アレルギー性鼻炎や難聴の治療
QOLを考慮し補聴器の提案も
桶谷耳鼻科クリニック
(新潟市中央区/白山駅)
最終更新日:2021/11/30


- 保険診療
鼻が詰まる、声がかすれる、聞こえが悪いといった症状があると、コミュニケーションをはじめ日常生活の質を途端に低下させてしまう。そんな身近な症状を扱う耳鼻科は生きていく上で欠かせない存在だろう。町のかかりつけ医として「耳の中や聞こえの不調、喉の痛みや鼻の詰まり、食事の際の飲み込み」などに対する診療を幅広く行う「桶谷耳鼻科クリニック」。子どもの難聴や突発性難聴、老人性難聴などの感音難聴を特に得意とする本間悠介院長は、「耳鼻科で扱う病気は生活の質を低下させることも多いため、異変を感じたらすぐに受診してほしい」と語る。そこで、アレルギー性鼻炎や難聴の治療に対する取り組み、耳鼻科をかかりつけ医に持つことのメリットなどについて、詳しい話を聞いた。
(取材日2021年10月15日)
目次
鼻炎やコミュニケーションに直接影響する難聴に対応。日常生活の質を保つためにも耳鼻科をかかりつけ医に
- Q耳鼻科のかかりつけ医を持つことのメリットは何ですか?
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A
▲親しみやすい先生とスタッフが笑顔で迎え入れてくれる
耳鼻科は、喉の痛みや声のかすれ、鼻水、鼻詰まり、聞こえが悪いといった身近にある症状に対応しているんです。声が出ない、耳が聞こえない、鼻が詰まる、ニオイがわからないなどがあると日常生活に大きな支障を来してしまいます。また不眠や体のだるさなど二次的な症状につながり、日常生活の質を下げてしまうようなことも。そういったリスクを考慮しても、耳鼻科をかかりつけ医に持つことは、快適な生活を送る上で大きなメリットがあると言えるでしょう。
- Qアレルギー性鼻炎とはどんな病気なのでしょうか?
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A
▲最適な検査と治療を心がける
気管支喘息に次いで多いアレルギー疾患ともいわれ、お子さんや働き盛りの人など活動が活発な年齢層に多く、季節の変わり目に症状が悪化する方も少なくありません。鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、鼻のかゆみといった症状が中心ですが、結膜炎を起こして目がかゆくなったり、喉がイガイガしたりすることもあります。また、鼻の症状があることにより睡眠不足や集中力低下につながり、学習や仕事などに影響を及ぼし日常生活の質を下げることも。何が原因でのアレルギーなのかは血液検査で判断することができます。最近では指先に小さな針を刺して、数滴の血液での検査も行うことが可能で、20分ほどで結果をお知らせすることができるようになりました。
- Qアレルギー性鼻炎にはどんな治療を行っていますか?
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A
▲落ち着く雰囲気の診察室
当院が行っているのは薬物療法とアレルゲン免疫療法です。薬物療法では、一般的な抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬などの内服、鼻噴霧用ステロイド薬などを用います。スギ花粉症のシーズン中には、新しい治療法として注射による抗体療法にも取り組んでいきます。このほか、原因である抗原エキスを口の中から体に入れてアレルギー反応を弱めることをめざすアレルゲン免疫療法の舌下免疫療法、原因物質の働きを抑える作用が期待できるヒスタミン加ヒト免疫グロブリン製剤注射にも対応しています。レーザーを使った手術治療は行っていませんが、当院で可能な治療で精いっぱいサポートしたいと考えています。
- Q難聴について教えてください。
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A
▲コミュニケーションを大切に診療にあたる
難聴には、年齢とともに高い音から少しずつ聞こえが悪くなる老人性難聴のほか、原因がはっきりせず突如耳の聞こえが悪くなってしまう突発性難聴もあります。長年の中耳炎で聞こえが悪くなったり、また騒音下の職場でお仕事されている方が難聴になるようなケースもあります。中でも高齢の方の老人性難聴は薬で治らない病気であり、よく補聴器の装用に関して相談いただくことがあります。聴覚が障害されるのは日常生活の上で非常に問題であり、不便が多く生じます。話し声や音を聞いたりなどコミュニケーションをしていく上での不便さを取り去っていくことが、耳鼻科の医師としての大切な役目だと思っています。
- Q補聴器についても詳しく教えていただけますか?
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A
▲補聴器の相談も気軽に乗ってくれる
値段が高い、お年寄りがつけるもの、といったマイナスのイメージをお持ちの方が多い補聴器ですが、装用のメリットはたくさんあります。認知症の最大危険因子は45~65歳の難聴であるとの報告が海外の論文雑誌であり、聴覚を維持することの重要性が注目を集めていますが、補聴器を使っているのに適切に装用されず、せっかくの機能が発揮できてない場合もよくあります。補聴器は、その人の聞こえの状況に合わせ、聞こえにくい音の聞き取りを補助してくれる医療機器です。使用を検討されている方はぜひご相談ください。