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萱谷 太 副院長の独自取材記事

坂本産婦人科・小児科・内科

(堺市東区/白鷺駅)

最終更新日:2025/07/11

萱谷太副院長 坂本産婦人科・小児科・内科 main

アットホームな雰囲気の中で、幅広い診療を提供している「坂本産婦人科・小児科・内科」。長年にわたり産婦人科として地域に根差した診療を行ってきた同院に、2023年に内科・小児科が加わり、町のかかりつけ医として新たな一歩を踏み出した。萱谷太(かやたに・ふとし)副院長は、小児の循環器疾患を専門とし、大阪母子医療センターに30年以上勤務。現在はその専門性を生かしながら、一般内科の診療にもあたっている。「患者さんや家族の心配事に寄り添い、できる限り相談に乗ることを大切にしています」と語る萱谷副院長に、家族で運営するクリニックならではの丁寧な診療体制や、地域との温かなつながりについて話を聞いた。

(取材日2025年6月18日)

専門性を生かしながら内科や小児科の症状に幅広く対応

小児科と内科を診療されるようになったきっかけを教えてください。

萱谷太副院長 坂本産婦人科・小児科・内科1

一つは、私が2023年3月末に大阪母子医療センターの小児循環器科を定年退職したことがきっかけです。その頃は国全体で医療DXが進められており、当時85歳だった院長の義父一人では、新しいシステムへの対応が難しいだろうと感じました。そこで、私が副院長に就任し、電子カルテの導入やオンライン請求への移行など、診療体制の整備を担うことになりました。もう一つは、私自身が30年間にわたり小児の心臓疾患を専門に診てきた経験を、地域の中でも生かしたいという思いがあったことです。母子医療センターで子どもの頃から診ていた患者さんの中には、社会人になり日中の通院が難しくなった方もいらっしゃいます。当院の小児科・内科は基本的に平日の17時からが診療時間となっているため、そうした方にも仕事帰りに立ち寄ってもらえれば、引き続き診させていただけると考えました。

産婦人科と併設していることで、どのようなメリットがありますか?

女性の患者さんの場合、症状によっては「婦人科に行くべきか、内科で診てもらえるのか」と迷われることがあると思います。当院では、同じ建物内に産婦人科と小児科・内科があるため、そのときの状況に応じて診療科を柔軟に振り分けることができます。まず、産婦人科で診察を行い、必要に応じて小児科や内科の診療室に移っていただくといった対応も可能です。院内で診療科の連携がスムーズに図れる体制は、患者さんにとっての安心感にもつながると感じています。

診療の特徴を教えてください。

萱谷太副院長 坂本産婦人科・小児科・内科2

私は小児循環器を専門としていますが、現在は昼間に別の病院で一般内科も診ており、当院では夕方の時間帯に診療を行っています。ですから、赤ちゃんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんに対応できる体制を整えています。対応している症状も、風邪やインフルエンザなどの一般的な感染症から、慢性的な内科疾患までさまざまです。必要に応じて、他の医療機関をご紹介する連携体制も備えていますので、安心してご相談ください。かかりつけだったクリニックの閉院に伴い、紹介状を持って来院される方もいらっしゃいます。健康診断や後期高齢者の健診、乳幼児健診も受け入れており、地域のかかりつけ医として幅広い診療を行っています。

アットホームな雰囲気で地域に根差したクリニック

小児循環器の診療を受けられる患者さんも多く通われているのでしょうか。

萱谷太副院長 坂本産婦人科・小児科・内科3

現在、当院に来られている患者さんの多くは、以前私が診ていた方や、大阪母子医療センター・大阪大学医学部附属病院・国立循環器病研究センターといった専門施設からご紹介いただいた方です。小児の循環器疾患とは、心臓の構造に異常がある先天性の心疾患などを指します。こうした疾患は手術を要するケースが多く、まずは専門性の高い大きな医療機関での治療が必要となります。手術によって症状の安定が見込めることもありますが、完治するというよりは、生涯にわたって付き合っていく必要がある病気です。そのため、これまで通っていた病院での診察を継続しながら、当院でその合間に検査や経過観察、薬の処方などを行う方が来院されています。

診療において大切にしていることを教えてください。

いつも心がけているのは、患者さんやご家族の心配事に本当に寄り添う姿勢です。お一人お一人の不安や悩みに真摯に向き合い、たとえ専門外のことでもできる限り相談に乗ること。それが本当の意味での「寄り添い」だと考えています。重い病気を抱える患者さんの中には、「完治をめざす」というより、「この病気とどう向き合っていくか」を相談したいと来院される方が少なくありません。大阪母子医療センターに勤務していた頃から、そうした患者さんと向き合ってきました。また、お子さんの症状に対して不安を抱える親御さんも多くいらっしゃいます。そうした親御さんには「気持ちをわかってもらえた」と感じてもらえるよう努めています。お子さんには怖さを和らげるように声をかけ、安心して受診できるような雰囲気づくりを大切にしています。

患者さんとの交流を大切にしているそうですね。

萱谷太副院長 坂本産婦人科・小児科・内科4

はい、診療だけでなく、患者さんとの何げないやりとりや交流も大切にしたいと考えています。例えば、受付前には、妻や義母、産婦人科を担当する義妹が手作りした小物を並べた「マルシェ」があり、来院された方に自由に持ち帰っていただいています。「今日は何があるかな」と楽しみに来てくれるお子さんもいるようです。病院に来ることを少しでも前向きに感じてもらえたらうれしいですね。以前は、当院に通っていたお子さんが乗る幼稚園バスがクリニックの前を通る時間に合わせて、手を振って見送っていたこともありました。運転手さんもそれをわかっていて、スピードを落としてくれるんですよ。私たちのほうが遊んでもらっているようなものですね(笑)。

ちょっとした不安も気軽に相談できるクリニックに

スマートフォンのメッセージアプリはどのように活用していますか。

萱谷太副院長 坂本産婦人科・小児科・内科5

継続して通院されている患者さんを対象に、診療後の経過確認やちょっとしたご相談に活用しています。電話がつながりにくい時間帯や診療時間後の連絡手段としても使っていただけるので、特にお子さんの体調が気になる保護者の方にとって、一つの安心材料になればと思っています。相談の内容によっては、適切な受診先をお伝えしたり、必要に応じて他院をご紹介したりすることもあります。

院内処方は、どのような患者さんが対象なのでしょうか。

基本的には、産婦人科の患者さんが対象です。義父の代から院内処方を続けてきたこともあり、現在もその形を一部引き継いでいます。最近では、院外処方だと薬が在庫切れになっていることもあるため、その日に使っていただきたい薬については、院内の薬剤師が処方して直接お渡しできるようにしています。

今後、どのようなクリニックをめざしていきたいとお考えですか。

萱谷太副院長 坂本産婦人科・小児科・内科6

家族で運営するクリニックだからこそできる、丁寧で温かみのある診療をこれからも大切にしていきたいと考えています。通ってくださっている患者さんとは、何でも安心して相談できる関係を築いていきたいですし、当院を信頼して足を運んでくださる方々一人ひとりに、これからも誠実に向き合っていきたいと思います。もちろん、初めての方にも気軽に足を運んでもらえたらうれしいですね。小児科と内科の両方を診ているからこそ、患者さんの成長やライフステージの変化に寄り添いながら長く診療を続けていけることも、当院の強みの一つだと感じています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

病院に行きたいけれど何科を受診すればいいのかわからないと迷う方もいらっしゃると思います。そんなときは、まずは気軽にご相談ください。内容に応じて、必要なアドバイスや医療機関をご案内することもできますので、最初の相談の場として活用していただけたらうれしいです。症状が軽いからと市販薬で済ませたり、不安を抱えたまま様子を見ている方もいらっしゃるかもしれません。そんなときに、「ここなら話を聞いてくれそう」と思ってもらえるような存在でありたいと考えています。診療は主に夕方以降となりますが、心配なことがあれば、いつでもお立ち寄りください。

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