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酒徳 浩之 院長の独自取材記事

さかとく小児科

(伊勢市/伊勢市駅)

最終更新日:2021/10/12

酒徳浩之院長 さかとく小児科 main

近鉄山田線の伊勢市駅から車で約10分、大型ショッピングセンターの隣にある「さかとく小児科」。欧州の別荘を連想させる美しい外観だけでなく、木のぬくもりあふれる院内には、たくさんの人形やおもちゃが並べられ、まるで童話の絵本の世界に入り込んでしまったよう。穏やかな笑顔と謙虚な姿勢が印象的な酒徳浩之院長はこの道40年の小児科の専門家。豊富な経験におごることなく「今も毎日が勉強」と現場での実践を重視している。勤務医時代にはガーナ共和国やアメリカ合衆国に滞在し、医療の発展に貢献してきたワールドワイドな視点も持つ。子どもの目線に立ち、子どもの立場を尊重し、「もっと子どもたちの声を聞いて」と語る酒徳院長に、医師人生や子どもたちを取り巻く現状について話を聞いてきた。

(取材日2020年11月6日)

若かりし頃の経験が大きな糧に

開院時にこの地を選んだ理由や地域性を教えてください。

酒徳浩之院長 さかとく小児科1

生まれ育った地元であることと、前職が近隣の山田赤十字病院(現・伊勢赤十字病院)に勤務していたことから、この地を選びました。伊勢市では私が子どもの頃から「子どもの病気はすべて小児科」という風潮がありましたので、地域に小児科が多いというのが特徴ですね。反対に内科に行くという発想はないので、この地域では内科・小児科をともに標榜している診療所は少ないと思います。「地元への恩返し」「子どもたちの未来に貢献」などと大それたことは言えませんが、今思えば心のどこかにそのような気持ちがあったのかもしれませんね。

医師をめざしたきっかけを教えてください。

医師になろうと決めたのは高校3年の12月です。当時はバブル経済直前で世の中は建設ラッシュでしたので、もともとは建築の道へ進もうかと考えていました。ただ、入試の半年くらい前に祖父から医師を勧められまして。叔父が産婦人科の開業医であったことも関係していたのかと思います。思春期でしたので自分の中に明確な判断材料がなく、迷いに迷いましたが、子どもの頃から漠然と「人の役に立ちたい」という想いを強く持っていたのが理由です。仲の良い友人が地元の三重大学医学部を受験することも後押しになりましたね。

開業までの経緯を教えてください。

酒徳浩之院長 さかとく小児科2

大学卒業後20年ほどは三重大学医学部附属病院をはじめ、尾鷲総合病院など、いろいろなところに勤務させていただきました。大学からの派遣で勤務した徳洲会病院では24時間365日を2人で担っていた時期もあり、とにかく忙しくしていました。でも若かったので肉体的にも精神的にも、そこまでつらいと思ったことはなかったです。毎日毎日、新たな発見があるので「患者さんどんどん来てね」という勢いで、充実感の方が勝っていました。今思えば、この時の経験が大きな糧になりましたね。勤めた当初は病院が建設途中の状態で、パーティション設置から機器導入まで病院づくりを経験させていただきました。そこで得たノウハウは開業にあたり大いに役立ちました。

基本に忠実に、当たり前を続ける

勤務医時代には海外でも活動されたそうですね。

酒徳浩之院長 さかとく小児科3

ガーナには2年間、アメリカには2年6ヵ月滞在しました。ガーナは発展途上国への国際協力という三重大学医学部附属病院医局の方針がありまして。ガーナ大学医学部の中に野口医学研究所の施設があり、細菌やウイルスなどが研究されていますが、私は疫学部門にいましたのでフィールド調査がメイン。500人ほどの村で診察し、疾病のかかり具合などを調査しました。アメリカではミシガン州立大学医学部の関連病院であるハーレイ・メディカル・センターに留学。さまざまな分野の研究が行われているのですが、私は産婦人科からへその緒の血液の提供をうけて、臍帯血幹細胞(さいたいけつかんさいぼう)の研究をしていました。iPS細胞の考え方に近い研究といえばイメージしやすいでしょうか。当時この分野の研究は世界中さまざまな場所で行われていました。赴任中長男が生まれ、仕事もプライベートも充実し、海外生活を満喫した日々でした。

先生の専門分野を教えてください。

さまざまな情報を得ることを目的に、小児科をはじめ小児内分泌疾患や小児感染免疫、そして小児循環器などの勉強会に参加しています。しかし、現実は小児科全般を診ていて、これが専門というのはありません。診療はインフルエンザや手足口病などの感染症が多いですね。大学時代は悪性腫瘍をメインに学んでいたので、子どもの病気といえばがんというイメージでした。でも実際に患者さんと接した時に初めて「子どもたちの病気ってこんなにあるんだ」と実感したんです。いくら本で知識を得ても、実践しなければ、役立つことはできないと痛切に感じました。やはり経験は大切だなと思いますし、医師になって40年たった今も毎日が勉強です。

先生のモットーや診療の際に心がけていることは?

酒徳浩之院長 さかとく小児科4

与えられた仕事を普通に行うこと。奇をてらうようなことはせず基本に忠実に。当たり前のことですが、当たり前のことを継続するというのはなかなか難しいことです。そして常にミスをしないように心がけています。入院加療が必要か、自宅での経過観察とするか迷うことがあります。家族の負担を考え、自宅での治療としたその日は、悪化していないか心配で寝つきが悪くなり、翌日元気にされていることを確認しほっとすることもしばしばです。子どもとふれあうのは楽しいですよ。注射でワンワン泣いている子に「先生も野球の試合見て、勝ってうれしくて泣いたよ」と言うと「なにそれ」って泣き止む。「学校ではやっているのは?」とはやっている病気を聞いたつもりが、遊びの「ドッチボール」。発想が面白いし無限の可能性を感じます。

子どもの心の声をもっと聞いてあげてほしい

クリニックの特長を教えてください。

酒徳浩之院長 さかとく小児科5

こだわりは2つある入り口です。予防接種と乳児健診で使う玄関と、一般診察で使う玄関。「予防接種で、風邪をうつされた」となっては本末転倒ですので。恩師である故・神谷斉先生に院内感染の防止策として提案いただきました。伊勢地区の小児科医院では先進的だったでしょうね。また、予約は延長対応していますので「予約がいっぱいで診察してもらえない……」という心配はありません。ウェブ問診は子どもさんの診察に付き添えない親御さんも、しっかり症状を伝えることができますし、付き添われる他の方も安心いただけると思います。

お休みの日はどのようにお過ごしでしょうか?

釣りでリフレッシュしています。この辺りの海は多彩な魚が釣れる「釣り天国」。時間があれば釣りに行きたいのですが家内の目もあり……(笑)。釣りは奥が深くて、前向きになれるのが良いですね。健診で心臓がひっかかりまして。酒もタバコもたしなみませんし、糖尿病や脂質異常症などのリスクはないのに心臓の血管だけ動脈硬化。手術をしてステントが入っています。循環器科の主治医からはほどほどにと警告されています。大物がヒットした時にドキドキするのがNGだそうですが、私はワクワクしかしないので、大丈夫じゃないかと思っています(笑)。7年連続出場していたお伊勢さんマラソンに出られなくなったのは残念です。ほかには健康維持のためにゴルフをしています。スコアにはこだわらず、あくまでも歩くためにラウンドしています。

読者に伝えておきたいことはありますか?

酒徳浩之院長 さかとく小児科6

予防接種はこの病院、病気の場合はあの病院、という方がいらっしゃいます。しかし、普段の状態を把握している、かかりつけ医に診てもらうほうが子どもさんのためになります。これを当たり前のこととして、親御さんは行動するように心がけてほしいです。また「3歳児神話」というものがあります。「3歳になるまでは親が子育てをするべき」「脳の8割ができあがる3歳までの環境が将来を決める」という話です。賛否両論あり、各々ご家庭の事情もあることですので、一概には言えませんが、残念なのは子どもたちの意見があまり反映されていないのではないか、ということ。子供たちはお母さんと一緒にいたいと、きっと思っているはずです。そんな子どもたちの心の声をもっと聞いてあげてほしいものです。

読者にメッセージをお願いします。

大切なお子さまのかかりつけ医として、心のこもった診療とアフターケアを心がけています。感染症のほか、低身長など成長障害、そしてアレルギーなど包括的な医療を提供していますので、なんでもお気軽に相談ください。

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