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山田 博信 院長の独自取材記事

山田整形外科医院

(ふじみ野市/上福岡駅)

最終更新日:2025/10/02

山田博信院長 山田整形外科医院 main

東武東上線の上福岡駅から徒歩3分の場所にある「山田整形外科医院」。山田博信院長は、これまで埼玉医科大学総合医療センターや埼玉県立小児医療センターなどに勤務。日本整形外科学会整形外科専門医、日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医の資格も有するエキスパートだ。10年ほど前に、前院長である父が約40年前に開業した同院を継承。これまでの豊富な経験と専門性の高さを生かして、子どもから高齢者まで幅広い世代の健康をサポートしている。特に高齢者においては、この先歳を重ねても、地域でうまく生活を送れるように支えることを重視しているという。言葉の端々から患者への優しい思いが感じられる山田院長に、診療方針や近年力を入れている運動器リハビリテーション、今後の展望などについてたっぷりと聞いた。

(取材日2025年8月26日)

患者がこの先も地域でうまく生活できるようサポート

まずは御院についてご紹介いただけますか?

山田博信院長 山田整形外科医院1

当院は、約40年前に父が開業した医院です。ありがたいことに、長く地域の方々に親しまれてきました。現在、整形外科とリハビリテーション科の診療を行っています。患者さんは昔からお住まいのご高齢の方が多いですね。一方で最近は、街の再開発の影響で移り住んでこられた、若いファミリー世帯も来院されるようになってきました。スポーツに取り組む学生さんも来られています。お子さんからご高齢の方まで、幅広い世代の方々を診させていただいています。

大学ご卒業後から、現在までの歩みについてお聞かせください。

1995年に日本大学を卒業後、整形外科の医局に入りました。その後は、埼玉、神奈川、東京を中心に200床以上の中規模病院に勤務し、整形外科医としてたくさんの経験を積みました。長く在籍していたのは、埼玉医科大学総合医療センターですね。埼玉県立小児医療センターに勤務した時期もあり、小児整形外科の知識と経験を積んだことも強みです。小児整形外科では、成長期のお子さんの足の障害や姿勢の問題を診ることが多く、その経験が今も役立っています。そのような経験を積む中で、父が体調を崩すことが多くなった10年ほど前に、当院に入職しました。しばらくは父と一緒に患者さんを診ていましたが、徐々に私が主体となって診療を行うようになり、院長に就任した次第です。

院長になってから、意識の変化はありましたか?

山田博信院長 山田整形外科医院2

勤務医時代は、自分の技術を高めることを追求してきたといえます。患者さんの困り事を手術などの手段で解決することが、病院に勤務する医師の務めでもありました。しかし開業医という立場になってからは、診療に対する考え方が大きく変わりましたね。特にご高齢の患者さんの中には、手術せずともなるべく今の生活を続けたいと考える方は少なくありません。手術などの手段で100点満点の答えを求めるのではなく、「患者さんがこの先歳を重ねても、この地域でうまく生活ができるようにするにはどうすればいいか」と、現実的な面を重視して考えるようになりました。患者さんにも、「100点満点でなくていいから、まず70点をめざしましょう」とよくお話ししています。院長として経営面やスタッフのことも考える必要が出てきましたが、何より地域の方々の生活を支えることが開業医の役割だと実感しています。

スタッフと連携し運動器リハビリテーションに力を注ぐ

力を入れておられることはありますか?

山田博信院長 山田整形外科医院3

近年は、理学療法士と連携しながら運動器リハビリテーションに力を注いでいます。運動器リハビリテーションとは、運動器疾患を持った方に対して、ストレッチや筋力トレーニングなどの運動療法を行うこと。患者さんの中には、電気などの物理療法で痛みを取ることを図っても、動きが改善しない方がいらっしゃいます。そのようなケースなどに有用だと考えています。特にご高齢の方は、運動をしないと1日で筋肉が1%、1週間で約1割も減ってしまうというデータもあります。落ちた筋肉を元の状態に戻すのには時間がかかりますから、痛みを取るための治療だけでなく、筋肉量を維持・増加させることを目的とした、運動器リハビリテーションがとても大切なんです。

スポーツ外傷や小児の整形外科にも対応されているそうですね。

理学療法士が在籍するようになってからは、部活で足を痛めた、肘が痛くてボールが投げられないといった学生さんが来られることが増えています。スポーツ外傷には運動器リハビリテーションが有用だと考えられており、早期復帰をめざす学生さんのニーズに応えられるよう努めています。小児整形外科では足の相談が圧倒的に多いですね。原因は、生まれつきの場合もあれば生活習慣による場合もあります。成長期は骨の形もどんどん変化していくので、悪化する前に適切な治療を始めることが重要です。一方で、大がかりな治療となることもありますので、専門の病院にご紹介すべきか、それとも経過観察でいいのかをしっかりと見極めるようにしています。当院では、エックス線検査の他超音波検査も活用し、精密な診断のもとで治療方針を定めるよう努めています。心配なことがある場合、まずは一度相談にいらしてください。

診療時に意識していることは何ですか?

山田博信院長 山田整形外科医院4

何よりも、わかりやすくお話しするということですね。なるべく専門用語を使わないよう意識し、診断名をお伝えするだけでなく生活に落とし込んだ説明を心がけています。例えば、このまま進行すると歩きにくくなったり正座がしにくくなったり、階段の上り下りが大変になったりしますよ、などと生活の中での影響を伝えます。そうして「こういう動作がスムーズに行えるようになることを目標に、治療に取り組んでいきましょう」と具体的に示します。また、決めつけないことも大切にしているポイントです。例えば、肩が痛いからといって肩凝りとは限らず、隠れている病気があるかもしれません。常に他の可能性がないか探りながら、油断せずに診るよう心がけています。

老若男女が集う、地域の健康拠点をめざして

院内の雰囲気はどのような感じですか?

山田博信院長 山田整形外科医院5

アットホームな雰囲気だと思います。年配の方は昔から顔なじみで通われている方が多く、スタッフにも親しみを持っていただけているのではないでしょうか。再開発が進み、新しく移り住んでこられた方々への認知度が低いことが課題ですが、駅から徒歩3分と近く、5台分の駐車場も完備しており通院に便利ですので、新しい患者さんにもどんどん頼りにしていただけたらうれしいです。より良い診療を提供していきたいという思いから、院内の掲示物を充実させたり、患者さんへアンケートを行ったりと、さまざまな取り組みを行っています。

今後の展望をお聞かせください。

今よりも理学療法士の人数を増やして、運動療法をより充実させたいと考えています。リハビリテーション室をきれいにするなど環境も整えているところです。また、町おこしというと大げさですが、そういうことにも貢献できればと。この辺りは目立ったランドマークなどはあまりない地域です。だからこそ医療機関が人の集まる場所として機能できるのではないかと。ゆくゆくは当院が、若い方も年配の方も、病気の方も健康な方も、みんなが安心して集まれる地域の健康拠点になれたらいいなと思っています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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整形外科分野で気がかりなことがある場合は、気軽にお越しいただければと思います。健康診断の結果が心配だとか、そういった健康相談でも構いません。最近はインターネットでいろいろと調べて、必要以上に不安になっている方もおられます。そのような場合は、患者さんの気持ちを否定せずにお話を聞き、必要に応じて検査のご提案も行うようにしています。父の代から築いてきた地域の皆さんとの信頼関係はそのままに、運動器リハビリテーションを強化するなど、できることを増やしていけたらと思っています。皆さんの健康を支える身近な存在として、これからも頼りにしてもらえたらうれしいです。

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