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河野 智英子 院長の独自取材記事

こうの眼科クリニック

(藤沢市/辻堂駅)

最終更新日:2024/03/01

河野智英子院長 こうの眼科クリニック main

辻堂駅に直結する駅前ビルにある「こうの眼科クリニック」。河野智英子院長は、1995年から駅前で診療を開始し、2011年に同院を現在の場所へ拡大移転するとともに手術室を増設した。河野院長のほか、眼科診療の経験豊富なドクターが複数在籍し、幅広く専門的な治療にも対応しているのが強みだ。特に積極的に取り組んでいるのは、白内障の日帰り手術と緑内障の検査・治療、そして子どもの弱視への対応。加えて近年は眼内コンタクトレンズ挿入術や硝子体手術にも力を入れている。取材では、現在の診療体制や各治療の詳細、地域医療への思いなどについて聞いた。

(取材日2018年1月16日/情報更新日2024年2月27日)

専門性の高いドクターが集結し、幅広い診療を手がける

現在の診療体制について教えてください。

河野智英子院長 こうの眼科クリニック1

当院には、小さなお子さんからご年配の方まで、幅広い年代の患者さんがお越しくださっています。ありがたいことに年々患者さんが増加していますので、それに対応すべくドクターやスタッフの数を増やしています。かつては私1人で午前中だけで数十人ほどの患者さんを診ていた時期もあったんですが、その分、急ぎ足の診察になってしまって。二診体制以上となった現在では、一人ひとりの患者さんに十分な説明時間が取れるようになりました。患者さんにとっても、質問しやすい雰囲気につながっているのではないでしょうか。現在は、製薬会社やレンズメーカーからの紹介などをきっかけに、非常勤も合わせると十数人のドクターが当院に在籍してくださっています。皆さん診療経験豊富で高い専門性をお持ちなので、たいへん心強いですね。この素晴らしいご縁に深く感謝しています。

こちらではどのような治療が受けられますか?

一般治療から加齢黄斑変性症、糖尿病性網膜症、眼内コンタクトレンズ、硝子体手術、緑内障手術など幅広い検査・治療を行っています。特に力を入れているのは小児の弱視、それから緑内障、白内障への対応です。緑内障については、眼圧を気にされる方が多いと思いますが、実は眼圧の正常な正常眼圧緑内障のほうが圧倒的に多いとされています。そのため、当院では眼圧測定や視野検査だけでなく、眼底検査が必要だということを訴えてきました。長年お伝えし続けてきた結果、今では皆さん、当たり前のように精密眼底検査を受けに来てくださるようになりました。白内障は、日帰り手術を行っています。そのほか、先天性鼻涙管閉塞症という赤ちゃんに見られる病気で、ふさがっている涙の出口を開通させるための手術を行っているのも特色です。

眼内コンタクトレンズの挿入にも対応されているそうですね。

河野智英子院長 こうの眼科クリニック2

ええ。眼内コンタクトレンズは、眼球の中に小さなレンズを挿入して視力の補正を図る治療です。レーシックとは異なり角膜を削らない手術で、手術後は眼鏡やコンタクトなしでも、鮮明に見えるようになることが期待できます。サーフィンや海が近い地域では裸眼で見えることはとてもいいことです。当院では、眼内コンタクトレンズの手術に精通した医師と視能訓練士が在籍しているので、精度の高い検査・手術ができることが強みです。また、適応年齢は21歳以降の方とさせていただいています。年を重ねると別の目の病気が出現しやすいこともあり、できれば30代前半までに受けていただくのがお勧めです。健康保険の適用対象外とはなりますが、医療ローンのご利用も可能ですので、興味のある方はぜひ一度ご相談いただけたらと思います。

先進の設備を整え、硝子体手術や白内障手術にも対応

先生のこだわりがありましたらお聞かせください。

河野智英子院長 こうの眼科クリニック3

当院では年に1つ、何か新しいことを取り入れることにしています。そのため昨年は電子カルテを導入し、今年は新たに硝子体手術を始めました。というのも、硝子体手術を得意とする先生が在籍していることもあり、手厚い体制で取り組めると考えたためです。開業以来新しいことを取り入れ続けた結果、検査・治療機器類が少しずつ増え、最初は広いと思っていた院内が手狭になるほど充実しました。緑内障の早期診断などに有用なOCT(光干渉断層計)、撮影範囲が200度あり眼底の80%が一度に撮影できる先端の眼底カメラのほか、眼科領域の検査が一通りできるだけの物がそろっています。また、両目の度数をスピーディーに測定できるハンディータイプの検査機器を往診や幼稚園検診用に2台用意しています。ほんの短い時間で検査可能なため、じっとしているのが難しい乳幼児や障害のある人の計測にもとても便利です。

白内障の手術はいつ頃、どういった状態の時に受けるべきですか?

症状の進行度や個人差があるので一概に「何歳になったら」とは言えませんが、「見えない」ではなく「見えにくい」状態で手術を受けることをお勧めします。その理由は、ぎりぎりまで手術時期を引き伸ばして目の水晶体が固くなると、成功率が下がりやすいからです。もう一つの理由は、白内障がある程度進むと、すりガラス越しに見ているような状態になり、転倒しやすくなって非常に危険だからです。目安としては、だいたい70代になると手術をしたほうがいいケースが増えますね。当院では現在のところ、木曜日と金曜日、月2回の日曜日で手術に対応しています。これまでにたくさんの白内障手術を手がけてきた経験豊富な医師が担当しますのでご安心ください。

子どもの弱視に関しても注力しているそうですね。

河野智英子院長 こうの眼科クリニック4

大学病院勤務時代、斜視・弱視の外来を担当しており、開業当初にも、弱視で来院する小学校高学年や中学生の子がよくいて、「これはまずい」と思ったからです。人間の基本的な視力というのは、だいたい6歳くらいまでにほぼ完成するといわれています。そのためできれば4歳くらい、少なくとも就学前までには発見し、治療に入ることが求められます。そういったことを、当院にいらっしゃる親御さんをはじめ、無償で近隣の保育園・幼稚園で説明したり、保育士さんに視力の測り方を教えに行ったり、藤沢市の保育園部会で必要性を訴え続けました。それから10年ほどたち、2019年から藤沢市の保育課主導で、小児の3歳半児健診時に屈折検査が取り入れられるようになりました。公立の保育園などの子どもたちも視力検査を受けられる体制が整い、こうした啓発活動が実を結んだように感じられうれしかったですね。

地域住民の目の健康のために尽力

こちらに開業した理由を教えてください。

河野智英子院長 こうの眼科クリニック5

私は大阪府出身で、大学も卒業後の勤務先も大阪でしたが、結婚を機に神奈川県に住まいを移しました。そこで子育てをしながら非常勤で働いていましたが、もう少しで子育ても落ち着くかなというところで複数の方から「辻堂に眼科が少ないから開業してほしい」と言われ、駅前にちょうどいい場所を見つけて開業することを決めました。そこは眼鏡屋さんの2階で、たまたまその眼鏡チェーン店の会長さんと私の父が慶應義塾大学の同級生だったことから話がとんとん拍子に進み、好条件で借りられることになったんです。ご縁ですよね。2011年に駅前に商業施設ができて眼鏡屋さんが撤退することになったタイミングで今の場所に移転しました。

訪問診療や往診も行われているのですね。

老人ホームなどの施設には定期的に訪問診療に行き、個人宅には呼ばれたら行くような形を取っています。毎週だいたい木曜日に、私と職員2人で往診をしています。外来よりも効率が悪いのはわかっていますが、個人宅の場合はそのご家族の相談にも乗れますし、付き合いの長い患者さんが多く「うちのみかん、もらっていって」「ゆずがあるから持って帰りな」などのやりとりがあり、ちょうどいい気分転換になるんですよ。また、手術の患者さんの送迎も行っています。この地域も高齢化が進み、足腰が悪くなったり運転免許証を返納したりする人が増えました。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

河野智英子院長 こうの眼科クリニック6

緑内障の早期発見のためにも、40歳を過ぎたら一度は眼底検査を受けていただきたいと思います。早期に治療を開始すれば緑内障は決して怖い病気ではありません。実は藤沢市と鉄道会社の協力のもと、藤沢市医師会、神奈川県眼科医会、湘南眼科医会からお願いをして、毎年3月中旬の世界緑内障週間に合わせて、江ノ島の灯台を緑色にライトアップしているので、ぜひ一度ご覧になってください。一方、白内障においては、高齢者の病気と油断せず、40代、50代の方も緑内障と一緒に診てもらうことをお勧めします。「白内障で手術」という選択肢はもう少し先だとしても、事前に検査をしておけば、より良いタイミングで手術を受けられますよ。

自由診療費用の目安

自由診療とは

眼内コンタクトレンズ:乱視矯正なし66万円、乱視矯正あり77万円

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