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中村 富雄 院長の独自取材記事

中村眼科クリニック

(名古屋市千種区/本山駅)

最終更新日:2025/11/10

中村富雄院長 中村眼科クリニック main

名古屋市営地下鉄東山線・本山駅から徒歩4分、「中村眼科クリニック」の中村富雄院長は、「体が動く限りは患者さんの役に立ちたい」と語る、根っからの医療人だ。ドライアイ、白内障や緑内障をはじめとする眼科疾患の早期発見・治療に努める他、子どもの視力回復トレーニング、往診にも力を注ぐ。そのどれもが、いつまでも健康な目で人生を楽しんでほしいという患者への思いから始めたものだ。困ったときに何でも相談できる町のかかりつけ医を理想の医師像とし、親子4代にもわたる人々の目の健康を支え、見守り続ける中村院長に、診療にかける熱い想いを語ってもらった。

(取材日2017年07月20日)

地域の人に頼られる存在でありたい

初めに、医師になったきっかけと開業理由をお聞かせください。

中村富雄院長 中村眼科クリニック1

祖父も父も歯科の開業医で、幼い頃から医療を身近に感じていました。私も患者さんを第一にした、地域の人に頼られる存在になりたいと思い、医師を志すようになったんです。開業は早くから視野に入れていて、そのために患者さんの要望が多い分野について積極的に学び、いろいろな病気が診られるよう研鑽を積みました。当院が視力回復のためのトレーニングや超音波マッサージの機械を導入しているのもその一環で、見つけにくい病気を早期発見できるよう、先進の検査機器を含めできる範囲で設備投資をしています。ちなみに私は中学校・高校時代この辺りに住んでいたのもあって、開業の際には地元に近く、土地勘のあるこの地を選びました。

どのような症状の患者さんが多いですか?

小さな子どもから高齢者まで満遍なく来院しますが、トータルで見ると子どもの患者さんが多いです。高齢者は白内障や緑内障、目の奥の病気、老化に伴う症状で受診されます。一方、子どもはエアコンから飛んで来るほこりやダニなどのアレルギー症状、ドライアイ、視力低下の相談が多いですね。私は校医も務めているのですが、子どものアレルギーは年々増えているように感じます。アレルギー症状の場合は原因の究明も大切なので、血液検査や皮膚科の医師が実施するクラッチテストも行います。そして、その結果を踏まえた生活習慣の指導にも力を入れています。症状を診て、薬を出して終わりではなく、その方の生活にまで踏み込んで、患者さんそのものを診ることを大切にしています。

こちらでは往診も行っていると伺いました。

中村富雄院長 中村眼科クリニック2

年を重ねて通院できなくなる患者さんが増える中、そうした方々にも医療サービスを提供したいと思って始めました。手術は私でなくてもできる医療機関はありますが、自宅まで出向いて診療できる医師は眼科では少ないですから。少しでも患者さんの要望に応えたくて、手術はやめて往診に力を入れています。介護施設や訪問看護を行っているケアセンターからも依頼がありますし、その数は増えていますね。毎月1回の定期的な往診と、電話で要請があって出向く不定期な往診があり、平日の半分はこうした院外での診療にあてています。個人的に遠くのご自宅まで車を走らせることもあります。車いすでしか動けないという患者さんはなかなか通院できず、寝たきりで困っている患者さんもいますから、とてもありがたいという言葉をいただいています。クリニックの上に住んでいますので、時間外や休日の急患にも対応しています。

大切なのは、「患者ファースト」を意識した診療

診療の際に心がけていることはありますか?

中村富雄院長 中村眼科クリニック3

当たり前のことかもしれませんが、患者さんを一番に考えることを心がけています。例えば当院の診療は午前が9時、午後は16時に開始なのですが、それより早く来て、暑い中、寒い中、クリニックの前で待ってくださる患者さんがいます。だから一般的には時間ぴったりに診療を始める病院が多いですが、私は10分前には患者さんを迎えられるよう準備しています。逆に終了時間間近でも、今向かっているという連絡が入れば時間を延長して対応しています。入り口のドアを閉めようという時に患者さんが駆け込んできて、再びドアを開けたことも何度かあるんですよ。今年からウェブ予約も始めました。眼科は時間が読めないので、時間の予約ではなく順番の予約という形を取り、順番が近くなればメールでお知らせしています。子ども連れの方は特に予約してから来られることが多く、喜んでいただけています。

注力されている視力回復トレーニングについて詳しく教えてください。

1週間に2回のペースを基本とし、5分ほどの視力トレーニングを1ヵ月続けます。筋肉の緊張からくる仮性近視に対し、凝った筋肉をトレーニングでほぐすことで、視力回復の効果が期待できるというものです。近視の度合いが強い方は結果が出にくい場合もあり、個人差は大きいのですが、視力が0.1しかない、眼鏡が必要などと言われたという方にもお勧めしたいですね。

視力回復トレーニングには対象年齢はあるのでしょうか?

ある程度じっとしていられる年齢であれば受けられるので、幼稚園児も通っています。治療だと思って来院するのではなく、遊びに来ているような感覚で気軽に来てもらいたいですね。保険適用で負担も少ないので、積極的に試してほしいと思います。ただし大人は筋肉が硬いので、特殊な超音波マッサージで目の凝りをほぐす方法がより有用です。子どもにもトレーニングと超音波マッサージを両方することもあります。超音波の機械はひんやりした感じがしますが、痛みも音もほとんどありませんのでご安心ください。

視力回復の方法は他にもあるのでしょうか?

中村富雄院長 中村眼科クリニック4

忙しくて週2回は通えないという方もいるので、トレーニングなしで目薬だけでフォローし、筋肉の凝りをほぐして対応することもあります。他にも、立体的に右と左の図柄をずらして見ることで視力回復をめざす訓練もあります。これは眼科でなくても視力トレーニングセンターなどでも実施されている方法ですが、医学的知識を持つ医師のもとでしっかりとした訓練が受けられるのは大きな違いだと思います。このように当院では子どもの視力回復に力を入れつつ、眼科疾患の早期発見・早期治療を心がけています。

患者の生活に踏み込んだ関わり合いを

視力回復に興味を持たれたきっかけを教えてください。

中村富雄院長 中村眼科クリニック5

昔みたいに外遊びで子どもが育つ環境ではなくなり、生活習慣が視力に与える影響は大きくなりました。環境によっては近視が進みやすいため、視力回復の習慣づくりに微力ながら役立ちたいと思ったんです。動く対象物を目で追うタイプの視力回復トレーニングなら、子どもが興味を持って取り組んでくれるのではと考えました。何もせずに眼鏡を作ることもできますが、視力が良くなるのに越したことはないですし、成長に伴って出てくる近視の抑制にもなります。ただ、トレーニングや目薬で回復を図っても、生活次第で視力が再び低下してしまうので、生活習慣へのアドバイスもしながら、気長に子どもたちの成長に関わっていきたいと思っています。

印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?

印象深いのは、4代にわたって通ってくださっている患者さんですね。以前はお孫さんを連れて来院されていたご高齢の患者さんが、最近はお孫さんのお子さん、つまりひ孫さんを連れてきてくださっていて。長い間通われた患者さんが、お子さんやお孫さんひ孫さんまで連れて来てくれるのは、患者さんとそのご家族との長い歴史を見せていただくようでうれしいですね。それに緑内障の手術をした方が、お子さんも同じ年代になり同じ症状が出たりと、家族歴も把握できます。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

中村富雄院長 中村眼科クリニック6

病気というのは気がつかない間に進行していることが多いので、些細なことでも気になれば早めに受診してほしいです。異常を感じたときは、何でも相談できる人が身近にいると思って気軽に足を運んでください。緑内障と糖尿病の合併症が大人になって失明する2大要因ですが、どちらも進行してからでないと異常を自覚しないのです。人間ドックや、コンタクトレンズの診察でたまたま見つかることはありますが、緑内障は100人に4、5人もの方が発症するのに見逃しやすい怖い病気です。働き盛りの方は緑内障やドライアイの症状が出やすく、乾燥が感染症につながったりします。糖尿病など内科的な検査で引っかかると眼科を受診したほうが良い場合も多いです。健康診断は眼科の検査項目が少ないので、人間ドックを受診する世代で特に自覚している症状がない方にこそ、一度眼科でも詳しく診てもらってほしいと思います。

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