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安達 啓 院長の独自取材記事

あだちクリニック

(名古屋市天白区/八事駅)

最終更新日:2021/10/12

安達啓院長 あだちクリニック main

地下鉄八事駅より徒歩4分ほど、古い屋敷やマンションが建ち並ぶ中を進むと、「あだちクリニック」に到着する。クリニックの内装は、かなり機能的でモダンにまとめられている。名古屋市立大学病院で、勤務医として消化器内科を診療してきた経験をもつ安達啓院長。院内には、経鼻用胃カメラや血球計数器・炎症反応測定器、超音波検査機器、発作時携帯型心電計、血管年齢測定器、肺年齢が測定可能な電子式診断用スパイロメーターや簡易型睡眠ポリグラフィーと先進の検査機器を備え、多方面の患者の要望に応えている。大学時代からサーフィンが大好きという安達院長には、さわやかな印象が最後まで残った。そんな安達院長に診療時に心がけていることや患者への思いなどを聞いた。

(取材日2016年5月12日)

「患者さんの利益を第一」に考えた診療

こちらに開業された理由は何でしょうか?

安達啓院長 あだちクリニック1

もともとクリニックがあった建物を紹介されまして、立地が良かったので決めました。この地域の特徴として、落ち着いた方やゆとりのある方が多く、治安も良いと思います。勉強熱心な方も多く、いろいろとお調べになってから来院されることも少なくないです。患者さんにお勧めする治療方法を理解いただけることが多く、医師として助かっています。あとは、近くに大きな大学が2つあるので、学生さんたちにもよく利用してもらっています。若い方からご高齢者まで幅広く来院いただいています。

開業されるまでの経緯を教えてください。

高知大学医学部を卒業後、まず名古屋市立大学の第三内科に入局しました。そこで1年間研究してから、岐阜県にある国保上矢作病院内科に赴任し、その後、一宮市の総合大雄会病院に移って、再び名古屋市立大学に戻りました。名古屋市立大学病院の消化器内科に4年ほど勤めてから開業したという経緯です。第三内科では循環器疾患をやっていたのですが、名古屋市立大学に戻るにあたっては、開業を意識して幅広く診られるように、消化器内科に移りました。

診療に当たって、特に心がけていることはありますか?

「最終的に利益を得るのは患者さんであるべき」ということを大切に、守るようにしています。利益と一口に言っても、その人にとってさまざまなものがあります。必ずしも、医療的・医学的な利益だけを第一には考えないで、患者さんとよく話し合って、何がその人に最も大事であるか、見極めてから治療していきたいと思っています。もちろん、心の面や安心感も含めて。開業した当時は、私自身にもいろいろな不安感などもありました。しかし、10年続けていて、患者さんの利益を第一にして診療をしっかりやっていれば、患者さんにも通っていただけるのだと感じています。

どんな患者さんが多いのでしょうか?

安達啓院長 あだちクリニック2

よく来てくれる患者さんでは、今だいたい半分ぐらいは、慢性疾患やちょっと心配なことがあるので相談に乗って欲しいという方ですね。あとは、風邪を引いたり腹痛がある初診の方で、そんな方はまた調子が悪くなった時にもすぐ相談してくださいますね。おだやかな信頼関係が築けていると思っているのですが、それもすべて患者さん方のおかげです。

「患者さんには不快感を与えてはいけない」

開業してから、思い出に残るエピソードなどありますか?

安達啓院長 あだちクリニック3

開業したての頃ですが、喉が痛く風邪を引いたのではないかと来院した、中年の男性がいました。診療中、こちらが説明している時、なぜか不信感をもって不機嫌そうに聞いていました。自分としては、かなり丁寧に説明したつもりなので、ちょっと不思議に思っていて、患者さんが帰ってから鏡を見たら、ネクタイが緩んでいたことがありました。お昼の休憩後、一番最初の患者さんだったので、バタバタしてネクタイが緩んでいるのに気づかなかったのです。礼節に欠けたな、と反省して、いくら忙しくても身だしなみや基本的なことは大切にしようと心がけています。

ドクターと患者の関係でも礼節は大切ですね。

はい、これはとても良い経験になりましたね。医師も患者さんに不快感を与えてはいけないのだと。逆に、クチコミや紹介で来てくださるのはとてもうれしいです。たとえば、ある男性が診療に来られて、何か良い印象をもってもらえたようで、その奥さんが来られたり、お子さんも連れて来られたりして。「小児科じゃないけどちょっと診てよ」ということも言っていただけました。そんな風に皆さんに信頼していただけるように、どの患者さんに対しても礼節を持って精一杯診療させていただきたいと思います。

医師を続けて良かったと思ったことはありますか?

やはり、一度病気で来られた方が治療して良くなって、また何か調子が悪くなったときにも、前回の診療経過から当院を信頼して来院していただいた時はうれしいです。中にはとても丁寧に、初診の診療のみでお礼を伝えに来てくれる方も。若い方でも、そういう方はいらっしゃいますね。そんな時、患者さんの利益になったのかなと目に見えて感じ、ありがたいと思います。

こちらの患者さんは何回ぐらい通われる方が多いのでしょうか?

安達啓院長 あだちクリニック4

1、2回の診療で終わる方がほとんどです。初診だけで診断がついて、再診の必要がない疾患も多いですね。ウイルス性上気道炎やインフルエンザがそうです。ただ、再診は必要ないとはいえ、良くなればいいのですが、もしこのような症状になったらまた来てください、とは言います。患者さん自身で体調をみて、必要があればまた来てくださいという程度です。その気持ちが患者さんに伝わっていればいいな、と思っています。患者さんもやはり1回で治してもらえることを期待していると思いますからね。

治療の決定については「患者さんも積極的に参加を」

ところで、ご趣味はおありですか?

安達啓院長 あだちクリニック5

サーフィンです。趣味は患者さんとつながれることがありますね。名古屋市立大学の勤務医時代、いつも来る患者さんが日焼けしていて、あるとき、「いつもいい具合に日焼けされていますが、何かスポーツをやっているのですか?」と聞いてみました。すると「サーフィンです」と言われ、うれしくなってしまい、「私もサーフィンをやるのです」と(笑)。どんな形でも診療後に笑顔で帰っていかれることは私もうれしいですね。

そういった趣味の時間が日々の診療にも生きてるのでしょうね。

はい。普段の診療に影響のないように、疲れすぎないように気をつけながら続けていきたいですね。実は学生の時は、ヨットをやっていました。ヨットと言っても、優雅なクルーザーなどではなく、小さなヨットです。体育会系で、4年生までやっていました。やめてからサーフィンを始めて、結局大学の6年間は時間があれば海に通っていたので、サーフィンがある生活に慣れました(笑)。リフレッシュすることで、明日からも頑張ろう、と思えますね。

では最後に読者へひと言いただけますか。

安達啓院長 あだちクリニック6

ご自身の病気をできるだけ理解して、治療の意志決定に積極的に参加するようにして欲しいと思います。インターネットを活用して、情報を得ることも結構です。ただ注意して欲しいのは、インターネットの情報は玉石混淆ですから、情報の選択をしっかりしてください。よく勉強してきてもらって、何でも医師に聞いて欲しいと思います。その患者さんに納得のいく説明なり治療なりが提示できなければ、すべて医師の責任です。ただ、医師の意見も十分聞いて欲しいですね。インターネットの知識を鵜呑みにして、医師が何を言っても聞く耳をもたず、一方的にこの治療をやってくださいと言われると困ってしまいます。医師は責任をもって患者さんを治すために、必要な処置をします。薬剤も必要なものを出しますので、かたくなに拒否するのではなく医師の意見をよく聞いて欲しいと思います。お互いの相互理解を深めていきたいですね。

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