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鮒田 昌貴 院長の独自取材記事

ふなだ外科内科クリニック

(松阪市/徳和駅)

最終更新日:2022/03/03

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「ふなだ外科内科クリニック」は外科・内科・消化器内科・肛門外科・整形外科・リハビリテーション科を掲げ、いつも身近にいて、何でも相談に乗ってくれる総合的な医療を意味する「トータル・プライマリケア」を方針とするクリニックだ。院長の鮒田昌貴先生は三重大学医学部を卒業後、同大学大学院を修了。複数の病院で消化器外科・小児外科での研鑽を積み、1991年開業。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持ち、胃の内視鏡検査に対応している。診療では、患者とともに改善策を考え治療を進めていくスタイルで、子どもから高齢者まで幅広い需要に応える。今回、鮒田院長にクリニックの特徴や診療の際に大事にしていること、院長が開発した胃壁と腹壁を固定するために使用する器具についても話を聞いた。

(取材日2022年1月27日)

祖母の病気を治したい一心で、医師になることを決意

院内は明るくて、広々としていますね。

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私自身、建築が好きで内装にはこだわりました。医師は私一人なのですが、診察室を2つ設け、ケガをされて急いで処置をしないといけない患者さんが来院されることを想定して内科用と外科用とで診察室を分けたんですね。外科の処置をしている間は内科の患者さんをお待たせしてしまうことになるのですが、少しでも待ち時間を少なくできるよう、2つの診察室を私が行き来できるようにしました。また、整形外科の患者さんは、症状に応じて医師の診断に基づいたリハビリテーションを受けていただけます。リハビリルームには温熱治療器、けん引の機器やローラーベッドがありますが、超音波治療器、低周波治療器は先進のものを導入しています。腰痛の患者さんなどを対象に私が施術をすることもありますし、リハビリテーション専門のスポーツトレーナーと柔道整復師である私の息子も勤務しています。

先生が医師をめざしたきっかけについてお聞かせください。

両親ともに教師の家に生まれました。そのため父も母も日々忙しくて、私は母方の祖母によく面倒を見てもらっていました。いわゆる「おばあちゃん子」だったんですが、私が高校3年生の時、祖母が原因不明の病に倒れてしまったんです。自分が医師になり、祖母の病気を治したいと考え、三重大学医学部へ進みました。ですが、残念ながら私が大学2年生の時に祖母は亡くなってしまいました。自分の手で祖母を治療する願いはかないませんでしたが、今でもふとその頃のことを思い出すことがあります。

先生は医療機器の開発に携わられたご経験があるとお伺いしました。

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胃壁と腹壁を固定する際に使用する器具なのですが、勤務医の頃に開発しました。自分で食べることができなくなると、鼻から挿入したチューブを介して流動食を流し込んでいたのですが、それは患者さんに、たいへんな苦痛を強いるものであり、また肺炎などの原因にもなります。何か解決策がないかと考え続けていた時に、内視鏡を用いた胃ろう造設術に関する発表に出会いました。この方法であれば、鼻を介さず腹壁から直接、栄養投与が行えるようになり、不快なチューブから患者さんを解放することも見込めます。しかし、当時はまだ安全性に課題があったことから、より安全にこの術式が行える医療機器を開発しようと思い立ちました。試作品を作るところから試行錯誤を繰り返し一人で開発を進めました。そうした研究開発過程の資料や試作品などを保存・公開する目的で当院の近くに私設の会館である天王山会館(鮒田昌貴記念館)を造り、医療関係者に公開しています。

患者と医師が力を合わせて治療をすることが大切

どのような患者さんが多いのでしょうか。

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開業して30年を越えましたから、開業当時から通われているご高齢の患者さんも多いですが、その方のお子さんやお孫さんも通われるようになり、年齢層は幅広いですね。私の専門は消化器外科と小児外科ですが、当院は特定の分野に特化したクリニックではありません。風邪や生活習慣病、花粉症の治療も行いますし、水虫の方に投薬もします。外科も診療しているのでケガの処置や外来手術をすることもありますし、先ほど申し上げたリハビリテーションに通われる方もいます。また、肛門外科では痔のご相談にも応じています。ただし、入院施設はありませんので、入院や手術が必要な方には連携している病院をご紹介しています。幅広いご相談に応じることで、患者さんが症状ごとにいろいろな科に通う手間や時間が最小限で済むようなお手伝いができればと思っています。

診療の際にはどんなことを大事にしていますか?

患者さん自身がきちんと病気に向き合い、しっかりと治療に取り組むことが大切だと考えます。病は患者さんの力だけでは良くならないですよね。そのために医師がいる。かといって私一人が頑張っても病気は良くならないんですね。車に例えるなら、患者さんと医師が両輪となり、一緒の方向を向いて進んでいくことが重要です。そのためには、時として患者さんにとって耳が痛いようなお話もします。例えば「薬は決められた回数きちんと飲んでね」というようなことです。それでもどうしても忘れてしまう、それが人間です。私もそうです。ですので、どうしたら飲み忘れないようにできるかを一緒に考えます。食卓の上にまず薬を置いてから食事を取るのはどうか、と提案したり。患者さんの体のこと、これからの人生のことをいつも考えて診療にあたっています。

新型コロナウイルス感染症に関する取り組みについて教えてください。

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感染症の疑いがある患者さんが院内に入ることがないよう、発熱がある方にはまず当院へ電話をしていただく流れになっています。当院の駐車場に車をとめていただき、私が駐車場に出向くかたちで新型コロナウイルス感染症の検査を行っています。その際には、私は防護服を着用し、フェイスガードや手袋、マスクを着けてあたります。強風・強雨・雪などの悪天候時にも対応し、風除室に「簡易陰圧ブース」を設置し、安全に診察・検査・処置が行えるようにもしてあります。新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、松阪市内でも感染者が増えてきました。当院で陽性が確認されたら保健所に連絡をし、連携を取れる体制となっています。また、ワクチン接種については、インフルエンザワクチンは平日に、新型コロナウイルスワクチンは土曜午後に接種を行っており、曜日を分けることで、誤接種の防止にも努めています。そのため現在は土曜午後の通常診療は行っていません。

地域住民にとっての病の砦であり続けたい

検査体制、他の医療機関との連携体制について教えてください。

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正しい診断結果を伝え、患者さんが的確な選択をすることが自身の役割だと考え、開業しました。機器はエックス線撮影装置や内視鏡、エコー機器などをそろえています。もともと消化器外科が専門ですので、胃の内視鏡検査を行っています。検査時には患者さんに絶食をお願いしていますので、早い時間帯のほうがいいとの考えから、午前の診療時間前に実施しています。安定剤を使って眠っているような状態で検査を行い、不快感の軽減に努めています。病診連携については、松阪市民病院、済生会松阪総合病院、松阪中央総合病院など松阪市内の大規模病院、三重大学医学部附属病院のほか、科によっては伊勢市の病院をご紹介することもあります。皮膚科や眼科など松阪市内の開業医とも適切に連携を取っています。

お休みの日には、どのように過ごされていますか?

クリニックの診療がない木曜の午後には、近隣の老人ホームへ訪問診療に出かけています。休日にはゴルフやカラオケをすることもあります。ゴルフは勤務医時代に始めました。目標としているスコアになかなか届かないですが、仲間と一緒にできるので楽しいですね。カラオケは機械が家にあるので、妻と一緒に歌っています。よく寝て、よく食べて、よく笑うことが健康には大切ですね。

読者へのメッセージと今後の展望をお聞かせください。

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現代はさまざまな情報があふれていますが、中には医学的に正しくないこともあります。ご自身の判断で決めつけてしまうことなく、気になることはなんでも相談していただきたいですね。その会話の中から真の原因を探るのが医師の仕事だと思っています。地域の皆さんにとって、しっかりと病の砦となれる場所でありたいですね。そして、一研究者としてこれからも新しい医療機器の開発に携わり、世界中の医療現場でお役に立てるよう努力を続けたいです。

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