素直に声をかけるようにしています。例えば、生活習慣病の方が体重を減らしてきたなら「大きく前進しましたね」と声をかけますし、老々介護を頑張っている方には「素晴らしいですね。お相手も感謝していると思いますよ」と寄り添う気持ちを伝えます。医師は薬を出すだけでなく、コミュニケーションの力で患者さんの気持ちを少しでも前向きにできたら、医療の意味も広がると感じています。

現在、力を入れている取り組みや、今後注力していきたいテーマはありますか?

今、力を入れているのは予防医療です。健康診断を提供していますので、一般健診はもちろん、枚方市の住民健診や特定検診などを通じて、地域の皆さんの健康管理に少しでも役立てたらという思いで取り組んでいます。近隣の商業施設や企業などから健診のお声がけいただくことも増え、クリニックを何かあったときに行く場所ではなく、健康を守るために通う場所と感じてもらえるようにしていきたいです。先代からの患者さんも含めて高齢化が進み、今後は訪問診療体制を整えていくことが理想です。ただ、医師1人のクリニックですから、何かあった場合に365日24時間対応というのは現実的には難しいです。経営的には割りきってどこかと連携するなどの方法もあるかもしれませんが、私は自分の患者さんに対して自分で責任を持ちたいんです。そのため、体制をどうするのかが課題ですね。

スタッフさんも、感じが良い方ばかりですね。

竹尾元裕院長 竹尾クリニック4

当院がここまでこられたのは、ひとえにスタッフのおかげだと感じています。先代の時から20年在籍しているスタッフもおり、私より長くこの場所を支えてくれている存在に心から感謝しています。採用時に重視しているのは、特別なスキルよりも「正直で誠実であること」。それさえあれば、あとは個々の得意な分野を生かしてほしいと考えています。実際に患者さんが荷物を重そうにしていたらすぐに駆け寄って手伝ってくれますし、患者さんの表情の変化にも気がついてくれます。そんな気配りが自然にできる人ばかりです。経営には戦略も必要かもしれませんが、私は「人」を大切にしたい。先進の設備より、温かい心のこもった対応こそがクリニックの価値だと思っています。

小さな不安にも寄り添える場所でありたい

看護学生さんが実習に来ているそうですね。

竹尾元裕院長 竹尾クリニック5

昨年から、関西医科大学の看護学生さんたちの外部実習を受け入れるようになりました。病院での実習は重症の患者さんと接することが多いため、地域のクリニックで慢性疾患の高齢者の方や働き世代など、より日常に近い医療の現場を体験して「生活に寄り添う医療」を学ばせてくれないかと、お声がけいただきました。実習は1日2人ずつ、月に4〜5回のペースで、学生さんが入れ替わりながら来てくれます。患者さんも若い学生さんの存在を喜んでくれたらいいですね。私たちも若い世代の志に触れると、初心を思い出しますね。実習レポートには「地域医療の意義がわかった」と書いてくださった学生さんもいて、地域に根差した医療を次の世代につないでいく一助となれるのは、とてもうれしいです。

診療の中で特に大切にされている姿勢や考え方はありますか?

当院では、医師・看護師・事務スタッフがそれぞれの専門性を発揮し、日頃から連携体制を大切にしています。たとえば患者さんの急変時には、医療職だけでなく事務スタッフも含め、役割分担が自然に機能するよう備えています。医療現場では一瞬の判断や対応が重要となる場面も少なくありませんが、そうした状況でも慌てることなく動けるのは、日常的に意思疎通や業務の流れを共有しているからです。日々の積み重ねが、組織全体の連携力を高め、いざという時の確かな対応力につながっていると感じています。

最後に、地域の方へのメッセージをお願いします。

竹尾元裕院長 竹尾クリニック6

これからも変わらず、地域に根差すかかりつけ医として、患者さんの人生に寄り添う姿勢を大切にしていきたいと思っています。医療は時代とともに進化し、薬や治療法、制度も日々変化しています。けれど、どんなに医療が進んでも、人と人とのつながりという根本的な部分は変わらないはず。そこにこそ、私たちの存在意義があると思うのです。これからも誠実・丁寧に、患者さん一人ひとりと向き合う診療を心がけていきたいです。どんな小さな不調や不安でも構いません。「ちょっと気になるな」と思った時に、気軽に相談していただければうれしいです。

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