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伊藤 加寿子 院長の独自取材記事

いとうクリニック

(佐倉市/物井駅)

最終更新日:2020/02/21

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物井駅より徒歩10分、閑静な住宅街にある「いとうクリニック」。地域柄、車で移動する人が多いことから、同院では駐車場を10台分確保している。院長の伊藤加寿子先生は、日本医科大学付属病院での勤務を経て、夫とともに渡米し、遺伝子研究に従事した経験を持つ。その後、1992年に同院を開院。学校医を務め、週2回は老人ホームや障害者施設を訪問しているため、患者層も子どもから高齢者まで幅広い。診療の際、伊藤先生は患者の生活背景や同居家族からの情報収集を大事にしており、そうした情報を踏まえた診療を心がけているのだとか。症状の原因が病気以外にあることも念頭に置いているからだ。日々の診療や同院について、伊藤先生に話を聞いた。
(取材日2017年5月30日)

患者の要望を素早く読み取って適切に対処する

地域の特性や患者層を教えてください。

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この地域は、東京都心に比べて静かで、物価も安く子育てに適した環境であるためか、子どもが3〜4人いる家庭が多い印象を受けています。ただ、お店が少なく、車がないと移動ができない場所でもあるんですよ。そのため、高齢になってからお子さんのいる都心へ引っ越しする方もいます。当院は小児科と内科を標榜していますので、赤ちゃんから高齢者まで幅広い年代の方が来院します。私がすぐ近くにある老人ホームや障害者施設の嘱託医をやっていますので、高齢者を診る機会は多いです。その関連もあって、認知症相談窓口を設置しています。

来院するお子さんや親御さんにはどのような印象をお持ちですか? 

しっかりと、自分のことをきちんと言える子が多いですね。お父さんが付き添って来られるケースも増え、保育園に迎えに行って、そのままこちらに連れて来るのでしょう。お父さんだけのときもありますよ。私が医師になりたての頃は、お父さんに聞いても症状など細かな部分がわからないことが多かったんですが、今はお父さんもしっかりしていて、よくわかっているように思えます。育児に取り組んでいる姿勢を感じますね。

診療時に気をつけていることを教えてください。

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お子さんをよく診ることと、付き添われている親御さんの要望を早めに探って、表情から読み取ることです。親御さんの希望は皆さんそれぞれ違い、薬をたくさん出してほしいという方もいれば、薬はそんなにいらないという方もいます。しつこく説明すると嫌がる方もいますし、もっといろいろ聞いてほしいという要望もあります。期待する部分が違うので、診療していく中で難しさを感じることもあります。

生活背景や家族からのヒアリングで症状の原因を究明

カウンセリングの外来を用意しているのはなぜですか? 

Cs3 3

現代は、大人も子どももメンタルでの悩みが多いですよね。当院でカウンセリングを始めた当初は、登校拒否などのお子さんを対象とした相談を目的としていました。保護者が勇気を出してお子さまを連れて来られるのですが、お子さまは話したがらないし、保護者もあまり細かいことは話したがらず、あまりうまく進められず、また、やっとできたとしてもそれをバックアップしてくれるところが少ないのが現実です。今は、主に中高年・大学生・30代の親からの自立途中の方が相談に来られています。

診療時に心がけていることはありますか? 

おなかが痛いといっても、本当に病気である場合と、別の原因がある場合もあります。症状があって来院されるときだけではなく、普段からの様子の情報収集をすることが大事だと思っています。これは、地域のクリニックだからできることで、細かく診てあげられるというのが当院の良さではないでしょうか? お子さんの診療は雑談を交えながらのほうが、硬くならずにできるものです。院内にあるキャラクターグッズを会話のきっかけにすると、身構えずに予防接種もできます。診療には、一人ひとり多くの時間をかけることができないので、看護師に話を聞いてもらうようにしています。一人暮らしの高齢者の方だと話す機会も少ないので、話すだけで元気になるときもあるんです。一通り看護師と話をしてもらってから、診察室に入ってもらうようにしています。

印象に残る患者さんとのエピソードを教えてください。

神経性無食欲症の方がいらして、とても痩せてしまっていました。精神的にまいってしまい治療をすること自体が困難で、いつ何が起こってもおかしくないという状況でした。私が訪問して点滴をしたり、お話をしたりしているうちに、ご本人が治すという目的を持っていただけて、今は元気になって少しずつ活動できるようになったんです。一人で病院に来て、薬をもらえるまでになりました。メンタルの病気は劇的によくなることが難しいですから、その方のようにしっかりと良くなって社会に出ていける方がいると私自身とてもうれしく感じます。子どもの頃に通っていた子が、成人になってまた来てくれるようになって、小さい頃にここで診察を受けたことを覚えてくれているんです。皆さんが立派になった姿を見るとうれしいですよ。

スタッフと一緒に楽しむフラダンスでリフレッシュ

医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

小さい頃に野口英世の伝記を読んで、子ども心に印象として残っていたんですね。それから、受験のときにやっていた、大病院の医師たちの人間模様を描いたドラマを観て、憧れて医師になりました。もともと内科系に進みたいという気持ちがあって、即断で迅速に治さなければならない小児科を選んだんです。大学病院時代は、白血病の患者さんが多くて、お子さんが病気になると結束するご家族もいれば、バラバラになってしまう家族もいるし、生きざまを見ている部分もありました。

休日はどのように過ごしていらっしゃいますか? 

週2回フラダンスをやっています。もともとやりたいなと思っていたのですが、子育て中は忙しくて、自分の時間を持つことができませんでした。今は子どもから手が離れたので、ここにいるスタッフの半分はフラダンス仲間で、一緒に楽しんでいます。年1回発表会があって地域の大会にも参加しているんですよ。走るのも好きで、日曜日の朝は10km走っています。走っているときは何も考えなくていい時間ですから、気持ちをリセットできるんです。各地のマラソン大会に出たりしていますよ。

今後の展望などをお聞かせください。

自分も年齢を重ねてきて、今まであまり目を向けることがなかったのに、漢方の効果を感じるようになりました。漢方を学ぶために、勉強会に行く機会も増えています。漢方は目からうろこで、「こんなことができるんだ!」と、難しいけれど奥が深いなと感じます。西洋薬のように何日か分を決められた量でパッと出すのとは違うため、少しずつ患者さんに勧めたいと思っています。学んでいるところなので、苦戦しながらも今後は取り入れていきたい治療です。小さい赤ちゃんから高齢者まで、長く診療していけるように尽力します。スタッフも患者さんも、思っていることを躊躇せず、私に言ってもらえるようにしたいと思っていますから、何でも気軽にお話ししてください。

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