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長引く咳や痰、のどの痛み、体調不良は
上咽頭炎の可能性も

ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院

(横須賀市/馬堀海岸駅)

最終更新日:2026/03/18

ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院 長引く咳や痰、のどの痛み、体調不良は 上咽頭炎の可能性も ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院 長引く咳や痰、のどの痛み、体調不良は 上咽頭炎の可能性も
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鼻の奥の突き当たり、喉の一番上辺りにある上咽頭に、文字どおり炎症が起きる「上咽頭炎」。あまりなじみのない病名ではあるが、風邪やインフルエンザに罹患した後に発症することが多く、近年では新型コロナウイルス感染症の罹患後症状に関連しているとして注目を浴びている。激しい痛みやつらさはないものの、咳や痰、後鼻漏、喉の違和感、痛みなどの風邪の症状が数週間続くという。「風邪の症状が1ヵ月以上長引いている方は一度ご相談に来てみてください」と穏やかな笑顔で話す「ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院」の福山聡院長は、治療に用いられるという「Bスポット療法(上咽頭擦過療法)」にも対応している。ここでは、上咽頭炎の基本的な症状や原因、治療の流れ、治療の注意点までじっくり教えてもらった。

(取材日2026年1月29日)

上咽頭の炎症の改善をめざす「Bスポット療法」

Q上咽頭炎はどのような症状か、また原因は何か教えてください。
A
ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院 上咽頭炎の診断・治療に注力

▲上咽頭炎の診断・治療に注力

特徴的な症状は後鼻漏、喉の痛み、違和感、咳、痰などが挙げられます。他に、頭痛や倦怠感、自律神経の不調といった全身の症状に悩まされる方もいます。主に風邪やインフルエンザなどの感染症に罹患した後に発症し、特に新型コロナウイルス感染症の罹患後に倦怠感がいつまでも残るといった症状に関連があるとしても注目されました。なかなか自然には治らず、「風邪をひきやすくなった」という方を診てみると、上咽頭に炎症が残ったままだったというケースも。慢性副鼻腔炎(蓄膿症)と症状が似ていて併発する方もいますが、治療法は異なるので、正しい診断がつかなければ、長時間上咽頭炎の症状を引きずってしまうことがあります。

Qどんな治療法がありますか?
A
ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院 診察では、わかりやすい説明を心がけている

▲診察では、わかりやすい説明を心がけている

飲み薬で症状の軽減が見られても不十分な場合が多く、そのような時に「Bスポット療法」とも呼ばれる「上咽頭擦過療法(EAT)」は、有用な治療法の一つと考えられています。これは塩化亜鉛という薬をしみこませた綿棒を鼻と口から入れて、上咽頭に直接擦りつけるように塗っていく治療法です。初めて行う方は痛みを感じやすく出血する場合もありますが、炎症が強いと痛みも強いという関係性にあるため、治療を継続していただきたいです。当院では中学生以上が対象となります。出血を伴う場合もあることから、血液をサラサラにするための薬を飲んでいる方の場合は慎重に検討しています。

Q上咽頭炎の治療の流れについて教えてください。
A
ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院 塩化亜鉛を鼻や口から入れ、上咽頭に直接塗布する方法

▲塩化亜鉛を鼻や口から入れ、上咽頭に直接塗布する方法

まずはお話を聞き、内視鏡で診て診断をつけ、上咽頭炎とわかれば、患者さんにご説明をしてすぐに治療に取りかかります。上咽頭擦過療法自体は2~3分で済みますが、週1回の治療に10回ほど通っていただくため、治療には2~4ヵ月ほどかかります。患者さんのご希望によって週2回にするなど通院間隔を狭めることも可能です。上咽頭擦過療法の後は、炎症を抑えるためにネブライザーでお薬を鼻から吸引していただきます。その他、併発している症状によって、痰が絡む場合は去痰薬、アレルギー性鼻炎を併発している方には抗ヒスタミン剤、頭痛がひどい方には痛み止めなどを処方しています。

Q上咽頭炎は、鼻や喉以外にも症状は見られますよね?
A
ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院 鼻や喉以外の症状も、上咽頭炎が原因となっている可能性がある

▲鼻や喉以外の症状も、上咽頭炎が原因となっている可能性がある

上咽頭炎の症状として、鼻や喉の症状だけでなく、例えば頭痛や倦怠感も挙げられます。また、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状の一つに「ブレインフォグ」という頭のもやもや感などもあります。ただ、これらは必ずしも原因が上咽頭炎というわけではありません。例えば逆流性食道炎は、念頭に置くべき病気の一つです。咳を主な主訴として上咽頭に炎症があった方に上咽頭擦過療法を実施したものの、症状の改善が見られなかったため、次に消化器内科で検査をしたところ、逆流性食道炎が見つかるというケースもあるのです。その場合は、上咽頭炎と逆流性食道炎両方の治療が必要です。

Q治療を受ける際の注意点があれば教えてください。
A
ふくやま耳鼻咽喉科馬堀院 患者の症状に合わせて、工夫しながら治療を進める

▲患者の症状に合わせて、工夫しながら治療を進める

まずは2~4ヵ月程度の治療期間になることを知っておいてください。その間に風邪をひいたら、上咽頭擦過療法はお休みする場合があります。上咽頭擦過療法は主に慢性期の治療で、風邪などの急性期にはそちらの治療が優先になります。治療には痛みを伴うことがありますが、ご了承いただきたいです。また皆さんに鼻うがいをお勧めしています。帰宅後に、手洗い・うがい・鼻うがいの習慣をつけていただくと良いですね。鼻うがいで水道水をそのまま使っている方がおられますが、かえって鼻、喉の粘膜を傷めます。生理食塩水の濃度に合わせて塩を加えるか、市販の鼻うがい用の洗浄液を用いましょう。

ドクターからのメッセージ

福山 聡院長

上咽頭炎の症状は、日常生活が困難になるつらい症状から、我慢できないほどつらくはない軽症までさまざまです。軽症でも長く続くと日常生活のパフォーマンスが落ち、良質な睡眠を損なう場合もあります。そういった長年の症状に慣れっこになっていたという方は少なくないと感じています。本来の健康的な日常生活を送るためにも、少しでも不調があれば早めに治療を受けてほしいですね。風邪の症状が数週間以上続いていたり、風邪や感染症は治ったけれど倦怠感や体調不良が消えなかったりする方は、一度上咽頭炎を疑って耳鼻咽喉科に相談してみてほしいです。