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湯澤 由紀夫 院長の独自取材記事

藤田医科大学病院

(豊明市/前後駅)

最終更新日:2019/12/06

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名古屋市緑区と豊明市にまたがる「藤田医科大学病院」。大学と看護専門学校など、複数の病棟が広大な敷地に立ち並ぶ。長く地域に根づき、地元住民に愛されるとともに、大学病院として基礎研究や医療人の育成に地道に取り組んできた歴史がある。昨今では低侵襲で行うロボット支援手術や移植医療にも積極的に注力し、設備や施設の充実を図ってきた。救命救急センターを備える病院として重篤な患者の受け入れも日夜行っている。湯澤由紀夫院長は、「医療がどんなに進み高度になっても、当院の根底にあるのは『優しさ』と『患者さんファースト』という50年来の理念です」と穏やかな笑顔を見せる。大学では、学生たちが理念を胸に、学部・学科の枠を越えてともに学び「チーム医療」を習得、医療人となってからの現場における多職種間のスムーズな連携につなげている。専門性の高い医療と地域医療を両立する同院の特徴や取り組みについて詳しく聞いた。
(取材日2019年10月16日)

迅速な医療を柱に、質と安全性を追求

まず、内視鏡下手術支援ロボットについて教えてください。

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当院は大学病院としては珍しく緩和ケア病棟を持っており、早期診断から低侵襲の治療・手術を経て緩和ケアまで一気通貫の体制を整えています。傷口が小さく体の負担も少ない低侵襲手術には非常に力を入れており、その際に使用する手術支援ロボットは3台導入しています。消化器外科、泌尿器科にはこの分野の牽引役として素晴らしい先生方がおられ、さらに呼吸器外科、心臓血管外科、婦人科、耳鼻咽喉科のロボット使用可能な全領域で、ロボット手術が実施できるようになりました。

リハビリテーションにも力を入れておられるそうですね。

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はい、広々としたフロアで専門性の高いリハビリテーションを行っていると自負しています。当院は急性期のリハビリを行っており、例えば大腿部頸部骨折の手術をした翌日から病室にリハビリ専門の医師が入っていくのです。その後、回復期の病床を持つ他院へ転院される方、そのまま当院の回復期の病床へ移る方などケースバイケースになります。また全国的に見ても重要なこととして、2018年から、交通事故による重い意識障害の方を受け入れ、脳神経外科の医師とリハビリ専門の医師や療法士がチームを組んで事故直後から慢性期まで臨床、研究を通して一貫して治療を行うNASVA「一貫症例研究型委託病床」を受託しています。合わせて交通事故被害者以外の重度の意識障害の方を急性期から慢性期まで診る病床も本学の取り組みとして設けています。

救命救急センターの特色についても教えてください。

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救急救命センターは、細かくいくつかの部門に分かれています。救急の治療の必要な方、手術後すぐの方など全身を診る場合はICUですが、当院では心筋梗塞や心不全など心疾患はCCU、脳卒中はNCU、急性重症疾患はGICU、さらに総合周産期母子医療センターがあり、小児の救急にも専門的に対応しています。多発外傷や広範囲の熱傷といった重症外傷を治療する病棟もあります。すべての救急患者さんの最初の診察はERが担当。研修医と指導する医師が重症度や緊急治療の必要性を検討し、専門の医師につなぎます。同じフロアには救命救急センター内だけの検査を担当する検査室があり、迅速かつ正確な検査の実施に努めています。

貴院は国内のみならず国際的な視野もお持ちだと伺っています。

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外国の方の居住が多い地域ですので、院内表記は英語、中国語を併記、またポルトガル語、スペイン語の通訳者を配置しています。加えて当院ではかねてより健診、治療を目的とした海外からの医療ツーリズムを受け入れてきました。外国の方にも日本の患者さんと同じように安心して医療を享受していただきたいと考えています。一方、われわれが行ってきた「医療の質向上と患者さんの安全性への取り組み」が国際的観点からどうかを証明したいということから、JCI(Joint Commission International)の認定を取得しています。

改めて貴院の理念や今後についてお聞かせください。

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学校法人藤田学園の創立は1964年で、以来55年、変遷を経て現在は藤田医科大学、藤田医科大学看護専門学校、当院が同一敷地にあります。大学では学部の垣根を越えてともに学ぶ期間がありますので、学生たちは医療人となってからもチーム医療が自然にできていると思います。数年前からは地域包括プロジェクトとして近くの団地に実際に学生が住み、団地の一角にある「ふじたまちかど保健室」で健康相談に乗ったり夏祭りに参加したり、地域とより密接した関係を築いています。すべての医療やケア、取り組みの根底にあるのは「優しさ」と「患者さんファースト」という理念。今は再生医療が注目されていますが、当院でもその研究のために新たに部門を開設し、細胞の培養から加工、投与まで一貫して学内で行うことをめざしています。今後も、優しさを持ち、地域に軸足を置きつつ、グローバル化を見据えて医療の質を高く確保していきたいと思っています。

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