全国のドクター14,033人の想いを取材
クリニック・病院 156,711件の情報を掲載(2025年8月21日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 栃木県
  3. 宇都宮市
  4. 岡本駅
  5. 永田皮膚科医院
  6. 嶋岡 弥生 院長

嶋岡 弥生 院長の独自取材記事

永田皮膚科医院

(宇都宮市/岡本駅)

最終更新日:2025/08/18

嶋岡弥生院長 永田皮膚科医院 main

獨協医科大学で皮膚外科を専門に研鑽を積んだ嶋岡弥生先生が、2024年に父親から医院を引き継いだ「永田皮膚科医院」。宇都宮市の住宅街で地域医療を支える女性医師として、一人ひとりの患者の話をじっくりと聞くことを何より大切にしている。「人の話を聞くことが私の診療の基本です」と語る嶋岡院長は、症状だけでなく生活背景や家族構成まで把握した上で、その人に適した治療を提案する。待ち時間が長くなることもあるが、それは医療の質を落とさないための必要な時間だと考えているという。女性医師2人体制でデリケートな悩みにも対応し患者に寄り添う。嶋岡院長に医療への思いを聞いた。

(取材日2025年7月9日)

女性医師ならではの視点を生かし地域に貢献

こちらのクリニックについて教えてください。

嶋岡弥生院長 永田皮膚科医院1

当院はもともと私の両親が内科・眼科医院として開業しており、その後内科・皮膚科クリニックとしての体制変化を経て、現在の皮膚科単独のクリニックの状態となりました。私の専門は皮膚科で、特に皮膚外科を中心としていたので、父からクリニックを引き継ぐ際に、内科から皮膚科へと診療科目を変更して2024年に再スタートを切ったのです。建物は両親の時代のものを生かしながら、バリアフリー化やキッズスペースの設置など、より多くの患者さんが通いやすいよう改装しています。この地域は皮膚科が少なく、遠方からも多くの患者さんが来院されます。地域医療を継続できることに責任とやりがいを感じています。

女性医師による診療の特徴や強みについて教えてください。

嶋岡弥生院長 永田皮膚科医院2

当院は日本皮膚科学会皮膚科専門医の女性医師2人体制で診療を行っており、これが大きな特徴です。県内では女性の皮膚科の医師は少なく、実際「女性医師を探してました」と言われることが本当に多いんです。特にデリケートゾーンの悩みは男性医師には相談しづらいという声もよく聞きますね。また、化粧やスキンケアについては、一般的には「化粧はしないように」という指導になりがちですが、同じ女性同士だと「化粧をしながらどう治療していくか」を気持ちに寄り添い一緒に考えることができます。日常生活を大切にしながら治療を進められるようアドバイスできることは、私の強みでもありますね。同じ女性として共感できる部分も多いので、より深い信頼関係を築けていると感じています。

先生が皮膚科、特に皮膚外科を専門にされた理由を教えてください。

病気を見つけるだけでなく、病気を治し、自分でケアまで一貫して診られる医師になりたいと思ったのがきっかけです。大きなきっかけがあったわけではなく、自分の気持ちとして自然に湧き起こりましたね。当時の獨協医科大学においては、皮膚科に形成外科の先生が常勤でいらっしゃったので、皮膚疾患そのものに加えて、手術について学ぶことができる環境が魅力的で入局しました。手術にもとてもやりがいを感じましたね。一般的には皮膚がんを見落としなく発見できるかも重要になってくるので、きちんと診断ができるように皮膚疾患についても学んできました。現在は、大きな手術となると病院機関へのご紹介を行っていますが、一貫して診てきた経験を生かして、早期発見や適切な対応を大切にしていきたいです。また開業にあたって、一般皮膚科や美容皮膚科も改めて勉強しました。今は幅広い皮膚疾患に対応しています。

患者一人ひとりの話に耳を傾ける診療を

どのような患者さんが来院され、どんな診療を行っていますか?

嶋岡弥生院長 永田皮膚科医院3

年齢層は本当に幅広く、0歳から100歳まで来院されます。症状もニキビやアトピー性皮膚炎などの一般的なものから、皮膚腫瘍までさまざまです。美容皮膚科では、医学的に必要な方向けのレーザー治療も行っています。地域柄、家族単位で来院される方が多いのも特徴ですね。一度に家族全員を診察することもあり、家族構成や生活背景が自然とわかります。おばあちゃんが孫を連れてきたり、ご高齢で一人暮らしの方が「背中に薬が塗れない」といった生活上の相談をされることも。また、「何科に行けばいいかわからないから」と、皮膚以外の相談で来られる方もいます。そんな時は適切な診療科をご案内したり、生活上のアドバイスをしたりと、地域のかかりつけ医的な役割も果たしています。

診療において最も大切にされていることは何ですか?

「人の話を聞く」ことです。これが私の診療の基本であり、最も大切にしていることです。症状だけでなく、その方の生活背景、家族構成、仕事の状況など、すべてを聞いて初めて適切な治療方針が立てられます。人によって目標が違いますから、やることも変わってきます。例えば、同じ湿疹でも、仕事で人前に立つ方と在宅の方では治療の優先順位が違います。経済状況によっても選択する治療法は変わってきます。大学病院なら高額な治療も可能ですが、クリニックでは患者さんの負担を考えなければなりません。話を聞かないとわからないことがたくさんあるんです。できないことに目を向けるのではなく、その方ができることや得意なことを生かしながら、無理のない治療を一緒に考えていく。それが私のスタイルです。

患者さん一人ひとりに時間をかけることで生じる課題はありますか?

嶋岡弥生院長 永田皮膚科医院4

はい、実は待ち時間が長くなってしまうことが大きな悩みです。一人ひとりに時間をかけて話を聞くので、どうしても診察に時間がかかってしまいます。土曜日は特に混雑し、朝早くから並ばれる方もいらっしゃいます。でも、私は医療の質を落としたくないんです。5分診療で薬だけ出すような診療では、本当の意味で患者さんのためになりません。話を聞く時間を持ち、その方が抱えている本当の原因を探ることで、その方に適した治療ができ、結果的に質の良い医療として患者さんに還元されると信じています。慢性疾患で定期的に通院が必要な方は予約制にして待ち時間を減らすなど、できる工夫はしています。良い医療には時間が必要だということをご理解いただければと思います。

地域医療の質を支え続けるために

スタッフとの連携や院内環境について教えてください。

嶋岡弥生院長 永田皮膚科医院5

当院は受付3人、看護師3人、全員女性のスタッフで運営しています。みんな本当に優しくて、患者さんに寄り添う気持ちを持って働いてくれています。院内環境にもこだわりがあって、もともと両親の医院だった建物を改装する際、車いすやストレッチャーでも入れるよう廊下を広々と設計し、完全バリアフリーにしました。また、子育て経験から、お子さん連れでも安心して受診できるようキッズスペースを設置し、おもちゃも豊富に用意しています。診察室も、プライバシーに配慮して外に声が漏れないよう工夫しました。昔はカーテン一枚で仕切るだけでしたが、今は個室でしっかりとお話を伺える環境を整えています。清潔で落ち着いた雰囲気の中、少しでもリラックスして診察を受けていただけるよう心がけています。

今後、地域医療においてどのような役割を果たしていきたいですか?

正直なところ、これ以上できることは限られているかもしれません。でも、今のスタイルを維持することが大切だと思っています。この地域は皮膚科を専門にしているところが少ないので、地域の方の役に立ち続けたいですね。また、総合病院に行くにも何科を受診すればいいかわからない方も多くいらっしゃいます。ですので当院では、皮膚の悩みだけでなく、医療に関する相談窓口的な役割も果たしていきたいと考えています。「ちょっと聞きたいことがある」「どこに行けばいいかわからない」という時に、気軽に相談できる場所でありたいんです。皮膚科以外の相談でも、適切な診療科をご案内したり、必要に応じて紹介状を書いたりします。昭和の町医者的な部分も残しながら、専門的な皮膚科診療も提供する。地域の皆さんが安心して相談できる、そんな存在であり続けたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

嶋岡弥生院長 永田皮膚科医院6

当院は新規の患者さんでも、できるだけ早い日程で診察できるよう努めています。ただ、どうしても待ち時間が長くなってしまうことがあります。それは、一人ひとりの患者さんとしっかり向き合い、話を聞き、その方に適した治療を提供したいからです。この時間が、最終的には質の良い医療として皆さんに還元されると信じています。皮膚のお悩みはもちろん、デリケートな相談も遠慮なくしていただければと思います。女性医師だからこそできる診療、寄り添える部分があると思っています。0歳から100歳まで、どなたでも安心して受診していただける環境を整えてお待ちしています。地域の皮膚科として、皆さんの健康を支えていきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脱毛/脇1回:3300円、しみに対するレーザーケア/2万2000円~ ※詳細はクリニックへお問い合わせください

Access