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今西 定一 院長、今西 佳代 副院長、今西 啓 先生の独自取材記事

いまにし医院

(千葉市花見川区/新検見川駅)

最終更新日:2025/02/05

今西定一院長、今西佳代副院長、今西啓先生 いまにし医院 main

千葉県下はもちろん、広い地域から患者が訪れる「いまにし医院」。今西定一院長がこの地に開業したのは1989年のことだ。院長とともに診療にあたる妻で副院長の今西佳代先生は麻酔科出身。女性患者からの「女性の先生に診てほしい」という声を受け、肛門科に転科した。2023年の秋からは息子の今西啓先生も加わり、診療の幅が広がった同院。19床の入院設備を備えて、安全性に配慮した診療を行っている。毎週水・日曜には院内で「痔の教室」を開催。「治療と同じくらい重要なのが、再発を防ぐこと」との考えから、病気や治療に加え、さらに改善すべき生活習慣などの情報提供にも力を入れる。その場しのぎではなく、長期的な視点から「お尻の悩みを解消する治療」をめざす3人の先生に話を聞いた。

(取材日2024年6月30日)

お尻の悩みを解消する治療をめざして開業

35年にわたり、この町で診療されていると伺いました。

今西定一院長、今西佳代副院長、今西啓先生 いまにし医院1

【定一院長】1989年の開業ですから、もう35年がたちますね。当時、近隣に胃腸や肛門を専門的に診療するクリニックが少なかったことと、海の近くで開業したいという思いからこの場所を選びました。この35年間でたくさんの手術を手がけ、「痔の手術・治療なら『いまにし医院』」と地域の皆さんから認識いただけるようになっていればうれしいです。カルテは開業当初から保存してあるので、数十年ぶりに来院された患者さんから驚かれることもあるんですよ。
【佳代副院長】痔は女性に多い病気にもかかわらず、私たちが開業した頃は、日本で肛門の治療を専門とする女性医師はほとんどいませんでした。私はもともと大学病院の麻酔科に勤務していたのですが、女性医師の診察を望む声が多かったこともあり、開業を機に肛門科に転科しました。

胃腸科・肛門科に対応されていますが、特にどんな治療が得意分野ですか?

【定一院長】はい。当院を受診される方のほとんどが、痔を抱えた患者さんです。私は東京女子医科大学病院の消化器外科で消化器がんの治療を専門にしていたのですが、東京・新宿にある社会保険中央総合病院(現・JCHO東京山手メディカルセンター)の、故・隅越幸男先生のもとで勉強させていただいたことをきっかけに、痔などの肛門疾患の診療に携わるようになりました。隅越先生は、痔で悩んでいる患者さんをより良い生活に戻してあげることを第一目標に治療を選択され、そのことに非常に感銘を受けましたね。私も隅越先生のように、一人でも多くの患者さんを笑顔にして差し上げたい。当時も今も、そのような思いで診療を続けています。

こちらには入院設備も備わっているのですね。

今西定一院長、今西佳代副院長、今西啓先生 いまにし医院2

【定一院長】入院のできる肛門科のクリニックは、全国でも数少ないのではないでしょうか。開業当初は9床だった病床数も今では19床に増えました。入院中は当院オリジナルの「座浴器」をお渡しして、頻回にお尻を洗っていただいています。
【佳代副院長】普段どおりの食事が取れる方がほとんどですから、入院中の食事にもこだわっています。当院の味を長年守ってくれているスタッフが在籍してまして、とてもおいしい食事を提供しているんですよ。さらに、入浴時には温泉が楽しめます。少しでも快適に過ごしていただけるとうれしいですね。1日2回、術後の創部に対する診察と処置を行い、困ったことがあれば入院中でもすぐに相談できる体制が整っています。

痔の手術とは、安全性に配慮して慎重に行うべきもの

啓先生はいつからこちらで診療されているのですか?

今西定一院長、今西佳代副院長、今西啓先生 いまにし医院3

【啓先生】2021年から非常勤として診療に携わり、2023年の秋から常勤となりました。私は東京女子医科大学八千代医療センターの消化器外科で大腸がんをはじめとしてさまざまな消化器疾患の治療にあたり、年間数多くの手術を経験してきました。その後、肛門外科や内視鏡検査においてその名が知られる東葛辻仲病院に常勤として勤務し、肛門外科手術や上部・下部ともに数多くの内視鏡検査の研鑽を積んでまいりました。
【定一院長】入院を伴うような複数の大腸ポリープの切除も可能ですし、当院の診療の幅が広がりました。肛門科の診療についても啓先生の技術力は目を見張るものがあり、私の手助けはいらないくらいです。私の35年の経歴を引き継ぐ医師として、大いに期待しています。
【佳代副院長】若い医師が加わったことで、これまで以上に院内に活気が出て明るくなりましたね。働く世代の患者さんも相談しやすいかと思います。

啓先生が医師をめざしたのは、やはり院長と副院長の影響でしょうか?

【啓先生】そのとおりです。私は両親の影響で医師をめざし、当初からいずれは当院で働きたいと思っていました。消化器外科や肛門外科のさまざまな現場を経験してきて、当院がいかに安全性に配慮した治療を行っているかを実感しています。痔は良性の疾患ではありますが、全国的に見ると肛門手術後に命を落としてしまうケースも残念ながら見受けられます。手術が無事に終了しても、術後の管理が不十分であると大出血を起こす可能性があります。当院でも日帰り手術を行っていますが、その適応は慎重に判断します。本来、手術というものは手軽さではなく安全性を追求するものだからです。日帰り手術が困難と判断した場合には数日間の短期滞在を含めた入院手術を行います。入院環境が整っているからできることではありますが、何よりも安全性を重視して診療を行う院長の姿勢はしっかり受け継いでいきたいですね。

痔の手術とは、慎重に行うべきものなのですね。

今西定一院長、今西佳代副院長、今西啓先生 いまにし医院4

【定一院長】もちろんです。啓先生の言うとおり、痔の手術は時として命に関わります。当院ではしなくても良い手術はしませんし、一度で根治をめざすのではなく注射で様子を見ることもありますよ。もしそれなりの手術を行う場合には入院前提で計画を立て、術後のケアまでしっかりと行います。100%ではなく300%の安全をめざす。大げさかもしれませんが、私はそのくらいの気持ちで慎重に治療を進めています。

治すのと同じくらい重要なのが、再発を防ぐこと

肛門科の疾患は、手術以外の治療法はあるのでしょうか。

今西定一院長、今西佳代副院長、今西啓先生 いまにし医院5

【定一院長】痔はがんなどと異なり良性の病気ですので、なるべく手術せずに治療することを心がけます。逆にいえば手術が必要とされるのは重症の患者さんだけです。ほとんどの患者さんがお薬などの保存的治療で良くなることが期待できますし、生活へのアドバイスも行っています。ただし、痔核(イボ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻のうち、痔瘻については手術が必要になるケースがほとんどです。術後のケアと再発防止を重視して、安全な手術を心がけています。

生活への助言や術後の管理など、長期的なフォローにも力を入れていらっしゃいますね。

【定一院長】そうですね。手術をして悪いところを取り除くことを目的とするだけの治療ではなく、長い目で見て患者さんが幸せになれる医療を提供したいと思っています。生活へのアドバイスや術後のケアを徹底していますから、安心して手術を受けていただきたいと思っています。
【啓先生】治療と同じくらい重要なのが、再発を防ぐこと。痔のメカニズムなど病気についての情報、手術内容やその後のケアの必要性、改善すべき生活習慣など、患者さんに知ってほしいことがたくさんあります。診察の際に医師から説明もいたしますし、それとは別に毎週水・日曜に院内で「痔の教室」を開催しています。そこで得られる情報が、患者さんが健康的な生活を送るためのヒントになればと思っています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

今西定一院長、今西佳代副院長、今西啓先生 いまにし医院6

【佳代副院長】初めていらっしゃった患者さんの多くが最初にお聞きになるのは、「手術しないと駄目ですか?」ということなんです。手術が怖くて受診をためらう女性も多いのですが、実際はほとんどの患者さんに薬で治療を行っています。毎週金曜はレディースデー。肛門科では女性の患者さんのみの受付とし、私が対応しています。お気軽にいらしてくださいね。
【啓先生】安全性に配慮した診療が当院の特徴です。安全性だけでなく、肛門の機能を壊さないこと、できるだけきれいな形に仕上げることも大切にしています。治療に関する疑問にもお答えしますし、再発を防ぐためのポイントもきちんとお伝えします。安心してお任せください。
【定一院長】これまでと変わらず肛門科診療に真摯に向き合い、そのノウハウを次の世代にも伝えていきたいと思います。今後も患者さんとの信頼関係を大切に、ますます地域に求められるクリニックへと成長していきたいです。

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