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篠田 繁博 院長、篠田 和宏 副院長の独自取材記事

しのだクリニック

(名古屋市千種区/本山駅)

最終更新日:2024/04/26

篠田繁博院長、篠田和宏副院長 しのだクリニック main

レモンイエローの外観が目を引く「しのだクリニック」。同院は60年近く続くクリニックで、父の篠田繁博院長と、息子の篠田和宏副院長が親子で運営している。いずれは和宏副院長への継承を考えているとのことだが、現在は患者のニーズに合わせて繁博院長と和宏副院長の2人体制で診察。地域医療に密接に関わってきた同院は、外来診療はもちろん、訪問診療やグループホームへの往診、緊急時の往診と外来診療、さらには警察からの依頼で検視も請け負っている。和宏副院長は総合的に医療を提供する診療科を専門に学び、救急科外来の現場でも研鑽を積んできた。患者の多種多様な主訴に応じているからこそ、どの科を受診すればいいのかわからない患者にはゴールを指し示し、同院で対応可能な患者には寄り添った治療を心がけているという2人に話を聞いた。

(取材日2024年3月6日)

地域住民のかかりつけ医としてさまざまな症状を診療

こちらのクリニックで診療が可能な内容を教えてください。

篠田繁博院長、篠田和宏副院長 しのだクリニック1

【繁博院長】標榜科目は、内科、外科、皮膚科、整形外科になりますが、実際のところは標榜科目に関わらず総合的に診療を行っています。地域のかかりつけ医として、地域の方のお困りの症状をすべて受けつけます、というスタンスで開業当初より診療しています。
【和宏副院長】私は総合的に医療を提供することを専門に学んできました。救急科外来で勤務していた経験もあるので「どの科を受診すればいいのかわからない」といった患者さんは、まず当院に来ていただければと思います。当院で対応可能であればそのまま治療に移りますし、難しい場合は近隣の高次医療機関やクリニックと連携します。患者さんの最初の相談先になることが、地域のかかりつけ医としての役目かなと思います。

患者層を教えてください。どのような方が来院されていますか。

【繁博院長】長く住まわれている方が多い地域なので、昔から来院されている方が高齢になり、そのまま受診されています。地域の患者さんが安心して暮らしていけるよう、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い年代の方を診療しています。
【和宏副院長】近くに保育園や小学校もあるので、お子さんの定期的なワクチン接種から、働き盛りの方の一時的な体調不良や生活習慣病の予防・治療、高齢者診療までと、幅広く対応します。

幅広く、地域医療に携わっておられるのですね。

篠田繁博院長、篠田和宏副院長 しのだクリニック2

【繁博院長】いろいろとやらせてもらっています。他にも地域医療の誰かが担うべき役割として、警察から依頼を受けて検視も行っています。
【和宏副院長】検視については僕がまだまだ経験が浅いので、これから院長から学んでいきたいと思っています。内容は高齢者の孤独死が多いです。その方の人生の幕引きをさせていただくという気持ちを持って、取り組んでいきたいと思います。 一般的な外来診療だけではなく、訪問診療についてもさまざまな医療機関で研鑽を積んできましたので、今まで以上に地域の力になれると思います。外来通院されていた方が、年齢や病気によって通院が難しくなることも多くあります。訪問診療ではご本人が住み慣れた自宅で安心して療養できるように、医療だけではなく介護の部分にも積極的に関わり、多職種と力を合わせて支えていきたいです。

コミュニケーションからひもとく診療を

診療時に心がけていることを教えてください。

篠田繁博院長、篠田和宏副院長 しのだクリニック3

【繁博院長】患者さんとコミュニケーションを取り、いろいろな話を聞き出すようにしています。高齢者の独居が増えているので、初診では家族関係やご飯の世話などの面倒を見てくれる人はいるのか、などの生活状況も聞きます。可能であれば息子さんや娘さんの連絡先を伺って、いざというときに備えることも必要と考えています。
【和宏副院長】幅広く診療していると、幅広い知識がつきます。その知識を患者さんに還元するときに「あなたはこういう症状だからこの薬を飲みなさい」とは言いません。もちろん、医学的な内容を踏まえて治療方針を提案しますが、患者さんの価値観も同じくらい大切だと思います。そのため患者さんに説明し納得してもらった上で、治療方針を決めています。症状が同じだから同じ薬・同じ治療方法がベストとはならないのが実際です。オーダーメイドの医療が提供できるように心がけています。

こちらのクリニックでは急患も受けつけていらっしゃるのですね。

【和宏副院長】緊急応需と往診応需は当院の特色だと思います。緊急時は夜中でも往診に出ますし、クリニックも開けます。かなり体力が必要なことですが、この部分は父からクリニックを継承した後も続けていきたいと考えています。かかりつけ医であれば診療を受ける患者さんも安心するでしょうし、救急患者さんを町の医療機関が診ることで、高次医療機関の負担も軽減できると考えています。これは私が高次医療機関での救急科外来で勤務していた頃から目標としていました。もちろん緊急性のある疾患の可能性もあるため、クリニックへ受診される方だけではなく電話での相談も受けていきたいと考えています。

診療方針をお聞かせください。

篠田繁博院長、篠田和宏副院長 しのだクリニック4

【繁博院長】通院している患者さんも高齢化が進んできているため、ポリファーマシーへの対応としても処方する薬は必要最低限にできるように心がけています。
【和宏副院長】先程もあげたオーダーメイドの医療が重要だと考えています。同じ病気の方でも社会的な背景や健康観はさまざまです。自分が持っている医療の知識と経験を、そういったさまざまな部分も含めてベストな形に患者さん個人毎に提供することで、一緒に歩んでいくことをめざしています。

60年近く続くクリニックで地域を見守る

親子で診療されているのですね。

篠田繁博院長、篠田和宏副院長 しのだクリニック5

【繁博院長】いずれは当院を継承してもらうつもりですが、しばらくは2人体制で診療を続けたいと思っています。
【和宏副院長】勤務医として働く中で「こうしたらどうだろう、こうしてみたいい」と思うことがありました。勤務医だとそういった部分を変えるのは難しいですが、自分の考えと責任で医療を提供できる今の環境は、身の引き締まる思いと同時にやりがいを感じる変化でした。もちろん、院長を継承後にすべてを一気に変えることはしません。当院の患者層は幅広いので、どの年代の患者さんにも使いやすいように変えていけたらと思っています。柔軟な対応ができるように、院長や患者さんから多くのことを学ばせていただきたいです。

これまでの和宏先生のご経歴について、お聞かせ願えますか。

【和宏副院長】父から「医師になれ」と言われたことは一度もありませんでした。「やりたい職業に就いていい」と言われていましたが、やはり父の背中を見て育ってきた影響か、無意識に医師の道を志していました。初期研修では、救急車の搬入台数が多く救急科外来が忙しい病院を選んで行きました。救急科外来では、どのような病気で運ばれてきたのかわからない患者さんを診るため、迅速・的確に判断して専門の医師へとつなげる力が必要とされる環境でした。その中で患者さんを最初に診ることが多い開業医への思いを自覚し、新専門医制度で導入された総合診療科を学ぶ道へ進みました。大学病院などの高次医療機関から、回復期リハビリ病院、小児科、在宅診療、地域病院の外来、クリニック勤務など多種多様な現場で研鑽を積むことができました。

今後の展望をお聞かせください。

篠田繁博院長、篠田和宏副院長 しのだクリニック6

【繁博院長】これまでと変わらず地域の皆さんのために頑張っていきたいです。これからも地域医療に貢献し、地域の皆さんの健康を見守らせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。
【和宏副院長】クリニックの継承という強みを生かすという意味で、今までの良いところは残しつつ、ICT化など時代に合わせた変化は取り入れていきたいと考えています。昔から通ってくださっている患者さんは変わらず通えるように、新しく受診される方にも利用しやすいようなクリニック作りをしていきたいと考えています。

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