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廣畑 健 院長の独自取材記事

広畑医院

(大阪市住吉区/長居駅)

最終更新日:2024/04/15

廣畑健院長 広畑医院 main

阪和線長居駅から徒歩2分ほど、昔ながらの住宅街の一角にある「広畑医院」。内科、皮膚科、外科、放射線科を掲げる同院は、2017年に開業60周年を迎えた歴史あるクリニックだ。院長の廣畑健先生は、近畿大学医学部附属病院にて長年にわたり消化器外科や肺がん治療の分野で研鑽。2005年から先代の父親の後を継いで同院での診療を始めた。「地域のかかりつけ医として、まずはどんな疾患でも診察し、専門医療の必要な場合は専門の医療機関に迅速に紹介するように努めています」と語る廣畑院長。勤務医時代の経験を生かし、内科疾患からけがの治療まで幅広く対応。手術後の体調管理などの相談にも乗っているという。優しく穏やかな廣畑院長に、これまでの経歴から今後の展望に至るまで幅広く聞いた。

(取材日2018年10月17日)

地域のかかりつけ医として、幅広い疾患に対応する

まずは先生のご経歴をお聞かせください。

廣畑健院長 広畑医院1

近畿大学医学部を卒業後、付属病院の外科に勤務しました。最初は消化器外科を専門にしていたのですが、途中から肺がんの治療を主に行いましたね。かなりの件数の手術も経験しました。がんの場合、手術で病巣を切除できたとしても、その後何年もフォローしていかなければなりません。5年ほど経過して、もう大丈夫だろうと思ったら再発するといったこともあります。ご本人や身近にいるご家族の心労は察するに余りありますね。当院は父が開業したのですが、私が大学病院に勤めていた頃、父が亡くなりまして。それをきっかけに、2005年からこちらでの診療を始めました。しばらくは大学病院に勤める傍ら週1回診療していたのですが、2012年から、ここでの診療に専念するようになったのです。

なぜ医師をめざすようになったのですか?

医師だった父の影響は大きいですね。父が当院を開業して、もう60年以上になるんです。私が小学生の頃はまだ木造の建物で、クリニックに遊びに来たりもしていましたね。幼心に車掌さんに憧れた時期もありましたが、中学、高校と成長するにつれ医師をめざすようになりました。当院には父の代から通ってくださる患者さんも多く、そうした方々からはいまだに「坊っちゃん」と呼ばれるんです(笑)。診療科目も、父が掲げていたものをそのまま引き継ぎました。父の頃から内科や外科に加え、皮膚科なども掲げ幅広く診療していたんです。地域のかかりつけ医としてまずはどんな疾患でも診療し、ここで対応できない場合は専門の医療機関に迅速に紹介するよう努めていますね。

クリニックの患者層について教えてください。

廣畑健院長 広畑医院2

この地域には、昔ながらの住宅街や商店街もあります。そうした土地柄もあってか、高齢の方が増えてきていますが、新しいマンションも増えてきています。子どもから中高年の方まで幅広い年代の方々が来院しています。50代以上の患者さんの場合、高血圧や糖尿病を患っている方が多いでしょうか。月1回ぐらいのペースで定期的に通っていらっしゃいます。ご年配の皆さんは、「先日旅行してきたんです」など気さくに話してくださいますね。保育園の園医もしていますので、小さなお子さんも来られます。けがをしたという方が来院されたら、傷口を縫合して差し上げることもできます。他にも、男女問わず、円形脱毛症など皮膚疾患の治療でいらっしゃる患者さんも多いですね。また、風邪やインフルエンザなどの内科疾患でおみえになる方もたくさんいらっしゃいます。

患者の悩みをサポートするため、常に研鑽を重ねる

大学病院での経験はどのように役立っていますか?

廣畑健院長 広畑医院3

例えば、がんなどの悪性疾患を患って別の病院にかかっているものの、高血圧の治療で当院に通われる患者さんもいらっしゃいます。そうした患者さんやそのご家族から、「今こういう薬を使っているのですが、どうでしょうか?」と相談されることもありますね。また、大学病院では手術もしていましたので、手術後の経過や傷口の状態などについても診ることができます。術後の患者さんから、「まだ痛いけど大丈夫でしょうか?」と尋ねられたら、患部の状態を診て「大丈夫ですよ」とお答えしたり、場合によっては消毒したりすることもできます。体の中は見えないため、術後不安を抱えている患者さんも多くいらっしゃいます。これまでの経験を生かしてアドバイスして差し上げることも多いですね。

力を入れている治療についてお聞かせください。

皮膚科の診療に力を入れています。皮膚は外から見えるため、悩みを抱える患者さんも多いからです。赤ちゃんから高齢者まで幅広く診ていますね。男女問わず、円形脱毛症でお悩みの方も多くいらっしゃいます。頭髪だけでなく眉毛などが抜けることもあるんです。内服薬や注射による治療に加えて、紫外線療法も行っていますね。円形脱毛症は何らかの原因で免疫細胞が毛穴を攻撃することで発症すると考えられており、紫外線を当てることで改善が期待できるからです。週1回ほどのペースで通っていただきますね。日光と違い、治療に必要な周波数の紫外線だけを照射しますのでご安心ください。紫外線療法は円形脱毛症だけではなく、尋常性白斑や乾癬、掌蹠膿疱症などの患者さんにも効果が期待できます。

クリニックのモットーを教えていただけますか?

廣畑健院長 広畑医院4

できる限りどんな疾患でも対応するということでしょうか。当院で診療を行い、高度な医療が必要だと判断した場合は専門の医療機関に紹介させていただきます。私は消化器外科でも経験を積みましたので、経鼻胃内視鏡も導入しているんです。専門外の分野でも、ご相談いただければ、勉強して取り組むように努めていますね。医療の世界では、新しい診断方法や治療方法が次々と登場してきます。ですから、経験のある分野でも新しい情報をどんどん取り入れて、常にアップデートするよう努めなくてはなりません。新たに学んだことを還元して、患者さんに喜んでもられるとうれしいですね。また、普段の診療では患者さんのお話をよくお聞きするようにも心がけています。一方的に話してもきちんと伝わらないことが多いからです。

医師会活動などにも尽力。地域医療への貢献をめざす

院外での活動にも熱心に携わっているようですね。

廣畑健院長 広畑医院5

大学病院に勤めていた頃から「大阪から肺がんをなくす会」に参加しており、現在は役員を務めさせていただいています。会では、半年に1回ほど市民公開講座を開催していまして。以前、「肺がんのすべて」というテーマで開いた時は、200人ぐらいの方が出席してくださいました。内科や外科、病理科、放射線科などの医師に加えて、宗教関係の方にも話をしてもらいましたね。がんの終末期ケアには、医師だけでなく多職種が関わっているからです。また、住吉区医師会の学術担当の理事も務めており、年に3回ほど講師を招いて、医師に向けた話をしてもらっています。他に、学校医も務めていますね。医師という資格を与えられている以上、これからもできる限り地域医療に貢献していくことを願っています。

ご趣味についてもお聞かせいただけますか?

大学時代は軽音楽部に入っていました。バンドを組んで、ドラムを担当していたんです。今は年1回、軽音のOB会で演奏するぐらいですが、3~4年前までは仲間と毎月コンサートを開いていましたよ。ロックがはやりだした高校の頃に友人と始めたのがきっかけで、このクリニックの屋上でドラムを叩いて父から怒られたこともありました(笑)。ドラムの演奏は、いい気分転換になりますね。そして、健康維持でジョギングがてら犬の散歩に行くのが日課になっています。近所の長居公園を走っていると、患者さんによくお会いするので、よく話しかけていただきます(笑)。

今後の展望や読者に向けたメッセージをお聞かせください。

廣畑健院長 広畑医院6

私自身健康を保って、元気に頑張りたいですね。診る側が元気がなかったら、診られる側もつらいのではないでしょうか。また高齢化が進んでいますので、認知症の兆候を見逃さないようにも努めたいとも思っています。お話しするだけではわかりにくいものですが、通院が不定期になったり薬が余っていたりといったことで様子がおかしいと気づいて、ご家族に尋ねてみることもあるんです。その点、当院のスタッフたちは経験豊かで、よく患者さんの話を聞いてサポートしてくれるので助かっていますね。当院では、できる限り患者さんの症状に最適な治療を施し、治療が難しい場合は専門の医療機関に速やかに紹介するよう心がけています。頭の先から体の中、足の爪まで幅広く対応していますので、何でもお気軽にご相談ください。

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