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管理者 沼田 裕一 先生の独自取材記事

横須賀市立うわまち病院

(横須賀市/横須賀駅)

最終更新日:2019/08/28

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2002年に国立病院から「横須賀市立うわまち病院」が誕生。病院引き継ぎ前からこの仕事に取り組み、管理者を務める沼田裕一先生は、「開設当初は引継ぎに伴う医療事故を起こさないため旧病院のやり方をできる限り踏襲する方針で臨み、運営が安定したことを確認した開設1ヵ月後から、病院は病院らしく入院医療と救急を中心機能とする方針を立て、診療情報のデジタル化を手始めに、診療連携と病院機能充実に力を入れる病院運営を始めました。また職員が期待以上に高い能力を発揮、着実な発展に貢献、職員皆の力が現在の病院をつくっています」と歩みを振り返る。開設から15年で診療科を14科から28科に拡充、回復期リハビリテーション病床などが入る新棟を建設、地域医療支援病院や救命救急センターの指定など、地域医療充実に向け医療環境を整備。近隣の医療機関と十分な連携を図り、患者からの相談や疑問などに応えていく患者支援室も備え、「近隣の医療機関が安心して紹介でき、患者が安心して治療を受けられる」病院をめざす。「数年後に建て替えにも着手予定」と語る沼田管理者に、同院の地域での役割と診療面の特色を聞いた。
(取材日2017年10月30日)

地域に必要な医療を求めて進歩し続ける病院

こちらの病院の成り立ち、地域での役割を教えてください。

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当院は国立病院を経て、2002年に横須賀市の市立病院となりました。経営難だった国立病院時代は廃院も検討されましたが、地域の強い要望により公益社団法人地域医療振興協会への管理委託という形で再スタートしたのです。「地域のための医療」を、近隣の医療機関と密接に連携して行うのが当院の使命と考え、24時間対応の「敷居が低く間口の広い」救命救急センターのほか、紹介の患者さんを中心に心臓や脳血管、小児医療といった分野の高度医療、さらに診療所ではできない、あるいは地域で不足する医療分野などをカバーするために、現在28科の診療科を設けています。また「優しい心、深い知識、高い技術」の理念のもと、患者さん一人ひとりに優しい医療を心がけ、医療の説明責任と透明性に責任を持ち、救急・災害医療、診療連携による充実した地域完結型の地域医療、医療従事者の自己研鑽、将来の地域医療を担う人材育成の5本柱を基本方針としています。

身近なクリニックを受診後、紹介先となる病院なのですね。

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そのために診療科は受け入れの幅広さと同時に一定水準の医療レベルを維持するよう努め、ご紹介いただく医療機関の窓口となる地域医療連携室を設置し、専任スタッフがご紹介の依頼・予約を受けています。また緊急の場合や、医師に相談したい時のために医師対医師専用のホットラインも準備。当院の担当医に診療情報が事前に届くため、紹介患者さんを長時間お待たせせず、余裕をもって診療にあたっています。担当医がマイクを使わず、待合室で患者さんを直接呼ぶといった「優しい医療」が実践できるのも、そうした診療連携で生まれた余裕のおかげ。当院の医師も専門分野の手術や治療に専念し、各自の専門性を磨くなど、診療連携による患者さんのご紹介は地域医療の質の向上に貢献していると感じています。また胸痛の患者さんをご紹介いただく場合、一刻を争うケースである可能性も考慮し、当院から専門の医師が同乗したドクターカーを向かわせることも多いですね。

診療連携を担う中で、各診療科にはどんな特色がありますか?

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診療連携の前提として、事故や急な病状の悪化などに対応する救急医療の充実は欠かせません。当院では救命救急センターを中心に心臓脳血管部門と協力して診療にあたっています。心臓・脳血管部門では循環器科、心臓血管外科の一般診療も充実、心筋梗塞や狭心症になどの虚血性心疾患、心疾患の終末像である心不全などの診断・治療に強みがあります。加えて発作を起こした方が再発作を起こさぬよう、2次予防にも積極的に取り組み、運動や食事、服薬の指導にとどまらず、体に負担が少ない仕事への転職といったsocio-economical、福祉分野まで含めた包括的な心臓リハビリテーションができる点も特色です。また脳神経外科は24時間体制で脳梗塞の血栓溶解療法や難易度が高い血管内治療や手術に対応できる体制があり、小児医療部門では内科・外科を問わず総合的診療を行い、NICU(新生児集中治療室)、GCU(回復支援室)も設けています。

がんの治療や高齢者に関わる医療の面ではどうでしょうか?

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がんは各診療科での手術、抗がん剤による化学療法に加え、高精度放射線治療が可能な点が特色であり、高度の集学的治療が行われています。特に泌尿器科では三浦半島では早い時期から手術支援ロボットを導入。さらに当院には放射線腫瘍治療を専門とする常勤医が2人おり、GRT(画像誘導放射線治療)、IMRT(強度変調放射線治療)、脳や肺・肝臓などへの定位照射といった多様な放射線治療が可能で、患者さんのがん性疼痛のコントロールなど症状に合わせた治療が特色です。高齢の患者さんに対しては整形外科が痛みの緩和や人工関節手術、関節リウマチを中心とした膠原病の治療も得意としています。またリハビリテーション科では整形外科との連携による運動療法、各診療科と連携した手術後のリハビリを提供。さらに回復期リハビリテーション病床を100床設けており、急性期を脱した方の生活能力の回復を目的に最長180日の入院が可能となっています。

最後にこの病院や地域医療に対する思いをお聞かせください。

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当院の運営に携わってから、早15年がたちました。初めは事故が起きないよう稼働中の仕組みを受け継ぎ、徐々に医療情報のデジタル化を進めて効率性や安全性の向上を図り、診療科の拡充、新棟の開設、手術支援ロボットをはじめ各種医療機器の導入など、医療環境を充実させてきました。本来、私の病院運営は病院機能の追求であり、その機能をもって地域の医療機関と協力して地域完結型の医療めざしています。つまりわれわれは急性期病院として機能を特化し、診療連携を通じて診療所や各施設と協力して地域医療を行うことが使命と考えています。数年後には本館の建て替えにも着手予定です。今しばらくは古い施設での診療が続きますが、医師もスタッフも患者さんには優しく医療には熱い気持ちでお迎えしますので、「紹介・受診」をお待ちしています。

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