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西村 利朗 院長の独自取材記事

西村医院

(京都市中京区/烏丸駅)

最終更新日:2025/07/16

西村利朗院長 西村医院 main

鳥丸駅から徒歩4分。「西村医院」は内科を西村利朗院長、皮膚科を院長の妻の西村桂子副院長が担当し、地域に根差した医療を提供している。西村院長は、長年にわたり医学教育に貢献してきたドクターで、京都大学大学院で若手医師の指導や医師会での監事などを歴任。これまで約1万ページ以上のガイドライン査読経験があり、豊富な知見を日々の診療にも生かしている。診療では、生活習慣病をはじめとする内科全般と皮膚科をカバー。オフィス街という場所柄、仕事の合間に来院するビジネスパーソンに待ち時間をできるだけ少なくすることを重視しているという。西村院長に、同院の特徴や診療で心がけていること、また、ライフワークとして取り組んでいるという執筆活動とその目的についても語ってもらった。

(取材日2025年6月11日)

スムーズな診療をめざし、働き盛り世代の負担を軽減

患者さんの傾向について教えてください。

西村利朗院長 西村医院1

当院は街の中心部にあるため近隣に会社が多く、会社関係の患者さんが比較的多い傾向にあります。皮膚科は、幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。皮膚科は私の妻が担当していますが、赤ちゃんやお子さんも含め、若い方が多い印象です。一方、内科はやはり大人の受診がメインです。最近は生活習慣病の患者さんが増えていることもあり、40代以上の方が多くいらっしゃる印象です。

診療時に意識していることを教えてください。

やはり、間違いのない診療です。言ってしまえば当たり前のことかもしれませんけれども、基本はそこに尽きると思います。しっかりとした医学的な知識に基づいて診断・治療を行う。その上で、患者さんに安心してもらえるような説明や対応を心がけています。ごく基本的なことではありますが、それを丁寧に積み重ねていくというのが、何より大切だと考えています。

待ち時間をできるだけ抑えるようにしていると伺いました。

西村利朗院長 西村医院2

当院の周辺がビジネス街ということもあり、患者さんの待ち時間をできるだけ抑えることを心がけています。大学病院のように一日がかりで受診される方は少なく、仕事の合間や昼休みに来院される方が多いため、待ち時間が長くなると、時間の都合で診察を受けられなくなってしまう方もいらっしゃいます。ですので、できるだけスムーズな診療をめざしています。

糖尿病は専門の先生が診療を行っているそうですね。

定期的に京都大学から糖尿病を専門としている医師が来てくれています。糖尿病は特殊な分野で、深い専門的な知識が必要になります。そのため、一般の内科医が診るよりも、専門家が担当したほうがより良いと考え、私がこの医院を継承する前の親の代から、もう何十年も糖尿病の外来診療は専門の先生にお願いしています。

医学知識を伝え、未来へつなぐ

ところで先生は長年、医学教育に取り組まれてきたそうですね。

西村利朗院長 西村医院3

若い頃から医学教育には非常に興味を持ち、力を入れてきました。例えば、京都大学大学院に在籍していた頃は、若い医師たちの指導係を担当し、100人以上の若い医師たちの教育に携わってきました。その後、大学院を修了してからは、父から現在のクリニックを継承し、医師会では教育担当として活動。定期的に講演会を開催し、医師会員の皆さんが新しい知識を習得できるよう、尽力してきました。また、京都大学のある名誉教授がガイドラインを執筆されていたのですが、そのお手伝いを約20年間続けました。多くの方々が分担執筆されるのですが、内容に齟齬がないか、矛盾がないかといった点をチェックする役割です。毎年500ページほどの分量でしたから、約20年間で1万ページもの査読をしてきたことになります。

医学書や医学雑誌の膨大な情報をまとめた「内科の解説書」を作成されたそうですね。

はい。これまでのさまざまな経験を経て、私自身も70歳を越えました。医師としてのキャリアを終える前に何か形あるものを残したいと思い、一度これまでの集大成を書き上げてみようと思い、個人的に作成した「内科の解説書」なるものを執筆しました。一般的な書籍のように書店に並ぶ紙媒体ではなく、PDFファイルとしてインターネット上に公開する方法を選んだのは、どなたでも自由に閲覧できるようにしようと考えたからです。内容は医師向けなので、一般の方には難しいかもしれませんが、インターネット上で公開することで、医学知識の更新やガイドラインの改訂にもその都度対応できるという利点があります。できるだけ質の高いものを作りたいと思い、作成しました。

お忙しい中、なぜそのような取り組みをされているのでしょうか?

西村利朗院長 西村医院4

理由は2つあって、1つは純粋な趣味。もう1つは、自分自身の勉強のためにもなり、日々の診療に役立つからです。ただ本を読んでいるだけでは、内容の一部しか頭に残らないと思います。しかし、自分でまとめて文章として残しておけば、たとえ内容を忘れてしまっても、「あの情報、あの辺りに書いていたな」と思い出すことができるので、非常に便利なんです。あとは、この取り組みを通して、多くの医師が正しい医学知識を得ることができればと思っています。医師は自分の専門分野に関しては深く勉強していますが、少し分野を外れると、情報の量が膨大すぎて、どうしても無力感を感じてしまう瞬間があるんです。そんなときに、私がまとめた情報が、簡単に正しい知識にアクセスできるツールとして役立ってくれればうれしい限りです。

医師としての本物を追求して

開業までのご経験で学んだこと、今の診療に生かされていることはありますか?

西村利朗院長 西村医院5

特に印象深いのは、恩師からいただいた「本物になりなさい」という教えです。患者さんは愛想の良い医師を好む傾向が多いのですが、それだけでなく、きちんと技術と知識を持った医師であるべきだ、ということだと解釈しています。もちろん、愛想が良いことが悪いというわけではありません。ただ、表面的な愛想だけではいけない、ということを学びました。また、大学時代、若い医師たちの指導係をしていたことで、多くの人とのつながりを持てたことも、開業してからの診療にも大いに通じています。

健康維持のために普段実践されていること、息抜きやリフレッシュ方法について教えてください。

特別なことをしているかというと、実はあまりないんです。幸いなことにメタボリック症候群の心配もなく、むしろ痩せ気味な体質なので、しっかり食べることを心がけています。3食しっかりと、できるだけ量を取るようにしていますが、体質的にたくさん食べられないのが悩みどころですね。休日は、趣味に時間を費やしていることが多いです。特に、メジャーリーグの試合を見るのが大きな楽しみです。また、将棋も昔から好きで、対局を見たりすることも多いですね。将棋は中学の頃に始めて、大学時代には将棋部に所属していたんですよ。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

西村利朗院長 西村医院6

皆さんにお伝えしたいのは、健康診断で異常が見つかったら、決して放置せずに早めに医療機関を受診してほしいということです。働き盛りの世代の方が健康診断を受けてそこで異常が見つかっても、そのまま放置してしまうケースが非常に多いのが現状です。「忙しいから」「大したことないだろう」と考えてしまいがちですが、放置することで病気が進行し、後々より大きな問題になる場合も少なくありません。異常があればぜひ早めに受診していただけたらと思います。

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