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圧迫骨折と脊椎管狭窄症の治療
高齢でも手術を選択肢の一つに

たなけん脊椎・眼科クリニック

(一宮市/名鉄一宮駅)

最終更新日:2025/04/07

たなけん脊椎・眼科クリニック 圧迫骨折と脊椎管狭窄症の治療 高齢でも手術を選択肢の一つに たなけん脊椎・眼科クリニック 圧迫骨折と脊椎管狭窄症の治療 高齢でも手術を選択肢の一つに
  • 保険診療

つらい腰の痛み、下肢の痛みしびれ、歩行困難などの症状がある腰椎圧迫骨折や腰部脊柱管狭窄症は高齢の患者が多いことから「年だからしょうがない」「高齢者は手術をしないほうがいい」といった思い込みで痛みを我慢することに慣れてしまっている人も少なくないのではないだろうか。長年、脊椎手術に携わってきた「たなけん脊椎・眼科クリニック」の田中健一郎院長は「たとえ80歳以上の方でもきちんと検査、診断を受け、手術が適応であれば諦めず、前向きに捉えていただきたいですね」と話す。同院は先進のMRIを導入し、入院設備も備えているため、検査から入院、手術、リハビリまで一貫しての対応が可能だ。「残された人生を有意義に過ごすためにも痛みを軽減して差し上げたい」と田中院長。同院における治療について詳しく教えてもらった。

(取材日2025年2月6日)

どんな治療をするにも的確な検査と診断が重要。早めに受診し、MRI検査で現状や治療の方向性を知ろう

Q高齢者に多い脊椎圧迫骨折について教えてください。
A
たなけん脊椎・眼科クリニック 早めにクリニックに相談することが大切と院長は話す

▲早めにクリニックに相談することが大切と院長は話す

脊椎圧迫骨折とは背骨(脊椎)が押しつぶされるように変形してしまう骨折です。主な原因は「骨粗しょう症」です。骨粗しょう症になると尻もちはもちろん、くしゃみや咳をしたり、不用意に重い物を持ち上げたりといった、ちょっとしたきっかけで背骨がつぶれることがあり、最近では「いつの間にか骨折」とも呼ばれています。症状としてはとにかく寝起きや寝返りで腰に激しい痛みを感じ、起きてしまえば痛みも落ち着いて歩くともできるので病院受診が遅れる方が多いです。しかし、つぶれた背骨を放っておくと腰が曲がって慢性の腰痛になったり、1年以内に次の骨折が発生しやすくなり、次第に「寝たきり」の生活になる危険性も高まります。

Qこちらへ受診したらどういった診察手順になりますか?
A
たなけん脊椎・眼科クリニック クリニック内にMRIがあるため、診断がスムーズ

▲クリニック内にMRIがあるため、診断がスムーズ

腰痛の検査といえば、まず、エックス線検査を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、当院ではできるだけ患者さまにMRI検査をしていただくようにアドバイスしています。MRIは痛みの原因である新しい骨折と古い骨折との区別がはっきりわかりますし、それ以外のヘルニア、狭窄症などの有無やかなり細かく脊椎や周辺の筋肉の状態がわかりますので適切な診断、治療に結びつけるためには現代の脊椎治療には必要不可欠な検査と言えます。いったん、診断がつけば、治療は投薬、注射、リハビリなどの保存的治療と、手術的治療に分かれますので患者さまに最適な治療をご提案します。

Q脊椎圧迫骨折は手術が可能なのでしょうか?
A
たなけん脊椎・眼科クリニック 高齢者にも負担の少ない手術

▲高齢者にも負担の少ない手術

当院で行う手術はBKP(風船椎体形成術)という手法で、背骨のつぶれた箇所に針で風船を入れて膨らませ、つぶれた骨を骨折前の形に近づけるよう図り、隙間に骨セメントを流し込み固めます。これにより生活の質(QOL)向上をめざし、骨折前の生活に戻っていただくことを目的とした手術です。手術時間は約17分と短く、傷は2ミリほどのものが2ヵ所です。「手術は高齢者には大変」と思われがちですがご負担の少ない手術なので心臓病などの疾患がなく全身麻酔ができる方であれば80、90代以上の方でも可能です。私も勤務医時代にご高齢の方の手術に多く携わり、患者さまから感謝されました。自信を持ってお勧めできる治療といえます。

Q腰部脊柱管狭窄症についても教えてください。
A
たなけん脊椎・眼科クリニック 自然治癒が見込めないため基本的には手術が必要

▲自然治癒が見込めないため基本的には手術が必要

背骨には、神経の通り道である脊柱管がトンネルのように通っています。加齢や変形などさまざまな原因で脊柱管が狭くなって神経が圧迫され、腰痛や下半身の痛み、しびれ、歩行困難などの症状が出るのが腰部脊柱管狭窄症です。高齢の方に多いです。治療は、投薬、注射、リハビリ、手術の4本柱です。特に下肢痛に対しての注射は神経根ブロックという専門性の高い注射を診断がつき次第、即日で行い、症状の緩和を図ります。また、当院のリハビリは、専門の理学療法士が患者さまのお話を聞きながらマンツーマンで行い、それと並行してご自宅での適度な運動をしていただくようにしっかり指導します。保存的治療ではリハビリが最も重要です。

Q圧迫骨折、脊柱管狭窄症の手術は長い入院が必要でしょうか?
A
たなけん脊椎・眼科クリニック 術後のフォローもクリニック全体で丁寧に行う

▲術後のフォローもクリニック全体で丁寧に行う

当院の手術は、患者さまの体にご負担が少ない低侵襲手術をモットーとしています。低侵襲手術とは、短時間で出血量を少なく、皮膚の切開を小さくなるよう配慮した手術です。入院期間は比較的短く、圧迫骨折のBKP手術は1泊2日か日帰りも可能、ヘルニア手術は2泊3日、神経への圧迫を取り除くための脊柱管狭窄症の除圧術は3泊4日とお考えください。手術をすればすぐに良くなるといったイメージを持つ方もいらっしゃいますが、脊椎の手術は手術前に痛みで不自由な生活をされていた方がほとんどなので、体力の回復に時間を要します。リハビリをしながら根気良く待っていただきたいです。もちろん、術後のフォローもきちんといたします。

ドクターからのメッセージ

田中 健一郎院長

腰痛と下肢痛やしびれは別々に考えていただく必要があります。特に手術の必要としない腰痛は虫歯と同じで日々の手入れ、予防つまり適度な運動が腰痛を軽減させるために最も大事なことです。当院で特にお勧めしているのは早く歩くことです。週3~4日、30分以下で良いので早く歩きましょう。これだけでも全然違うのではないでしょうか。下肢痛やしびれに対する脊椎治療は昔に比べてかなり進歩し、体に負担の少ない低侵襲な治療法が一般的です。どの治療をするにしてもMRI検査による正しい診断が必要です。診断がついたら保存的治療か手術か医師とよく相談し、「高齢者に手術は良くない」といったイメージを払拭してもらえたらいいですね。

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