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炭田 知宜 院長の独自取材記事

炭田内科・胃腸内科医院

(広島市西区/横川駅)

最終更新日:2025/10/03

炭田知宜院長 炭田内科・胃腸内科医院 main

祖父の代から続く「炭田内科胃腸科病院」に、現院長の炭田知宜先生が入職したのは2016年のこと。以後、父である先代と2人体制で同院を支えてきた。先代とともに専門は消化器内科。2020年には炭田知宜先生が院長に就任し、先代の他界を機に、入院設備を備えた病院から有床診療所へと体制を変更した。多忙の中にも終始穏やかに語ってくれる炭田院長に、長い歴史を持つ同院を再出発させるに至った経緯や、先代から受け継いだ思い、めざす医療のかたち、今後の展望について話を聞いた。

(取材日2025年6月28日)

新たな一歩を踏み出し、地域に根差した医療を

前身である「炭田内科胃腸科病院」から「炭田内科・胃腸内科医院」に改称した経緯について教えてください。

炭田知宜院長 炭田内科・胃腸内科医院1

当院の2代目院長である父が高齢になり、病気も重なったことから、そろそろ引退を考え始めたので、2016年に私も戻ってきて、父とともにここで診療を始めました。2025年2月に父が亡くなったことをきっかけに、病院としての運営を見直すことにしました。医師が私1人になるということで、病院として体制を維持するのは厳しいと判断し、規模を見直して有床診療所の医院として再出発をする決断をしたんです。それに伴い、名前も「炭田内科・胃腸内科医院」としました。入院機能がなくなったことを心配される患者さんも中にはいらっしゃると思います。新規の入院患者を受けつけることは難しいですが、大腸ポリープ内視鏡治療をされたり、軽い肺炎などで2~3日程度入院が必要と考えられる患者さんは、当院で入院対応が可能ですのでご安心ください。

現在の診療内容を教えてください。

私の専門は消化器内科で、食道・胃・大腸などの消化管疾患に対して、内視鏡による診断や治療を得意としています。当院では、バリウム検査、エックス線検査、CT検査、超音波検査に加え、胃や大腸の内視鏡検査、軽微な内視鏡手術も院内で実施しています。特に悪性腫瘍の発見は消化器内科医にとって重要な仕事の一つですので、それらの検査に基づいた病気の早期発見・診断を積極的に行っています。また、風邪や発熱、アレルギー症状など、一般内科の診療も幅広く対応しています。生活習慣病の患者さんについては、予後の慢性疾患の管理も併せて行っています。「おなかの調子が悪い・気になる」と感じたら、お気軽にご相談ください。

どのような患者さんが多いのでしょうか。

炭田知宜院長 炭田内科・胃腸内科医院2

私の祖父が開業してから80年以上がたちますので、祖父や父の代から通ってくださっている80代、90代の方が多いです。中には毎日のように通ってくださっている方もいて、その方々との信頼関係を大切にしています。最近は、若い世代の方や働き世代の方の受診も増えています。風邪や体調不良はもちろん、私が消化器系の専門ということもあり、胃腸の不調で来られる方も多いです。内視鏡やCT、超音波などの検査を目的に来られる方もいますね。地域に根差し、世代を超えて信頼してもらえるクリニックでありたいと思っていますし、この医院が地域の“寄り合い”のような、温かい場所になればいいなと思っています。

先代の信念を受け継ぎつつ、時代に合った医療をめざす

医師になろうと思ったのは、やはりお父さまの影響が大きかったのでしょうか。

炭田知宜院長 炭田内科・胃腸内科医院3

医師をめざしたのは、父の姿を見てというのはありますが、親族に医師が多かったんです。当院の初代院長である祖父はもちろん、母方の祖父も医師で、おじやおばも医師でしたので、誰に言われるでもなく、自然と医師をめざしていました。新米医師時代はさまざまな診療科を回りましたが、内視鏡や画像診断に惹かれ、最終的には、祖父や父と同じ消化器内科を選びました。

先代と炭田院長の違いはどんなところだと思われますか?

父は強い信念を持っていて、自分の考えを曲げない人でした。「医師とはこうあるべき」という考えを大事にしていたので、患者さんにも体調管理や病院に定期通院するよう厳しく指導していましたが、その反面一人ひとりに愛情深く対応していると感じていました。私とは世代間の違いや考え方の違いでけんかをすることもしばしばありましたね。ただその分、どんな患者さんも分け隔てなく真摯に診療していました。夜中や明け方であっても、すぐに病院へ向かい、患者さんを受け入れていましたね。私はどちらかというと柔軟に、できるだけ患者さんに寄り添い、話を丁寧に聞くことを心がけています。迎合するわけではないですけど、しっかりと説明をしたり、選択肢を提示したり、今の時代に合った医療というのを意識しています。父ほど信念に基づいて引っ張っていくタイプではないので、そのあたりが一番の違いかもしれません。

診療するにあたって心がけていることはありますか?

炭田知宜院長 炭田内科・胃腸内科医院4

これだけたくさんのクリニックがある中で、当院を選んで来てくださるということに感謝しています。そのため、少しでも待ち時間を短くしたり、丁寧な対応したりといった接遇面は、医師だけでなく、看護師や事務スタッフも含めて、チーム全体で取り組んでおり、患者さんに気持ち良く受診してもらえるように努めています。当院のスタッフは、ベテランから、30〜40代の子育て世代まで幅広く、いずれも長く勤めてくれている人ばかりです。また、医療は日々進歩していますので、私自身も研鑽を重ね、スキルアップしていかなければと思っています。祖父や父の代から通院されている高齢の方々にとって、地域に根差した“寄り合い”のような存在として、安心して通ってもらい、お役に立てるようにと思っています。

地域をつなぐ、“寄り合い”のような温かな場所に

同院が掲げている理念について教えてください。

炭田知宜院長 炭田内科・胃腸内科医院5

父がかつて勤務していた順天堂大学の精神にかなり影響を受けたみたいで、順天堂大学の精神を受け継ぎ、同院も院是を「仁」、理念を「不断前進」を掲げています。思いやりと慈しむ心を大切にし、現状に満足せず、常に高い目標をめざして努力を続ける姿勢は、私も大事にしていきたいと思い、この理念を引き継いでいます。

勤務医時代の経験で、現在に生かされていることはありますか?

勤務医時代は安佐市民病院、広島大学病院、広島記念病院など県内の基幹病院で働いてきました。そこで内視鏡や消化器の基礎をしっかりと学びました。先輩や後輩、同僚との出会いは私にとってとても大きく、今もつながりが続いています。また、基幹病院ならではだと思うのですが、自分の専門以外の診療科の先生方にすぐに相談できる環境もありがたかったです。忙しい日々の中で、消化器疾患の診断や治療に多く関わらせてもらいました。知識や技術を磨くことはもちろんですが、患者さんとしっかり向き合い、信頼を築いていくことがいかに大切かということをこの時期に確信したように思います。こうした経験を経たことが今の診療に生きていると思います。

最後に、今度の展望をお聞かせください。

炭田知宜院長 炭田内科・胃腸内科医院6

この地域に根差した医療をこれからも提供し続けていきたいという思いがあります。繰り返しになりますが、ここを地域の“寄り合い”のような温かい場所にしていきたいです。祖父と父が築いてきた地域医療への熱い想いを私も受け継ぎ、次世代にもつないでいけるよう、その橋渡し役としての役割を果たしていけたらと思っています。また、ご高齢となり、来院することが難しくなった患者さんにも対応できるよう、医院の休診日などを利用して訪問診療もできたらと考えています。

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