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梶原 崇弘 理事長の独自取材記事

板倉病院

(船橋市/船橋駅)

最終更新日:2019/08/28

20190826 bana

1939年開院の「医療法人弘仁会 板倉病院」は、船橋南部エリアで歴史ある病院として、長年地域住民に親しまれてきた。「救急」「地域医療」「予防」の3つを診療の大きな柱として掲げる同院。断らない救急医療を実践すべく年間多くの救急搬送を受け入れているほか、予防と早期発見のための健診にも注力し体制を整えている。2012年の院長就任から数々の院内変革を実現し、2019年の7月からは理事長として健康寿命にフォーカスした新しい形の地域医療を推し進める梶尾崇弘理事長。地域に根差した究極のホームドクターをめざすとともに、医療インフラを有効活用し検査画像を地域クリニックと共有、読映レポートを提供する画像連携システムを導入するなど、病診連携にも力を入れている。地域を愛し、地域に新しい医療のあり方を提供する梶原理事長に話を聞いた。
(取材日2019年7月22日)

救急から在宅まで対応

ちらは歴史のある病院と伺いました。

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当院は私の祖父が1939年に開院して以来、代々この地で地域医療に貢献してきました。私もそんな両親の姿を見て育ち、2012年から院長を務め、2019年の7月に理事長に就任しました。古くからある病院なので、地域の皆さんには親しまれていますが、医療は常に新しい形にアップデートしなければなりません。当院は、「救急」、「地域医療」、「予防」を柱として掲げ、病院全体の革新を図ってきました。「断らない救急」をめざして開設した救急部では、救急専門の医師を配置することでスムーズに急患を受け入れる体制を整え、現在では年間2450件以上の救急を受け入れています。2015年には新棟を稼働させ、2次救急と同時に患者さんを施設や在宅へとつなげる使命を担っています。2019年4月からは塚田地域包括支援センターの受託も行い、開かれたネットワークの創造をめざしています。

こちらの病院の特徴を教えてください。

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船橋南部エリアの病院として、地域に密着した医療の提供に努めています。医療の細分化、専門化に伴い、医療機関の役割が大きく変わりました。「がんが見つかったから、少し遠くても専門の医療機関で診てもらおう」といったご意見もあるかと思いますが、当院の医療レベルには自信を持っているだけに、そこは悔しく思うところですね。超高齢化により医療ニーズはさらに上昇し、治療後の経過観察や治療継続困難、通院困難などの場面で、地元に安心してかかれる病院があることはとても重要だと考えます。新病院移行後、入院、外来ともに多くの方に来ていただいており、受け入れ困難な場面も出てきました。そのため、当院では地域の開業医の先生方との連携にも力を入れています。検査を同院で行い、地域のクリニックの先生と画像を共有、読映レポートを提供する画像連携システムは、医療インフラを有効活用した顔の見える地域連携のひとつです。

超高齢社会に向けては、どのような対応をされていますか。

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当院では、定期的な訪問診療に加え、緊急時には24時間365日体制で対応しています。また、在宅療養支援病院として、クリニックから救急要請があれば、必ず受け入れるようにしています。在宅での看取りも話題になっていますが、半分くらいの方は途中で怖くなってやめてしまうのが現状です。病院がきちんとサポート体制をとることにより、「いざというときは病院に行ける」という安心感が生まれ、在宅医療がより継続しやすくなります。診断の難しい認知症は、認知症の外来を設け専門の医師が、クリニックからの紹介やご家族やケアマネジャーさんからの依頼で受診された患者さんを診断、治療する体制を整えています。また、当院では認知症を専門とする医師が訪問診療も担当しており、これは珍しい体制だと思います。待ってるだけでなく、こちらから踏み込んでいくことで、一歩踏み込んだ医療を提供できればと考えています。

疾患の早期発見と予防にも力を入れていると伺っています。

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ええ、特に胃がんや大腸がんはステージ1で見つけることができれば根治もめざせますから、健診の意義は大きいと思います。当院では受診しやすさを考え、鎮静剤を使った痛みの少ない内視鏡検査を取り入れています。目が覚めたら終わっていますので、「健診がつらい」という心理的なハードルがかなり下がるのではないでしょうか。生活習慣病も健診の早い段階で見つけることで、コントロールがしやすくなります。特に慢性腎臓病は生活習慣病が原因であることが多いので、進展を予防する治療を受けることが大切です。ただ、生活習慣病やその兆候が見つかったら患者さんはどうしたらいいのか、きちんと導いてさしあげる必要があります。当院では、健診結果相談の外来を設けていますし、栄養士による栄養相談も行っています。栄養指導は、地域の先生方へも医療連携室を窓口にして開放していますので、予約をしていただければ栄養指導だけのご利用も可能です。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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これからの医療の使命の一つは、健康寿命の延伸です。そのために当院では「地域が病院をつくり、病院が地域をつくる」というコンセプトのもと、健康な時から訪れる地域のコミュニケーションスペースとして、『縁』を持っていただく試みを始めています。小中学生対象のメディカル体験やこども食堂「ごはんLABO」などを開催しています。後者は将来的に、障害のある方やそのボランティアをされる方の参加も考えています。これまでに開催した健康教室などの参加者は、健康に留意している方々が中心でしたが、どなたでも参加していただくために、ラテアート教室や写真教室、利き酒大会なども企画しています。このように、すべての年代の地域の皆さんが『自分の病院』と思えるような病院づくりに取り組んでいます。並行して、ともに働くスタッフを人財と考え、質の高い医療へとつなげていきたいと思っています。

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