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河田 耕太郎 院長の独自取材記事

河田医院

(観音寺市/観音寺駅)

最終更新日:2023/10/19

河田耕太郎院長 河田医院 main

JR予讃線・観音寺駅から北へ向かって、車を走らせること5分。「河田医院」そして「介護老人保健施設かわた」の名を連ねた4階建ての施設が、財田川沿いに見えてくる。同所は1階が医療施設、2〜4階が介護老人保健施設。2施設で地域医療・地域福祉の一翼を担う存在だ。医院では内科・外科・消化器内科に加え、2021年から新たにペインクリニック外科を標榜。旗振り役となった日本麻酔科学会麻酔科専門医の河田耕太郎院長は、業界先進の機器を用いた専門性の高い医療で、観音寺市地域に新しい風を運んでいる。「痛みを抱えたすべての方に、全力で対応いたします」と語る河田院長に、ペインクリニック外科新設の経緯や、ペインクリニックの治療法などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2023年9月19日)

麻酔科領域の研鑽を積み、ペインクリニック外科を新設

こちらの開院はいつ頃でしょうか?

河田耕太郎院長 河田医院1

前身となる「河田外科医院」が開院したのは、1958年のことです。私の祖父が初代院長として、外科医の数が少なかった観音寺市地域の皆さまのため、開業したと聞いています。その後1980年に法人化し、「河田病院」として約40年間の歴史を刻みました。2017年には、さらに高水準の医療、そして介護サービスを提供すべく、「河田医院」と「介護老人保健施設かわた」を開設。医療と介護の両面で、地域社会への貢献を図っています。歴史を辿れば、河田家は代々医療従事者が多く、約200年前の先祖は緒方洪庵が設立した適塾で学び、天然痘ワクチンの普及に尽力したそうです。私が当院に着任したのは、2021年。この年に、専門とする麻酔科領域のペインクリニック外科も新設しました。初めは「何をするところなのかわからない」という患者さまがほとんどでしたが、現在は徐々に受診者が増え、愛媛県や徳島県から来られる方もいらっしゃいます。

専門は麻酔科ということですが、ペインクリニック外科新設の経緯をお聞かせください。

愛知県の藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)を卒業後、同大学の麻酔・侵襲制御医学講座に入局し、主には集中治療に参加しながら麻酔科医としての研鑽を積みました。手術室の中で麻酔行為をするだけでなく、広く全身管理を行いながら、患者さまに救命処置を施すのが麻酔科の特徴です。私は自分が診療所の医師となった暁には、救急度の高い患者さまにも必要な処置を施し、次の専門機関へとスムーズにバトンを渡すスキルが必要と考えて、麻酔科を専門領域に選びました。麻酔には鎮痛、鎮静、筋弛緩という3つの工程が存在しますが、その中でも鎮痛に特化した診療科がペインクリニック外科です。全身のあらゆる痛みの診断・治療を行うことで、患者さまの身近なお悩みの解決に貢献できるこの科に大きな魅力を感じ、他病院でその専門的な治療を学んだ上で、ペインクリニック外科開設へと至りました。

ペインクリニックの数が少ない香川県では、大きな挑戦でしたね。

河田耕太郎院長 河田医院2

そうですね。私が地元へ帰ってきた当時、西讃エリアのペインクリニックは1軒もないという状況。理解を得られにくいだろうという懸念はもちろんありましたが、ペインクリニックができることで救える患者さまも多いのではないかと思い、開設に踏み切りました。今までは人に話しにくかったという痛みでも、ペインクリニックであれば相談することができますし、さまざまな治療法によって痛みの軽減を図ることができます。たとえ所見がなくても、患者さまが「痛い」とおっしゃるのであればしっかりとお話を伺い、解決に全力を注ぎますので、痛みのお悩みがある方は一度ご相談ください。

先進機器を用いて、より安全性に配慮した治療を提供

ペインクリニックでは、どうやって痛みを治療するのですか?

河田耕太郎院長 河田医院3

ペインクリニックならではとも言える治療法が、神経ブロック療法です。神経や神経の周辺に局所麻酔薬を注入することで、痛みの原因となる神経の働きのブロックを図ります。当院ではペインクリニック外科新設にあたり、神経ブロック療法などに役立てる5機の先進機器を導入しました。多目的デジタルエックス線TVシステムを使えば、C型のアームによって多方向から神経の位置を透視し、その高画質映像を見ながらブロック注射を打つことができます。神経ブロック療法の際はより安全に配慮するため、血管や神経などを直接視認できる超音波診断装置も使用します。さらに痛みを感じる神経を破壊し、長期的な治療効果を狙う高周波熱凝固装置や、体への負担の少ない椎間板ヘルニア手術を行うレーザー治療器、また微弱な電気を流すことで、針を使わずに麻酔薬を浸透させるイオン浸透式麻酔装置も活用しています。

現在の患者さんは、どんな痛みを抱えて来られるのでしょう?

半数程度の方々が、帯状疱疹に関係する痛みで来院されています。幼少期に、水ぼうそうに感染したという方は多いですよね。水ぼうそうのウイルスは成人後も体内に潜伏し、加齢や疲労、ストレスなどによって免疫力が低下すると、帯状疱疹を発症させます。発疹そのものはやがて消失しますが、発疹が出現した範囲には、傷つけられた神経による痛みが残ってしまいがちなんです。まるで剣山を押し当てられたような激烈な痛みが、頻回に起こる不快感はたいへんなものです。帯状疱疹後神経痛は、発症してから数ヵ月以内に治療をしなければ、一生その痛みと付き合う可能性があります。痛みを軽減させたいのであれば、ペインクリニックの早期受診をお勧めします。また自由診療にはなりますが、帯状疱疹の予防接種も可能です。種類によって、接種回数や持続期間などが異なりますので、詳しくは当院までご相談ください。

その他の主訴はいかがですか?

河田耕太郎院長 河田医院4

腰痛や膝の痛みのほか、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、五十肩、頸椎症性神経根症などの痛みを訴える方が多いです。通常、これらの痛みの治療には内服薬が用いられ、重度の症状であれば外科手術が検討されますが、第三の手段として、ペインクリニックという選択肢もあります。神経ブロック療法という、他科ではあまり対応していない特徴的な手技に加え、負担の少ない小手術にも対応していますので、運動器疼痛でお困りの方もご利用いただければと思います。

患者目線を心がけ、どんな痛みにも全力で対応したい

先生が診療をする上で、心がけていることはありますか?

河田耕太郎院長 河田医院5

昔は「医者の言うことは絶対」という風潮が強くあり、患者さまもそれを当たり前に受け入れる時代が続いていましたが、初代院長にあたる私の祖父は、患者さまと同じ目線に立って、患者さまと一緒に治療に取り組むという診療スタイルの人間でした。私の医師としての原点は、そうした祖父の姿にあります。患者さまが「痛い」とおっしゃるのであれば、そこに痛みがあるものとし、「気のせい」などと決めつけるようなことは絶対に口にしません。患者さまの声に正面から耳を傾け、痛みを分かち合ってこその医師であり、医療人だと思っています。

クリニックと介護老人保健施設の連携についても伺いたいです。

上階の介護老人保健施設に入居されている方々に何かあれば、すぐに当院で検査や処置が受けられる体制となっています。こうした施設との連携も、ご自宅で介護をすることが難しい地域の方々の安心材料になればうれしいですね。なお、介護老人保健施設については私の叔父で、当院の非常勤医師でもある理事長が施設長を務めています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

河田耕太郎院長 河田医院6

この街も時代とともに人口が減り、高齢の方が増えたという印象はあります。ただこうした社会だからこそ、年齢相応の体の変化で、痛みを抱える方が増えています。たとえ長生きができても、体が痛い、つらいという状態であれば、幸福な気持ちにはなれません。痛みさえなければ、近所を散歩したり、お友達とグラウンドゴルフをしたりして、楽しく長生きできるはずなんです。当院ではお一人お一人の痛みをしっかりと取り除いていくことで、地域の皆さまにできるだけ痛みの少ない日常生活を提供したいと考えています。必要な設備や技術があればその都度導入し、必要に応じて他科への紹介も行う方針です。痛みを抱えたすべての方に全力で対応いたしますので、迷わず、悩まず、まずはご相談にいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

帯状疱疹の予防接種/1万円〜4万8400円(2回接種の場合)

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