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水野 智文 院長の独自取材記事

医療法人 水野内科

(長久手市/芸大通駅)

最終更新日:2024/06/11

水野智文院長 医療法人 水野内科 main

リニモ芸大通駅から徒歩7分の場所にある「医療法人 水野内科」。長久手インターチェンジすぐそばにあり、車でも公共交通機関でも通院しやすい便利な立地だ。循環器を専門とし、心不全や心臓エコー検査を得意分野とする院長の水野智文先生は、20年間、公立陶生病院、愛知医科大学病院などで勤務医として経験を積み、父親にあたる初代院長から継承するかたちで2017年、同院の院長となった。患者と真摯に向き合い、患者の話を聞くことを大切に日々の診療に臨んでいるという水野先生。地域のホームドクターとして多忙な日々を送る水野先生にさまざまなテーマで話を聞いた。

(取材日2021年11月4日/更新日2023年12月7日)

訪問診療に注力し、地域の患者と家族を支える

どのような患者さんがいらっしゃいますか。

水野智文院長 医療法人 水野内科1

主に近所の方で、父が院長の頃から来られている方もいらっしゃいます。私が大学病院時代に診ていた患者さんや、遠方ですと三重など、他県から来られる方もいらっしゃいますね。近所の方だと、ご家族で来られる場合もあるのですが、私が勤務医をしていた頃から時々手伝いに来ていたので、この方はどの患者さんのお孫さんだとか、患者さん同士の関係も自然と覚えられています。時間があれば、ご家族の様子を聞かせてもらうということもありますね。患者さんの年齢層については、地域の高齢化に伴い、ご高齢の方が多くを占めます。風邪などの感染症のほか、高血圧症や糖尿病、専門である循環器の治療などを行っています。加えてアトピー性皮膚炎や花粉症といったアレルギー疾患の検査・治療もしています。症状に応じて検査を行い原因究明に努めています。

訪問診療を行っていると伺いました。

はい。高齢者施設と個人宅で行っています。個人宅で訪問診療を開始する流れは2パターンあります。以前より当院へ通院されていた患者さんが高齢になって、通院が困難となり訪問診療を開始するケースがまず1つ。そして、近隣の大規模病院に入院している末期のがん患者さんが自宅で最期を迎えたいと希望するケースがもう1つですね。基本的には私1人で午前診と午後診の間の時間に訪問しています。高齢の方は食が細くなりがちですので、栄養素補給のために栄養補助剤をお出しする、がん患者さんには痛み止めを処方するなど幅広い対応が求められます。介護にあたるご家族にとって、介護保険の申請や利用する事業者選びなど複雑でわかりにくい内容もありますので、相談に乗ることもあります。数年前、認知症に関して専門的に勉強する機会があったのですが、その時学んだことが役立っていますね。皆さん、私が訪ねていくことを楽しみにしてくださっているようです。

40歳代から50歳代の方に働きかけていることがあるとか。

水野智文院長 医療法人 水野内科2

40歳代から50歳代といえば、働き盛りで一家の大黒柱。現役世代で家族や社会に与える影響が大きい世代です。この世代はまだまだ仕事が忙しくなかなか継続的に通院をしてくれません。会社の健康診断などで異常な数値が出て、再検査になっても、通院しない人がたくさんいらっしゃいます。高血圧や糖尿病などの生活習慣病は最初のうちは生活に支障がないことが多いですが、発症してからでは遅い。発症する前に予防をすることが大事です。1ヵ月から2ヵ月に1回、しっかり通院してコントロールできれば、普通の生活が望めます。健康診断で指摘されたら、放置せずにかかりつけ医にご相談ください。

近隣の病院と連携し、スムーズな検査体制を整える

先生のご経歴と現在の診療体制について教えてください。

水野智文院長 医療法人 水野内科3

高校までモトクロスというオートバイ競技をやっていて、将来はバイク屋さんになりたいと考えていました。ですが、モトクロスでけがをしてしまったので続けられなくなってしまったんです。将来どうしていくか悩んで父に相談してみたら「後を継いでくれないか」と言われて医学部をめざすことになりました。大変でしたが、名古屋大学医学部に進学することができました。大学病院などでの勤務を経て、初代院長である父から2017年に当院を引き継ぎました。この6年の間に紙のカルテから電子カルテに変更し、院内処方をやめて院外薬局を導入するなど効率良い診療体制へ変えてきました。エックス線やエコーの機器も一新したことで、スタッフの負担軽減や待ち時間の短縮につながっています。金曜午後は愛知医科大学の呼吸器内科の専門の先生が診察を担当し、その間私は超音波検査を行っています。

専門は内科の中でも循環器内科だそうですが、それを選んだのはどうしてですか?

父親の影響で呼吸器内科を希望して、さまざまな症例を診させていただいたんですが、なかなか良くならない患者さんが多くいらっしゃいました。それでも私は「治療頑張りましょうね」と言ったり、自分でも頑張ろうとしたりするんですが、「そう言ってくれるのはうれしいんだけど、良くならないんだ」と患者さんに教えられることもありました。それから他のさまざまな内科を回ったんです。その中で出会った、循環器内科は、心筋梗塞で一刻を争うような状態で運び込まれてくる患者さんに、緊急でカテーテル治療を行うなど、患者さんを助けるために努力していくのです。自分自身が治療を頑張ることで患者さんを元気にできたら、私も患者さんもうれしい。そういうのが自分に合っていると思い、循環器内科に進みました。

愛知医科大学病院と連携されているんですよね。

水野智文院長 医療法人 水野内科4

当院から愛知医科大学病院での検査を予約して、大学病院での検査後は当院で検査結果を説明することも可能です。愛知医科大学病院のほうには一度行けば済んでしまうので、便利だと思います。愛知医科大学病院に直接行っていただいてもいいですが、二度三度通うことになりますし、対応できる窓口が広いほうが、多くの方に気軽に受けていただけるのではないかと思っています。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか。

以前勤務していた小牧市民病院に救急搬送されてきた心筋梗塞の患者さんですね。その日は元日だったのですが、私が救命措置をしました。のちに私が愛知医科大学病院に移るとその方も転院され、現在は当院にかかられていて、かれこれ20年ほどのお付き合いになっています。

病気を診るだけでなく、患者との対話も大切に

患者さんと接する上でのポリシーをお聞かせください。

水野智文院長 医療法人 水野内科5

患者さんの話をよく聞くようにしています。ときには、患者さんの様子を見て、落ち込んでいそうだなとか、悩んでいそうだなという様子のときは、話を聞いて相談に乗ったりすることもあります。他の患者さんをお待たせしないように、あまり長くならないよう気をつけてはいますが、つい話し込んでしまうことも少なくないです。一方で、薬だけ出してほしいという方もいますし、患者さん一人ひとりに合わせて対応するようにしています。

スタッフに対しては、どんなことを心がけていますか。

常に機嫌良くいるようにしています。機嫌が悪い人とは誰も働きたくないですよね。イライラしてしまいそうなときは、まず自分の状況を自覚して、お茶を一口飲んだりして気分転換をするようにしています。現在、看護師が3人、事務スタッフが3人在籍していて、父が院長の頃から勤務してくれているスタッフもいます。みんな私が何を考えているか察知して動いてくれているので、ありがたく思っています。

今後の展望をお聞かせください。

水野智文院長 医療法人 水野内科6

継承から6年がたち、当初思い描いていたことは実現できてきた、と感じています。当院がある地域は長久手市の中でも高齢の方が多い地域なのですが、最近は分譲地が新しくできて、ファミリー層も増えてきているようです。今後は小児の患者さんが増えるかもしれませんし、その時々の地域のニーズに応えられるようにしていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

人は誰しも年を取ります。高齢のご家族の異変に気づいたら、早めにご相談されることをお勧めします。相談が遅れることで、家族間の人間関係に影響を及ぼしてしまうケースを時々お見かけします。今は以前と比べて介護保険などの社会インフラも整ってきていますし、初期の段階で適切な介入ができればご本人のみならず、ご家族の負担軽減にもつながります。当院でもご相談に応じていますので、入り口の一つとして気にとめてもらえたらと思います。

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