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志貴 祐一郎 院長の独自取材記事

しきファミリークリニック

(岡崎市/岡崎駅)

最終更新日:2024/10/23

志貴祐一郎院長 しきファミリークリニック main

30年以上小児科として岡崎の地に根づいてきた志貴こどもクリニックが、2024年に「しきファミリークリニック」として生まれ変わった。日本循環器学会循環器専門医の志貴祐一郎先生が院長を継承し、前院長と2人体制で新生児から高齢者まで対応している。志貴院長は循環器の専門家として心臓病の治療と、その背景にある生活習慣病の治療について研鑽を積んできた。専門は不整脈で、動悸や息切れが気になる場合の検査と治療を得意としている。一方で「町医者として、どんな症状でも気軽に相談してもらえる存在でありたいです」と語り、幅広い症状に対応することも大事にする。笑顔でフランクに会話をする志貴院長に、クリニックの継承についての思いや今後の展望について話を聞いた。

(2024年10月2日)

父と2人で各々の強みを生かし、幅広い世代に対応

クリニックを継承されるまでの経緯を教えてください。

志貴祐一郎院長 しきファミリークリニック1

私は曽祖父から代々医師の家系で育ったので、医師以外の道を考えたことがありませんでした。幼稚園の卒園文集に「医者になる」と書いてから、一度も気持ちが変わったことがないですね。父が小児科医として地域に貢献する姿を間近で見ていたので、医学部に入った時からいずれはこのクリニックを継承しようと決めていました。そのためにより多くの人に貢献できるようにと選んだのが、循環器内科です。医学部卒業後は、埼玉県の大学病院などで循環器を中心にさまざまな内科治療について研鑽を積みました。16年ほどの経験を経て一通りの診療はできるようになり、岡崎に戻ってきたのが2021年です。その後、藤田医科大学岡崎医療センターに3年ほど勤務して信頼できる医師たちとの関係を築いた上で、2024年にクリニックを継承しました。

どのような症状の患者さんが来られていますか?

今は小児科医の父と2人体制で診療しています。父は30年以上も小児科医として診療しているので、お子さんの来院は多いですね。かつて通院していたお子さんが大人になって、「子どもが生まれました」と来院される姿を見かけると、地域に根づいているんだなと実感します。一方で、私が継承してからは大人の来院も多くなっています。私の専門である不整脈や心疾患の相談が増えていますが、一番多いのは風邪や腹痛といった症状の患者さんです。私は「気軽に相談できる町医者」をめざしているので、なんか変だなという軽症の段階で相談してもらえるのはうれしいことだと感じています。

リニューアルでこだわった設備はありますか?

志貴祐一郎院長 しきファミリークリニック2

私の専門が循環器内科なので、高齢の方の来院が増えています。当クリニックは2階にあるのでエレベーターが必須だと考え、新たに設置しました。また、リニューアルに際してほとんどの検査機器類を新しく入れ替えました。私は循環器の中でも不整脈が専門なので、心臓や不整脈の検査ができるようにホルター心電図や解像度が高い超音波検査機器をそろえています。さらに、ペースメーカーのチェックができる専門の機械も導入しました。患者さんにとってはペースメーカーのチェックのためだけに大きな病院に行くのは大変なので、通常の診療内でできるようにしたんです。内装面では、赤ちゃんから高齢の方まで過ごしやすいように、ホテルのような落ち着いた雰囲気を意識しましたね。 

心臓病や不整脈予防のために生活習慣の改善を提案

ご専門である不整脈について教えてください。

志貴祐一郎院長 しきファミリークリニック3

不整脈を専門にしている医師はそう多くないので、なじみがないかもしれませんね。不整脈は自覚症状がないことが多く、脈が飛ぶ、動悸がする、息切れしやすいなどの症状があって来院する人は当クリニックでは4割ほどです。あとは、自覚症状はないけれど健康診断で要検査と言われて来院される方ですね。不整脈にはさまざまな種類があり、治療法も異なります。当クリニックでは不整脈を検査する機器がそろっており、一通りの検査ができるので、診療時に、結果をもとに治療方針をお伝えします。外科的な治療がなければ、診断からその後のフォローまで一貫して対応できることが、強みだと思いますね。もし、より詳細な検査が必要だと判断した場合は、すぐに藤田医科大学岡崎医療センターなど、信頼できる医療機関をご紹介しますので、ご安心ください。

病診連携をしっかりとされているのですね。

そうですね。藤田医科大学岡崎医療センターでの経験が役立っています。患者さんの同意があれば、同センターで行った検査結果を当クリニックのパソコン上ですぐに確認することもできます。連携はデータだけのやりとりに限らず、週1回は同センターに行く機会があるので、直接医師と話をすることも多いです。とても風通しのいい関係なので、安心して患者さんを任せられるのがうれしいですね。患者さんが適切な医療機関で治療できるようにサポートするのも私の役割ですから、同センターをはじめ、地域の医療機関とのつながりを大切にしています。

生活習慣病の治療も得意だと伺いましたが、心臓病との関係は?

志貴祐一郎院長 しきファミリークリニック4

循環器の専門家として、大学病院などで心臓病を抱える患者さんの治療に携わってきましたが、心臓に問題を抱える患者さんの背景には、生活習慣病があることが少なくありません。糖尿病や腎臓病の合併症で心臓病になるケースも多いため、当クリニックでは生活習慣病の治療にも力を入れています。生活習慣病の予防や治療のためには、患者さん自身が日常生活に意識を向けることが大切になります。そこで、血圧やコレステロールを適切な値に保つことが大切だと伝えると同時に、日常生活で取り入れやすい食事の工夫や無理のない運動についてもアドバイスしています。できる限り患者さん一人ひとりに合った方法を伝えられるように、栄養面や運動面について改めて勉強したんです。生活習慣病の悪化による心臓病を避けるために、今後も啓発していきたいですね。

患者のサポーターとして縁の下の力持ちになりたい

院内の小児科と循環器内科の連携について教えてください。

志貴祐一郎院長 しきファミリークリニック5

小児科医の父とは、あうんの呼吸で連携しています。家族の誰かが感染症になった場合、他の家族にも感染しやすいので、親子で来院される方が多いんですよ。例えば、赤ちゃんを連れてきたお母さんの具合が悪い時には、父が赤ちゃんを、私がお母さんを診るといった対応をしています。「ファミリークリニック」というクリニック名をつけていますので、新生児から大人まで診ることで、名前に見合った役割を果たせているのかなと思います。また、小児科を受診されたお子さんに心雑音があった場合は、すぐに私が引き継いで対応します。小児科と循環器内科の医師がいることで、幅広いケースに対応でき、その結果、患者さんの負担が減ることを期待しています。

診療におけるモットーは何ですか?

私の医師としてのモットーは「縁の下の力持ちであれ」です。医師だから「治してあげる」という押しつけるような姿勢ではなく、元気になりたい人のサポーターとして一緒に治療していくことを大切にしています。看護師も同じくサポーター。チーム一丸となって患者さんを支えていきたいです。私は患者さんと対等な関係でありたいので、診察中は極力フランクに話をするように心がけています。白衣を着ないのも威圧感を与えたくないからですね。遠慮なく何でも話してほしいです。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

志貴祐一郎院長 しきファミリークリニック6

私にできる医療をしっかりと提供し、地域に根差していくことをめざしています。最近は町で患者さんに声をかけられることが増えてきました。診療とは関係のない何げない会話をしていると、患者さんとの距離が縮まった感じがしてとてもうれしく思います。医療が特別なものではなく、皆さんの生活の一部になるためにも、こうした距離感の近さは大事だと思うんです。それが、私のめざす医療の形です。医師をやっていてうれしいのは、「症状はどうですか?」と聞いたときに「あまり変わらなくて普通ですね」という返事を聞いた時です。普通でいられるのは、素晴らしいことですから。医療が必要なときはもちろん頼ってほしいですが、それ以外は「普通の日常」を送ってもらえるように、これからも縁の下の力持ちとして支えていきます。

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