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山田 洋 理事長の独自取材記事

山田医院

(大阪市中央区/松屋町駅)

最終更新日:2025/07/11

山田洋理事長 山田医院 main

空堀商店街のにぎわいの中、温かな笑顔で患者を迎えるのは「山田医院」の山田洋理事長。幼い頃からこの地で育ち、商店街の人々に見守られながら成長した経験が、今の診療スタイルの礎となっている。「小さい頃からここで育ってますからね」と穏やかに語る山田先生は、循環器内科を専門としており、「ちょっと動悸がある程度でも検査可能なので、気軽に来てほしい」とハードルの低さを何より大切にする。診察室の壁には愛猫の写真が飾られ、院内には猫のフィギュアが並ぶなど、親しみやすい雰囲気が漂う。息子も医師となり今後の継承も決まっている中、地域への深い愛着と医療への情熱を語ってもらった。

(取材日2025年6月26日)

3代続く医院の歴史と地域への深い愛着

開業の経緯と、この地域で診療を続ける理由を教えてください。

山田洋理事長 山田医院1

祖父は皮膚科の医師で大阪大学の教授を務め、父は消化器内科の医師として1964年にこの地で開業しました。私自身は循環器内科を専門にしていますが、約20年前に父から医院を継承しました。小さい頃から空堀商店街の人たちに見守られて育ってきており、昔は鍵もかけずに入っていけるような、そんな温かい関係性がありました。今も商店街で患者さんとよく会いますし、隣がスーパーなので自然と交流が生まれます。この地で診療を続けているのは、単に医院があるからというだけでなく、この地域への深い愛着があるからです。戦災を免れた昭和レトロな街並みと、人情味あふれる商店街の雰囲気は私にとってかけがえのないものです。

先生が医師の道に進み、循環器内科を専門に選んだきっかけは?

医師の家系で育ちましたから、自然な流れで医学部をめざしました。川崎医科大学を1984年に卒業後、大阪大学第一内科に入局しました。大阪府立病院(現・大阪府立急性期総合医療センター)、大阪船員保険病院(現・大阪みなと中央病院)など多くの関連病院で研鑽を積みました。循環器内科を選んだのは、心臓という生命に直結する臓器を扱う分野に魅力を感じたからです。心不全、弁膜症、心筋症、狭心症、心筋梗塞、不整脈など、幅広い心臓疾患を診ることができます。また、大阪府国民保険連合の審査員や大阪府医師会の委員も務め、地域医療にも貢献してきました。

クリニックの特徴や診療環境について教えてください。

山田洋理事長 山田医院2

松屋町駅から徒歩3分、谷町六丁目駅からも6分という便利な立地にあります。20年以上の歴史がありますが、定期的にリフォームを行い、清潔感のある環境を保っています。特にバリアフリー設計にこだわり、以前は靴を脱いで上がる構造でしたが、年配の方が多いことを考慮して土足のまま入れるようにしました。「靴の間違いがすごく多い」というお声から、患者さんの利便性を第一に考えた結果です。階段もなくし、車いすでもスムーズに移動できます。外観は周囲の商店街になじむレトロなたたずまいですが、内部は明るくぬくもりを感じさせる空間です。受付には妻も立っており、二人三脚で診療を続けています。何より大切にしているのは、気軽に受診できる雰囲気づくりです。

専門性を生かしつつ幅広い診療で地域医療に貢献

特に力を入れている睡眠時無呼吸症候群の診療について教えてください。

山田洋理事長 山田医院3

最近特に力を入れているのが睡眠時無呼吸症候群の診断と治療です。診断のための機器を院内に備えており、検査から治療まですべて当院で完結できる体制を整えています。診断にはポリグラフィという機器を使用し、必要に応じてCPAP治療を行います。月1回の受診という継続的な管理が必要ですが、患者さんの負担を減らすため、経過観察まで一貫して対応しています。睡眠時無呼吸症候群は、いびきや日中の眠気だけでなく、高血圧や心疾患のリスクも高めるため、早期発見・治療が重要です。「奥さんに言われて……」というように、ご家族の指摘がきっかけで受診される方が多いですね。テレビなどで認知度が上がり、検査を希望される方も増えています。

心臓関連の診療で心がけていることは?

循環器内科が専門ですから、心臓関連の検査は毎日入っています。心電図、心エコー、24時間ホルター心電図などの検査機器を完備し、不整脈や心不全、狭心症などの診断に活用しています。ただ、私が大切にしているのは「専門性をアピールしすぎない」ことです。心臓の検査というと敷居が高く感じる方も多いので、こんなことで受診していいのかな?と思うような軽い動悸でも大丈夫です。安心のためにも、まずはお気軽にご来院ください。更年期障害でも動悸の症状が出ることがありますし、心配だから一度検査しておこうという感じで来ていただければ。必要があれば大阪渡辺病院や国立大阪医療センター、大阪警察病院、日赤、北野病院など、充実した紹介先と連携して対応します。

内科全般の診療や、最近始めた新しい取り組みについて教えてください。

山田洋理事長 山田医院4

地域のかかりつけ医として、風邪、発熱、頭痛、インフルエンザ、アレルギー性鼻炎、喘息、下痢、腹痛、便秘など内科全般を幅広く診療しています。高血圧、糖尿病、脂質異常症、痛風といった生活習慣病の管理も行っています。新しい取り組みとして、今年6月から外国の方の診療受け入れを開始しました。英会話が得意というわけではありませんが、通信機器を用いた通訳システムで各国の言語に対応できる体制を整えています。また、訪問診療や往診にも対応しており、近所だけと限定的ですが、動けなくなった患者さんのところへ駆けつけています。発熱時の外来も時間指定の予約制で継続しており、地域の多様なニーズに応えています。

患者に寄り添い、未来へつなぐ地域医療

診療で大切にしている患者さんとの向き合い方について教えてください。

山田洋理事長 山田医院5

自分の状態がうまく説明できない患者さんには、気持ちをくみ取るよう努め、ちょっとした雑談の中から患者さんについて知ることを大切にしています。年配の方は特に、ご本人の口からうまく説明できないことも多いので、何回か診察を重ねることでだんだんわかってくることもあります。商店街でもよく患者さんと会いますから、診察室以外での世間話も大切な情報源です。患者さんの背景や家族のこと、どういう状況なのかを知ることで、より適切な診療ができると考えており、診察の合間に雑談を入れて話しやすい雰囲気をつくることも心がけています。いろんな患者さんを診てきた経験を生かしながら、丁寧に対応することを大切にしつつ、「毎日が修行」という気持ちで、一人ひとりの患者さんのタイプに合わせた接し方を模索しています。

スタッフの方々との連携や、クリニック全体の雰囲気づくりについては?

看護師1人と受付2人で診療にあたっていますが、受付の1人は妻で、ずっと二人三脚でやってきました。スタッフには温かみのある対応や声かけに注力してもらっています。待合室で診察を待っている患者さんに「〇〇さん、もう少し待ってくださいね」と優しく声をかけるなど、こまやかな配慮を大切にしています。受付は単に事務的な対応をするのではなく、「人間対人間」としての接し方を重視しています。地域柄、機械的な対応では合わないんです。患者さんが「また来たい」と思えるような、温かい雰囲気づくりをスタッフ全員で心がけています。院内には私が大好きな猫のキャラクターフィギュアが飾ってあり、娘が保護してきた猫の写真も診察室に飾っています。こうした要素も、親しみやすい雰囲気づくりに一役買っているのかもしれません。

今後の展望と、地域の方々へのメッセージをお願いします。

山田洋理事長 山田医院6

うれしいことに、息子が医師となり、いずれは医院を継承する予定です。これからも地域の皆さんの健康を見守っていけることに感謝しています。私からのメッセージは「どんなことでも気軽に相談してほしい」ということです。心配事があればすぐに頼ってください。必要があれば迅速に専門医療機関へ紹介しますし、まずは窓口として使っていただければ。空堀商店街という交通の便の良い場所にありますから、買い物ついでに気軽に来院してください。早めの受診が大切です。これからも商店街の一員として、皆さんの身近な存在でありたいと思っておりますので、地域の皆さんとともに歩んでいきたいと思います。

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