比企 優 副院長の独自取材記事
比企医院
(久喜市/久喜駅)
最終更新日:2026/01/07
宇都宮線・東武伊勢崎線の久喜駅から徒歩6分ほどの場所に位置する「比企医院」。1981年に開院した同院は、40年以上にわたって「かかりつけ医」として地域の健康を守ってきた。これまでは院長である比企秀男先生を筆頭に、副院長で長男の比企誠先生と、次男の比企優先生も診療にあたってきたが、2024年4月からは優先生も副院長に就任。親子3人の連携体制を強化しながら、充実した医療を提供できるように日々取り組んでいる。誠先生と優先生は循環器が専門であることから、今後は循環器疾患の治療へ注力することも想定。「まずは患者さんとの信頼関係を築いていきたいですね」と明るい笑顔と気さくな語り口で語る優先生に、医院の特徴や他院との連携、今後の展望について話を聞いた。
(取材日2024年11月13日)
親子3人の連携で、地域医療に新たな安心を
まずは、医院の特徴について教えてください。

当院では地域のかかりつけ医として、風邪や生活習慣病の治療から健康に関するご相談まで、幅広く対応しています。生活習慣病は症状が出にくく、患者さん自身も危機感を持ちづらい病気です。しかし放置すると、最終的には動脈硬化疾患と呼ばれる心筋梗塞や狭心症、脳梗塞といった重篤な疾患につながります。だからこそ、まずは「なぜ治療が必要なのか」をしっかりご説明し、病気と向き合っていただけるようサポートしています。また、食事療法や運動療法だけでなく、生活背景に寄り添った治療も心がけていますね。内科以外のトラブルにも可能な限り対応します。当院では、必要に応じて整形外科や泌尿器内科など、各専門分野の医師をご紹介する橋渡し役としてもサポートを行います。何でも相談できるかかりつけ医として、患者さん一人ひとりに合ったより良い医療を提供していきたいですね。
院長であるお父さまが1981年に開院されたそうですね。
比企医院は開院から40年以上にわたり、この地域で診療を続けてまいりました。長年同じ場所で診療を行っているため、何十年も通院してくださっている患者さんも多くいらっしゃいます。現在は父が院長を務め元気に診療を行っていますが、将来を見据え、私が副院長として加わりました。また、兄も副院長として週に2回診療を担当しています。親子3人で力を合わせ、地域の皆さまに「困った時にはまず比企医院へ」と思っていただけるよう、努力を重ねています。
先生のこれまでのご経歴を教えてください。

2005年に順天堂大学医学部を卒業後、順天堂大学の循環器内科に入局しました。その後は、付属病院や関連病院で日本循環器学会循環器専門医として研鑽を積んできました。また、10年ほど前から当院の近くにある新井病院で勤務医として診療を行っています。そして2024年4月に当院の副院長に着任。副院長となる以前から隔週土曜日に当院で診療を担当していましたが、現在は父と兄と担当日を分け、週3日は当院、週3日は新井病院で診療しています。このように地域医療に広く携わる中で、患者さん一人ひとりに寄り添い、より良い治療を提供できるよう日々努めています。
地域と専門医療を結ぶことも大事な使命
副院長に着任後、意識されていることはありますか。

副院長として着任して以来、まずはこの医院にしっかりとなじむことを第一に考えていますね。父である院長が40年以上かけて築いてきた患者さんとの信頼関係や診療の流れを尊重し、その一員として認めてもらえるよう、地道に取り組んでいます。私自身、循環器を専門として長年経験を積んできたため、この分野を強化したいという思いはあります。ただし、循環器領域は一人で完結できるものではなく、医院の規模や設備を考えると現状では難しいでしょう。そのため、必要に応じて近隣の病院と連携を取りながら、患者さんに適切な治療を提供することを心がけています。兄も日本循環器学会循環器専門医として診療を行っているため、今後は力を合わせて診療する場面が増えるかもしれません。今は当院の患者さんに不整脈や心不全などの患者さんがいた場合、私が新井病院の外来で診察し、心臓の評価を行うなどの連携を取っています。
提携している病院が多数あるそうですね。
当院では、患者さん一人ひとりにより良い治療を提供するために、近隣の病院と連携をしっかりと取っています。循環器を専門とする医師として、当院だけで完結するのが理想かといわれると、必ずしもそうではないと思うのです。例えば、狭心症や心筋梗塞などの最終的な診断は、大きな病院でないと対応が難しいことがあります。これらの病気は生死に関わることもありますし、入院が必要な場合もありますので、しかるべき施設にお任せすることが適切でしょう。また、当院には高齢の患者さんが多いため、整形外科や眼科などの他の診療科との連携も欠かせません。患者さんが必要な治療を受けられるように、さまざまな専門の医療機関とつながりを持ち、スムーズに橋渡しをすることが私たちの役割だと考えています。
患者さんと接する際に大切にされていることは何でしょうか。

私が最も大切にしていることは、信頼関係の構築です。どんなに正しい診療をしても、患者さんから信頼を得ていなければ、その治療は受け入れてもらえません。そのために、まず患者さんの話をしっかり聞くようにしていますね。エリア的にご高齢のご夫婦や一人暮らしの方が多く、中には生活環境に不安を抱えている方もいらっしゃいます。診察中は、ただ症状や病気の話をするだけではなく、生活面での困り事や介護サービスが必要かどうかなども確認しています。ただ、そういったことをいきなり聞くのは難しいため、まずは信頼関係を築き、患者さんが安心して話せるような雰囲気づくりを念頭に置いています。「先生と話したら元気になった!」と、何も処置や処方をせずに笑顔で帰っていただいたっていいんです。お話を通じて、少しでも不安が軽くなったり、安心していただけることも、当院の大切な役割だと思っています。
父が築いた信頼を守り、今後も地域のかかりつけ医に
医師をめざしたきっかけ、そして循環器を専門に選ばれた理由を教えてください。

実家が医院であり、子どもの頃から医師である父の姿を見ていたことが影響していると思います。昔は患者さんから夜間に「具合が悪いから診てくれないか」と電話がかかってくることもあり、医師として地域の人々に寄り添う姿に自然と憧れを抱いていました。また、循環器を専門に選んだ理由は、2つあります。1つ目は、大きなやりがいです。急性期の患者さんがダイナミックな治療を受けられる様子とその過程を見られることに魅力を感じました。2つ目は、チームプレーです。循環器疾患の急性期治療や急変時には多くのスタッフが治療に関わります。重い症状の患者さんがいれば、担当外でも積極的に介入し、できる限りの治療を施そうという姿勢を目の当たりにしてきました。学生時代にスポーツをしていたこともあり、そのような一体感に魅力を感じ、循環器内科を選びました。
先生の得意な診療は何でしょうか。
私はもともと心不全には強い興味を持っていました。そのためこれまでは心不全を中心に診療を行ってきました。循環器疾患の治療には、狭心症に対するカテーテル治療や不整脈に対するアブレーション治療など、手術に近い治療法が多くあります。ですが、もともと医師の仕事については「薬を用いて治療を進める」という内科的なイメージを持っており、医師になった今でも、そのような治療を続けています。心不全の治療は内科的なアプローチが多いため、私のスタンスにぴったりだと感じています。今後も患者さんの日々の変化に細かく注意を払い、少しの変化も見逃さずに治療していければいいですね。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

病気の治療はもちろん、患者さん一人ひとりが安心して健康を保てるようなサポートをしていきたいと考えています。現在、当院では高齢の方を中心に診療していますが、生活習慣病などは現役世代にも増えてきている印象です。健康診断で気になる数値が出たけれど放置してしまった、という方も少なくないのではないでしょうか。そうした方々にももっと積極的に関わり、重篤な病気になる前に予防するお手伝いをしていきたいです。体調が悪い時はもちろん、「なんとなく不調な気がする」といった段階でも、ご相談ください。当院ではしっかりとお話を伺い、必要に応じて専門の病院へつなぐなど、適切な対応を心がけています。地域の皆さんの健康を守るため、全力でサポートいたしますので、気軽にお越しください。

