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中高年に多く発症する目の病気
加齢黄斑変性と緑内障について

池下駅もなみ眼科クリニック

(名古屋市千種区/池下駅)

最終更新日:2025/01/30

池下駅もなみ眼科クリニック 中高年に多く発症する目の病気 加齢黄斑変性と緑内障について 池下駅もなみ眼科クリニック 中高年に多く発症する目の病気 加齢黄斑変性と緑内障について
  • 保険診療

加齢黄斑変性や緑内障という目の病気について聞いたことはあるけれど、詳しい内容はよく知らない人が多いのではないだろうか。どちらも日常的な病気ではないものの、40歳を過ぎた頃から増加している病気で、中高年は特に注意しなければいけない病気だ。年齢を重ねると誰もが見えづらさを感じやすいもので、老化なのか病気なのかが自分でも判断がしづらい。「池下駅もなみ眼科クリニック」の阿部知博院長は、「どちらの病気も自分では気づきにくく、おかしいと思って受診した時にはかなり悪化していることが多い病気です」と話す。発症したら早めに治療を開始しないと、進行して最後には失明という怖い側面もあるそうだ。最終的な手術という選択を避けるため、加齢黄斑変性と緑内障について阿部院長に詳しい話を聞いた。

(取材日2024年7月23日)

加齢黄斑変性も緑内障も、発症後は継続通院が必要。自覚症状がなくても積極的に検査を受けてほしい

Q加齢黄斑変性とはどんな病気ですか?
A
池下駅もなみ眼科クリニック 気になることがあれば早めに相談を

▲気になることがあれば早めに相談を

眼球内部にある網膜の中心部が黄斑部で、網膜の中で最も光に対する感度の高い部位です。黄斑部は視力の重要な部位で、加齢黄斑変性とは、その黄斑部に新生血管が発生して網膜を損傷することによって視力が低下する病気です。50代以降の人がかかりやすい病気で、多くの先進国では、失明原因の上位にあり、日本では失明原因の第4位となっています。初期症状としては、視野の中心にゆがみが出てきて、悪化すると中心が見えなくなります。両目が一度になるわけではなく、ほとんどは片方の目に症状が出ますが、発症した人の約50%は反対の目も発症します。完治する治療法はなく、病気の進行を抑制し病状を管理することが治療の目的になります。

Q緑内障とはどんな病気ですか?
A
池下駅もなみ眼科クリニック わかりやすい説明を心がける阿部院長

▲わかりやすい説明を心がける阿部院長

眼球内の眼圧が高くなり、視神経を圧迫することで神経線維が減少し、少しずつ視野が狭くなっていく病気です。現在、日本の失明原因の第1位となっており、40代では20人に1人が緑内障といわれています。少しずつ進行していくため、初期段階ではほとんど気づかないことも特徴で、視野の異常を自覚した時には、病気がかなり進行しています。症状がなくても50歳以上になれば、定期的に眼底検査を受けることをお勧めします。緑内障は完治することがなく、たとえ悪化した状態で見つかってもそれを改善させる方法はありません。現状維持、もしくは進行を遅らせる目的の治療となりますから、早い段階で見つけて治療を開始する必要があります。

Qかかりやすい人や、受診のタイミングについて教えてください。
A
池下駅もなみ眼科クリニック 機器も充実している

▲機器も充実している

どちらの病気も共通して50歳以上の人。加齢によって視神経や黄斑部網膜に悪い影響が出やすくなるためです。加齢黄斑変性は、喫煙や紫外線も要因になっており、屋外で仕事やスポーツなどをしている人は、特に注意してください。緑内障は、近視の人がなりやすい傾向にあり、遺伝的要素も関係しています。血縁者に緑内障の人がいる方は、発症リスクが高くなります。加齢黄斑変性は、「物がゆがんで見える」、「視野の中央部が暗くて見えにくい」といった症状、緑内障は、「視野がなんとなく狭くなった」という症状があれば、すぐに受診してください。どちらの病気も、両目で見ているとあまり見え方の変化に気づけず、発見が遅れることがあります。

Qどのような検査を行うのですか?
A
池下駅もなみ眼科クリニック 自覚症状のない病気を見つけるためにも定期検診が重要である

▲自覚症状のない病気を見つけるためにも定期検診が重要である

加齢黄斑変性の場合は、視力検査、OCT検査(光干渉断層計検査)、OCTA検査(光干渉断層血管撮影)、蛍光眼底造影検査、自発蛍光眼底検査などを行います。緑内障では、視力、眼圧、眼底検査、視野検査、OCT検査、OCTA検査などを行います。蛍光眼底造影検査は、造影剤を使用して眼底の状態を診る検査で、副作用を伴うこともあるので、連携する病院で行います。腕から点滴で造影剤を注入し、網膜に流れてきたところを撮影します。そのほかの検査は、撮影のみでその場でできる簡単な検査です。OCT検査もOCTA検査も光干渉断層計という赤外線を使った低侵襲の機器で検査します。

Q治療法について教えてください。
A
池下駅もなみ眼科クリニック 早期発見のために気軽に来てほしいと語る院長

▲早期発見のために気軽に来てほしいと語る院長

加齢黄斑変性治療の主体は、抗VEGF薬の硝子体注射です。最初の3ヵ月間は毎月1回の注射で、その後は状態に応じて間隔を決めていきます。注射の際は痛みに配慮して点眼麻酔を使っています。その他、光線力学療法というレーザー治療もあり、両方の治療を併用する場合もあります。また、ビタミンやミネラルの補充もお勧めです。緑内障治療では、まず何よりも眼圧を下げることが重要です。その手段として、まずはお薬の点眼治療を行います。点眼で不十分な場合は、レーザー治療を行い、それでも効果が不十分であれば、手術を行います。どの治療も、眼圧が高くならない状態を維持するための継続的治療です。

ドクターからのメッセージ

阿部 知博院長

緑内障治療で使う点眼薬は、いろいろな種類がありますから、当院では2~3ヵ月に1度通院していただいて薬の調整や検査をしています。1種類の薬で足りる方もいれば、2種類の薬が必要な方もいらっしゃるので、これまでの経験値も駆使しながらその人に合った治療をしています。加齢黄斑変性も緑内障も早期発見・早期治療が重要な病気です。自覚症状がなくても50歳になったら積極的に検査を受けてほしいですね。継続的な治療が必要になりますから、患者さんの声に耳を傾けながらきちんと管理し、見守っていきたいと思っています。画像やデータを使ったわかりやすい説明を心がけていますので、お気軽にご相談ください。

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