栄生駅から徒歩5分、漆喰（しっくい）の壁が印象的な「はやしクリニック」が見えてくる。院内は自然素材が醸す温かみのある空間が広がり、思わずほっとする。院長の林祐次先生は乳腺外科をはじめ、一般外科・内科を幅広く手がけている。乳がん検診や診療の質にこだわり、「できることはすべてやる」方針のドクターだ。それだけに診療システムや患者との向き合い方も日々模索が続く。「プロである以上、自分のベストは尽くす。それは当たり前のことですが、患者さんはもしかしたら僕のベストでは物足りないかもしれないんだよね、そこはいまだに自問自答していますよ」と、胸の内を明かしてくれた林院長。一人でも多くの患者を救いたいがゆえの葛藤や、真摯な人柄に秘める地域医療への思いの強さを垣間みた気がした。

（取材日2016年12月7日）