外来診療と訪問診療の両面から
地域を支える医院の役割とは
ホームケアクリニック横浜港南
(横浜市港南区/港南台駅)
最終更新日:2026/01/15
- 保険診療
高齢化の進展とともに、在宅医療へのニーズは年々高まっている。その一方で、どのような医療が受けられるのか、家族に負担をかけるのではないか、どんな医師が訪問するのかといった不安から、利用をためらう人もいるのではないだろうか。港南台駅から徒歩7分の場所にある「ホームケアクリニック横浜港南」は、外来診療と訪問診療の両方を担い、ライフステージに応じた医療を切れ目なく提供している。24時間体制の在宅医療を軸にしながら、外来診療にも力を入れている点が特徴だ。医師や看護師、ケアマネジャー、管理栄養士など多職種が連携し、チームで患者と家族を支える同院の診療の強みについて、総合診療を専門とする黒岩冴己副院長と、ケアマネジャーとして豊富な経験を持つ柴原あゆみさんに話を聞いた。
(取材日2025年12月26日)
目次
人生のさまざまなステージで患者と家族の生活を支えるため、外来通院から在宅医療へのスムーズな移行を重視
- Q外来と訪問の両方を診療するクリニックの強みを教えてください。
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A
▲外来担当の黒岩副院長
【黒岩副院長】当院は2004年に在宅医療専門のクリニックとして開業しましたが、訪問診療では人生の最終段階からの関わりになりがちです。患者さんのQOL(生活の質)を守るため、より早い段階から関わりたいとの思いから2021年に外来診療を開始しました。外来と在宅の両方を行うことで、健診や予防接種から慢性疾患の管理、通院困難時の訪問診療まで、人生のさまざまなステージで切れ目なく関われるようになりました。例えば外来通院中にがんが見つかり、入院治療を経て在宅療養へ移行する場合も新たに医療機関を探す必要なく、安心して訪問診療に移れます。患者さんやご家族に「先が見える医療」を提供できる点が強みだと思います。
- Q医療機関にケアマネジャーがいる利点は何でしょうか?
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A
▲日光が差し込む待合室
【柴原さん】外来受診のついでに生活や介護の相談ができ、相談のハードルが下がります。「どこに相談すればいいかわからない」「介護はまだ早い」と感じる方も自然に関わりを持てます。医療から介護への切り替えがスムーズになり、必要な支援につながりやすい点もメリットです。同じ医療機関内で情報共有しやすく、診察時の細かなニュアンスも把握できるため、医療と生活を切れ目なくつなぐ役割を果たします。
【黒岩副院長】患者さんやご家族の状況、そのサービスを導入する意図など、書面だけでは伝わりにくい細かな部分を直接共有できるので、患者さんに合った介護サービスをスムーズに導入できることも大きな強みだと思います。
- Q地域に根差した活動にも力を入れているそうですね。
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A
▲さまざまな場で地域医療に貢献されている柴原さん
【柴原さん】地域の方々に当院を知っていただくため、さまざまな取り組みを行っています。2021年に現在の場所へ移転した際に待合スペースを広く取ったのも、コミュニティースペースとして活用したいと考えたからです。当院をはじめ地域の医療・介護従事者で結成したバンドの演奏会や健康を身近に感じてもらうためのイベント、2024年の開業20周年の「感謝の会」では簡易健康測定などを行い、多くの方にお越しいただきました。また院内に留まらず、スタッフが地域に出向き、老人会や自治会の会合への参加、健康講座なども行っています。こうした活動を通じて地域の声を聞き取り、診療やケアに生かしていきたいです。
- Q現在の外来診療の特徴と、今後の「未来図」をお聞かせください。
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A
▲総合診療を通して患者の幅広い悩みに対応
【黒岩副院長】発熱や喉の痛みなどの風邪症状、腹痛、皮膚のかゆみといった身近な不調から、高血圧・糖尿病・脂質異常症など長く付き合う病気、健康診断、予防接種、就労に伴う診断書の作成まで幅広く対応しています。 また、どこを受診すればよいかわからない症状や、通院先が増えて負担を感じている方のご相談にも応じています。総合診療や泌尿器科、血液内科を専門とする医師が在籍し、診療科にとらわれず診療できる点が当院の強みです。体だけでなく心の不調もご相談ください。今後は物忘れが気になる方や介護を担うご家族のサポート、働く世代が受診しやすい体制づくりなど、地域の「健康問題の窓口」としての役割を強化していきたいです。
- Qこちらのスタッフの特徴について教えてください。
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A
▲多職種連携で地域を包括ケア
【柴原さん】医師や看護師のほか、ケアマネジャー、管理栄養士など多職種が在籍しています。私が当院に入職したのも、クリニックと地域をつなぐ役割を担いたいと思ったからです。介護サービスだけでなく、地域の体操教室や町内会の集まりなど、さまざまな地域資源の情報を集め、患者さんやご家族に伝えています。
【黒岩副院長】職種や専門は違っても、毎日のカンファレンスで情報を共有し、知識を持ち寄ることで、より良い医療・ケアにつながっていると感じます。当院には「地域の皆さまの役に立ちたい」という思いを持ったスタッフが集まっています。他機関の専門職とも連携し地域医療に貢献していきたいと考えています。

