林 伸子 院長の独自取材記事
芝浦アイランド皮フ科
(港区/田町駅)
最終更新日:2026/07/29
高層マンションが立ち並ぶ芝浦エリアの一角、クリニックモールに位置する「芝浦アイランド皮フ科」。院内は、ホテルライクで落ち着きのある雰囲気が感じられる。一般皮膚科を中心に、美容皮膚科や形成外科にも対応し、日常的な皮膚トラブルから外傷まで幅広く診療を行っている。院長の林伸子先生は、形成外科領域で豊富な臨床経験を持ち、再建手術や外傷治療など専門性の高い診療にも携わってきた医師だ。その一方で、身近な皮膚トラブルにも丁寧に向き合い、地域医療にも力を注いでいる。診療では、治療の選択肢を幅広く提示しながら、患者一人ひとりの生活背景や不安に耳を傾ける姿勢を大切にする林院長。開院までの歩みから、診療に対する考え方や患者への思いまで話を聞いた。
(取材日2026年6月29日)
皮膚疾患から外傷まで、皮膚科・形成外科の知見で診療
どのような患者さんがいらっしゃいますか?

地域住民を中心に0歳~90代まで幅広く、ボリュームゾーンは40〜50代です。赤ちゃんや幼児は、おむつかぶれやとびひ、あせも、湿疹、アトピー性皮膚炎などが目立ちます。10代はニキビが多く、20代以降では、じんましんや急性湿疹、アトピー性皮膚炎などの皮膚科疾患が中心で、しみなど美容のご相談もあります。高齢者は、転倒による外傷をはじめ、あせも、爪の水虫などが多いです。当院は医療モール内にあるので、皮膚症状の背景に内科疾患が疑われる際や検査が必要な場合は、同モール内の内科にお願いすることがあります。過去にはナッツアレルギーで血圧が下がり始めたお子さんが来院された際、すぐに階下の小児科をご案内したこともあります。緊急の対応が必要なときにも即座に手を取り合える環境は、患者さんにとって心強いと思います。
皮膚科と形成外科の専門家が在籍していることで、患者さんにはどのようなメリットがありますか。
皮膚トラブルというと湿疹など体の内側から出てくる疾患をイメージされるかもしれませんが、当院では転んでケガをした際などの「外傷の保護やケア」にも対応しており、これは形成外科医の得意領域です。当院には日本皮膚科学会皮膚科専門医の八木葉子医師と、日本専門医機構形成外科専門医である私が在籍しているため、内科的な皮膚疾患から外科的な処置まで、皮膚全般の悩みを多角的にカバーできるのが大きな強みです。当院では対応が難しい症例の場合でも、大学付属病院などへスムーズに紹介できる連携システムを整えています。
皮膚科の保険診療を中心に行う中で、美容皮膚科のご相談にはどのように対応されていますか。

当院から「美容皮膚科の治療を受けませんか?」とアプローチするというよりも、「美容皮膚科専門クリニックへ行くほどではないけれど、皮膚診療のついでに聞いてみたい」という流れで、ご相談を受けることがほとんどです。患者さんの期待値と施術後の状態にズレがないように、ご提案することが大事だと考えています。例えばしみのケアでも「完全に元どおりの状態にするのは難しい」と、メリット・デメリットや限界もきちんとお伝えし、納得して選べるよう心がけています。迷っている段階の方には、「迷うくらいなら、今はやめておきましょう」とお伝えしています。患者さんに後悔してほしくないからです。患者さん自身が納得して医療を受け、その後の感動を分かち合えたらうれしいですね。
「ここに来れば安心」という地域の存在になれたら
先生は、なぜ医師をめざされたのですか?

もともと、困っている人を助けることにとても興味がありました。小・中学生の頃、アフリカの飢餓や紛争地域のニュースを見たり、学校で学んだりする中で「いつか海外で社会貢献ができる仕事をしたい」という思いが少しずつ芽生えていったのです。高校生になってからは、人間の体の仕組みに強く興味を持ちました。さらに理科の授業で、精子と卵子が受精して一つの命が少しずつ成長していく過程を学んだときに、「生命って本当にすごいな」と感動したのを今でも覚えています。人体について深く学び、さらに人を助けられる仕事は何だろうと考えたとき、「医師」という職業が心にぴたっとはまりました。今も人の役に立ちたい思いは変わらず、患者さんが安心して相談できる存在でありたいです。
形成外科を選んだ理由を教えてください。
形成外科に興味を持ったきっかけは、学生時代の臨床実習でした。血管外科を回った際に、血管や神経をつなぐために顕微鏡を駆使して行うマイクロサージャリーという超精密手術の繊細な手技に魅力を感じたのです。そこで、マイクロサージャリーで高い実績を持つ東京大学医学部附属病院の形成外科を見学したところ、世界中から医師や研究者が集まる環境に刺激を受け、「ここで学びたい」と直感的に感じたことを覚えています。その経験が決め手となり、形成外科医の道を選びました。形成外科は外傷や再建手術などを通して、困っている患者さんの回復を支えることができる診療科でもあります。そうした点にも大きなやりがいを感じました。
多くの病院で培った経験は、現在の診療にどのように活かされていますか。

形成外科の領域は一つの病院にとどまると症例が偏りがちなので、良い経験を積めたと自負しています。中でも東京大学医学部附属病院では、積極的にマイクロサージャリーを経験させてもらい、切断された指の血管や神経をつなぐ手術や、組織移植などの手術を通して技術を磨きました。また、国保旭中央病院では、手術の計画から執刀、術後管理、再手術まで一連の流れを任されるなど、貴重な経験を積みました。あらゆる病院での経験を通して技術面はもちろん、判断力や責任感も鍛えられ、形成外科医としての力が大きく身についたと感じています。現在の診療では、その経験を生かして皮膚疾患から外傷まで幅広く対応しています。地域の皆さんにとって、困ったときに「まず相談してみよう」と思っていただけるような存在になりたいですね。
治療の選択肢を広く提示し、小さな不安にも寄り添う
診療のモットーをお聞かせください。

先進の医療も含めて、どのような治療法があり、選択肢があるのかをまずしっかり説明した上で、私の意見を押しつけることなくご提案することです。患者さんの生活スタイルや価値観、通院できる頻度、ご希望などによって、治療の選択は変わってきます。だからこそ、それぞれの治療のメリット・デメリットを丁寧にお伝えし、その方の生活背景に合った選択が大切だと思っています。皮膚科医療はもちろん、美容医療の分野も新しいメソッドが次々と出てきています。当院で対応できる医療については責任を持って対応し、もし当院の診療外で、より適した新しい方法があるなら「別のクリニックで受けられますよ」と正直にお伝えします。
患者さんと接するときに配慮していることはありますか?
患者さんが小さい不安なども話しやすいように、段階を踏んでサポートする体制を整えています。最初に受付スタッフがお話を伺い、その後に私が診察や治療方針の説明をします。診察後は、看護師が改めて詳しい説明や処置を担当。この「受付スタッフ・医師・看護師」の3ステップがあることで、私に遠慮して言えなかったことでも、「先生に聞きそびれて……」と看護師や受付スタッフにご相談いただくことができます。また、この3ステップで役割を分担しているため診療がスムーズに進み、待ち時間短縮にもつながっています。診察では治療の説明に加え、コミュニケーションも大切にしています。「私の子どもの時も、あせもでは悩みました」といった私自身の経験談を話すこともあります。こうすることで、「先生もそうなのですね」と安心されて、ご自身のことを自然と話してくださると考えています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

地域の皆さんにとって、皮膚のトラブルや外傷、美容に関する悩みがあった時、「ここに来れば対応してもらえる」「このクリニックがあって良かった」と思える存在でありたいと考えています。芝浦エリアは外傷を専門的に診られる医療機関が少なく、遠方から来院される方や、「過去に何度か対応が難しいと言われ、ようやくここにたどり着きました」という患者さんもいます。特に外傷でお困りの方は、まず一度ご相談いただきたいです。また、皮膚科や美容皮膚科の分野は、新しい医療が次々と登場しています。「過去に施術を受けたけれど改善しなかった」という方でも、別のアプローチで対応できる可能性があります。どのような小さなお悩みでも構いませんので、どうぞ気軽に足を運んでみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とはしみのケア/1万1000円~、しわのケア/2万2000円~

