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松田 正 院長の独自取材記事

まつだ小児科クリニック

(桑名市/桑名駅)

最終更新日:2019/08/28

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「お母さんの心配事を取り除く」をコンセプトに、スタッフとともに26年にわたって桑名市藤ヶ丘の地で、地域医療を大切に子どもたちの健康を守ってきた「まつだ小児科クリニック」の松田正院長。風邪などの急性疾患をはじめ、乳幼児健診や予防接種に対応し、丁寧な診察とわかりやすい説明で両親の不安な思いに応えている。また慢性疾患に特化した診療にも熱心に取り組み、アレルギー疾患である気管支喘息や食物アレルギー、また低身長の相談及び治療にも力を注ぐ。「いかなる時も患者さんの立場に立って接することを心がけている」とほほ笑む松田院長に、診療方針や医師を志したきっかけ、低身長や食物アレルギーの診療について話を聞いた。
(取材日2019年5月16日)

26年間、乳児特有の病気の治療に取り組む

この地域に開業を決めた理由と、これまでのご経歴をお聞かせください。

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三重大学医学部に進学後、大学病院では主に小児がんの診療と研究に取り組んでいました。その後、松阪市民病院、天理よろづ相談所病院の小児科で勤務し、桑名に来てからはヨナハ総合病院で小児科を開設し未熟児新生児医療を中心に、乳幼児健診、予防接種、一般小児科の診療を行ってきました。開業を意識し始めたのは、勤務医として約10年が過ぎた頃に「そろそろ自分のやりたい診療をしたい」と思うようになり、独立を真剣に考え始めました。桑名市を開業場所に選んだのは、もともと勤務していた場所であり、母の出身地で子どもの頃からよく知っている土地だったからです。縁があったのか開業場所もすんなりと決まり、1993年に開業しました。

先生が小児科の医師を志したきっかけについて教えてください。

実は中学校3年生のときに、足にケガをして破傷風になったんです。最初は診断がつかなかったのですが、口が開かなくなるとか、けいれんのような全身の筋肉の突っ張りが出てきたことから、親戚の医師の診断と紹介で大学病院に入院しました。その当時破傷風の死亡率は50%といわれ、抗血清の筋肉注射を毎日したのが思い出されます。今思うと、その経験が将来を決める大きな転機になったように思います。小児科の医師を志したのは、大学時代の実習で内科や外科、産婦人科、小児科などの各科を回った際に「小児科は活気があり、子どもたちには未来がある」と感じたから。ちょうど在学していた三重大学は小児科が盛んで、教授も尊敬できる方だったので専攻しました。

開業当初から現在まで、治療内容に変化はありますか?

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大きく変わりましたね。医療の進化とともに、昔は診断しにくかった子ども特有の病気が、迅速診断キットの登場によって簡単に診断できるようになりました。また、抗アレルギー剤や乳児でも簡単にできる吸入剤など、お薬の進歩により喘息などの治療も簡便化し、おかげで早期診断・早期治療の実現につながっていると実感しています。ヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、ロタウイルスなどのワクチンも新たに整備され、重篤な感染症も少なくなっています。なお当クリニックでは、感染症を防止する意味でも予防接種の時間を他の外来患者と区別し、月・火・水・土曜日の午後2時から3時に対応しています。

低身長・食物アレルギーの治療に注力

専門的な検査や治療の枠も設けていらっしゃるそうですね。

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一般の子どもの診療と併せて、低身長や、アレルギー疾患、特に気管支喘息と食物アレルギーの治療にも力を入れています。月・火・水・土曜日の午後3時から3時30分までを慢性疾患を中心とした特殊外来の時間として、成長ホルモン補充療法が必要な子や、喘息治療を続けている子、食物アレルギーの子などを中心に、完全予約制で診療しています。金曜日は乳児健診に加えて食物アレルギーに精通した管理栄養士が、原因食物の除去解除をめざす食事指導や食物アレルギーの赤ちゃんの離乳食指導を完全予約制で実施しています。また睡眠時無呼吸症候群の簡易的な検査である睡眠ポリグラフも行っており、必要に応じて耳鼻科へ紹介しています。脳波検査は毎月1~2回、火曜日午後に検査技師とともに実施しています。

低身長治療について教えてください。

低身長の治療は勤務医時代から関心を持っていました。子どもの成長評価で重要となるのが、年・月齢別の身長や体重の平均値を曲線でつないだ「成長曲線」です。専用のグラフに身長と体重を書き込み、成長曲線と比較して-2SDの基準値を下回る場合に低身長と判断します。また身長の伸びが急に落ちてきた、あるいは急に伸びてきた場合には注意が必要です。家族性や体質、思春期遅発など病気ではない場合も多いですが、中には成長ホルモンの分泌が少なかったり、骨や甲状腺の疾患、染色体異常などが原因していたりする可能性もあるので、適宜成長ホルモン分泌刺激試験や染色体検査などを実施し、治療が必要なお子さんには成長ホルモン補充療法を行います。判断に適した時期は3~6歳程度から小学校就学期間で、特に小学校に入る前が最も良いタイミングです。二次性徴に入ると骨の成熟が始まっていることが多く、治療が難しくなります。

食物アレルギーに関する治療についても教えてください。

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以前より食物アレルギー児を診る機会は多く、血液検査でアレルギー反応が出た場合、原因と考えられる食物を完全除去していた時代がありました。しかしこれでは除去を続ける期間や、いつから食べさせて良いのかの判断がしづらく、必要のない除去を続けているのではないかという疑問がありました。医療が進歩した現在は考え方が変わり、「食べられる範囲を見極めて積極的に食べる」が主流となっています。実際、食物アレルギーは自然治癒することが多く、乳児で卵・牛乳・小麦などのアレルギーがあっても、成長とともに自然と食べられるようになる子も多いんです。当クリニックではまず、食物経口負荷試験で「食べられるかどうか」を判断し、反応が出たら「食べさせても問題ない量」を栄養士さんと連携して把握し、少しずつ摂取していくようにしています。今も除去を続けているお母さんは多いので、食物アレルギーの診療には今後も力を入れていきたいです。

安心して帰ってもらうため、病状と対処法を丁寧に説明

乳幼児特有の病気での受診も多いそうですね。

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赤ちゃんや幼児がかかりやすい病気はいろいろありますが、最近は予防接種の進歩により以前よく見られていた麻疹、風疹といった感染症はほぼなくなり、昨今新聞報道をにぎわしている麻疹はすべて輸入麻疹です。水痘、おたふくかぜもほとんど見なくなりました。しかし一般的な風邪症候群には、インフルエンザ、突発性発疹、RSウイルス感染症、ヒトメタニュウモウイルス感染症、アデノウイルス感染症、溶連菌感染症などがあります。お子さんに何か症状があれば、当然お母さんは不安を抱えていらっしゃるので、丁寧に病気の説明と対処法をお話しするようにしています。具体的には、突発発疹の場合は「3~4日ぐらい熱が続くかもしれないけど、本人が元気なら大丈夫だからね」、RSウイルス感染症と診断がついたときは「1週間ぐらい咳が出るよ。重症化すると肺炎を起こすこともあるけど、普通は自然に治る病気だよ」といったようにお話しています。

先生から丁寧なお話をいただけると、お母さんも安心ですね。

なるべくお母さんの不安を取り除き、安心して帰っていただきたいですからね。初めてのお子さんだと「わからないことばかり」という親御さんも多いので、発育・発達・栄養のことはもちろん、気になることがあれば何でも耳を傾け、不安を取り除いてあげるのが大切だと思っています。風邪症候群などの急性疾患で発熱が続く場合は、なるべくしっかりと原因検索を行い、ご両親には検査結果をディスプレイしながら、「この病気にはこういう特徴がありますよ」「これからこうした症状が出てくるので、このように対応すると良いですよ」と、ご納得しやすい説明を心がけています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

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私をはじめすべてのスタッフが、いつも笑顔で、またどんな時も患者さんの目線に立って接することを心がけ診療に励んでいます。お子さんのケガや病気はもちろんのこと、アレルギー疾患や予防接種など、困り事があれば何でも一度ご相談ください。責任を持って対応し、必要な場合は専門の医療機関を紹介します。また当クリニックのホームページでは、赤ちゃんや幼児がかかりやすい病気のうち代表的なものの治療法や対処法を記載していますので、「ちょっとおかしいな?」と思った時は参考までにご覧ください。

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