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中務 克彦 院長の独自取材記事

なかつかさ足立医院

(京都市西京区/桂駅)

最終更新日:2020/07/13

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桂駅東口から徒歩3分の場所にある「なかつかさ足立医院」。2019年に新規リニューアルした院内は、木目を基調に落ち着いたインテリアでコーディネートされており、クリニックにいることを忘れてしまいそうな居心地の良い空間になっている。「オブジェの中には、足立前院長が手がけた作品もあるんですよ」とにこやかに話すのは、乳腺外科専門の医師である中務克彦院長。大学病院で研鑽を積み、リニューアルを機に院長に就任した。乳腺外科を担当する中務院長、内科が専門の足立晴彦先生をはじめ、同院には皮膚科、糖尿病内科、循環器内科のエキスパートが集結し、医師5人体制で地域の健康をサポートしている。今回、中務院長に同院の特徴や地域医療にかける想い、専門の乳腺外科診療について話を聞いた。
(取材日2020年6月16日)

5人の医師体制で、内科・乳腺外科・皮膚科を診療

クリニックの特徴をお聞かせください。

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内科、乳腺外科、皮膚科を標榜しており、乳腺外科が専門である僕のほかに、内科、循環器内科、糖尿病内科、皮膚科の専門医師が在籍し、5人の医師が診療していることが大きな特徴です。患者さんの中には、診療科が異なる複数の疾患を同時に抱えている方も少なくありません。お母さんは乳腺外科を受診し、おばあちゃんは糖尿病治療、娘さんは皮膚科の診療を受けるというように、ご家族そろってかかりつけにしてくださっている方もいて、一つのクリニックで幅広い専門治療が受けられることは当院の強みだと感じています。あと、趣向を凝らした院内のデザインも特徴的ですね。温かみのある木目を基調に、中世のアンティークや足立晴彦先生が手がけた彫刻を飾り、クリニックらしくない雰囲気にしました。待合室にいる間はしばし病気のことを忘れて、リラックスしてもらえたらと思います。

どのような患者さんが来られていますか?

2019年に新規リニューアルする前は、「足立医院」として足立前院長が内科診療を行ってきました。ですので、内科を受診される患者さんは、高血圧や糖尿病などで昔からかかりつけにされているご高齢の方が多いのですが、その一方でここは駅から近く、19時半まで診療していることもあり、咳やアレルギーの症状などで通勤帰りに受診する若い世代も増えています。皮膚科ではお子さんのアトピー性皮膚炎から、巻き爪や白癬などの治療で来られるお年寄りまで年齢層は幅広く、また乳腺外科では乳がんを発症しやすい40代から50代の方が中心です。診療科が増えて、患者さんのニーズに幅広く応えられるようになったこともあり、この1年で患者さんの数は2倍以上になりました。もちろん患者さんが増えたとしても、一人ひとり丁寧に診療するスタンスは変わらず、地域の健康をしっかりサポートしていきたいと考えています。

ご専門である乳腺外科診療において、こちらのクリニックならではの特徴はありますか?

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マンモグラフィ、超音波検査などの医療機器をそろえ、乳がん・乳腺疾患の診断と治療を行っています。検査でしこりなどが見つかった場合、さらに詳しく調べるため生検組織検査を受けることになりますが、当院では生検まで1日で終わらせることができます。検査結果から手術が必要だと判断した場合は、連携している病院を紹介する流れになりますが、そこで僕自身が手術を担当することも可能です。患者さんの中には執刀した医師に術後のフォローまで診てもらいたいという方もおられますから、設備が整った近隣病院の協力のもと、手術にも対応させていただいています。また、乳腺は病理検査が特に難しく、かつ重要です。信頼できる先生に顔が見える関係でお願いしたいと考え、院長に就任する前、大学や病院に何度も足を運びました。病理診断で豊富な経験をもつ先生に診ていただいていることも、当院の強みといえます。

診療の始まりは患者の不安を和らげることから

診療スタンスをお聞かせください。

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乳がんは自分で触れてわかるがんです。なので、初診の際に悲壮な表情で来られる方もおられます。そんな方に僕は「よく来てくれましたね」と、言葉をかけるようにしています。患者さんはここに来られるまでの間、きっとたくさん悩まれ、苦しかったはずです。受診するだけでもつらかったと思いますから、「もう大丈夫ですよ」と気持ちを和らげるようにしています。本来がんを扱っている医師が、大丈夫という言葉を使うのは怖いことではあるのですが、やはりまずは患者さんの不安を取り除くことが大切だと思うんです。また今は治療も進歩し、乳がんは早期発見すればほとんどの場合治癒が望めますからね。ただ、日本はまだまだ受診率が高いとはいえません。乳がんで亡くなる人を1人でも減らしていくために、乳がん検診の啓発もまた地域のクリニックの役目だと考えています。

病院との連携を重要視しておられるそうですね。

大学病院は高度な治療が必要な方を診て、症状が安定している方は地域のクリニックが診療するというのが本来のあるべき姿ですが、術後の安定した患者さんも病院が抱えてしまっているのが現状です。僕が大学にいた頃も4時間待ちは当たり前になっていて、抗がん剤治療でただでさえつらい思いをされている方を長く待たせてしまい、本当に申し訳なく感じていました。特に乳腺外科は、開業医が少ないことから病診連携が進んでいるとはいえません。ここを開業した際、大学病院の患者さんで症状が落ち着いている方がこちらに移ってくださりました。待ち時間が減ってゆっくり診てもらえるようになったと喜んでいただけ、また病院の先生には楽になったと感じてもらえていると思います。患者さんにとって負担の少ない適切な乳腺治療が提供できるように、今後も病院との連携を密に図っていくつもりです。

乳腺だけでなく全身を総合的にサポートしてもらえることは、患者にとって心強いですね。

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大学では乳腺外科だけを専門に診ていましたが、地域医療では全身をトータルに診療できることが重要だと考え、内科の勉強も続けてきました。今は乳腺だけを診るのではなく、ほかの先生方と協力し合いながら、全身の健康を見据えた診療を行っています。もちろん、専門的な治療が必要だと判断した場合は、適切な医療機関を速やかに紹介するようにしています。縦割り診療が中心の大学で長く勤務していましたから、病態から診療科を見極めて紹介する能力には自信があり、専門医師とのつながりも多いんですよ。予防にも力を入れていきたいと、骨密度の測定機器なども導入しました。骨折すると生活の質は著しく低下してしまいますから、定期的な検査で骨粗しょう症の予防につなげていきたいと思います。

地域に根づき患者を支える医師こそがめざす姿

医師をめざしたきっかけはなんですか?

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僕がめざす医師像は祖父なんです。商店街の中にあるいわゆる町医者をしていて、子どもの頃、祖父と一緒に歩いていると、いろんな人が声をかけてくれました。その和やかなやり取りが、「なんだかいいなぁ」と子ども心に感じていましてね。ゆくゆくは自分が生まれ育った場所で開業し、祖父のように地域の人に親しんでもらえる医師になりたいと思いました。大学では重症な患者さんを救うことを使命に先端医療に携わり、研究を行ってきましたが、これからはその経験を生かし、地域の患者さんの人生が豊かになるようなお手伝いをしていけたらと思っています。

プライベートの時間はどのようにお過ごしですか?

1ヵ月前からジョギングを始めました。循環器内科の杉原先生が毎朝走っていて、「患者さんには健康のために運動してくださいと言うのに、自分は何もしていないのは心苦しいよね。自分がジョギングを始めて、自信を持ってアドバイスができるようになった」とおっしゃるのを聞き、確かにと思ったんです。それなら僕もと、毎朝早起きをして桂川沿いなどを走っています。

今後の展望をお聞かせください。

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乳腺のセカンドオピニオンみたいな形で、8月からオンライン診療を始めようと考えています。乳がん治療で体がだるく、受診するのもつらいという方や副作用で悩んでいる方は結構おられます。大学では乳がんが再発した患者さんや抗がん剤治療をしている方をたくさん診てきましたので、そうした方にご自宅での診療を通じて、適切なアドバイスや安心を届けることにつながればと思っています。患者さんの負担を軽減できる方法があるなら、どんどん取り入れていきたいと思いますね。

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